22.12.07
今年度第2次補正予算 盛り込まれた対策とその効果は?

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!
『今年度第2次補正予算 盛り込まれた対策とその効果は?』
吉田:物価高対策の財源の裏付けとなる、今年度第2次補正予算は、先週金曜、参議院本会議で可決、成立しました。
塚越さん、この予算には、どのような対策が盛り込まれたのでしょうか?
塚越さん:一般会計の総額は、28兆9222億円という非常に大きい額になっています。経済対策として、大きくわけまして5つの柱があるんですけれども、金額の大きいものは額もお伝えします。まず一つ目はですね、『物価高騰対策と賃上げ』ということで、電気代やガス代の負担軽減に約3兆円となっております。またですね、ガソリン価格の補助も引き続き行うということで、石油元売り企業などへの補助金費用として、こちらも約3兆円。さらに、中小企業の賃上げのための支援なども行うということになってます。二つ目は、『円安で稼ぐ力の強化』。要するに外国人観光客に対するインバウンドの強化などがあげられます。さらに、半導体などを国内で生産する能力の強化に対する支援を行うということになっています。三つ目はですね、岸田総理がよく述べております『「新しい資本主義」の加速』ということで、デジタル分野などの成長領域に対するキャリアアップ支援や大学の理工系学部への転換を支援する事業。また、脱炭素に関する研究支援やクリーンエネルギーで動く自動車の導入促進などには約1兆円ということになっております。さらには、出産に関わる育児支援も行うというふうに言っているんですね。四つ目は、『防災や安全保障に関わるもの』ということになっております。防災や減災に関わる公共事業に約1兆2500億円。コロナ対策として病床確保などに約1兆5000億円。そして、ワクチン関連の費用として約1兆2000億円ということですね。さらに、安全保障として自衛隊の装備強化ということでこちらは約3000億円ということになっています。最後の五つ目は、『今後の備え』としてですね、コロナや物価対策としての“予備費”が3兆7400億円。もう一つ、国際情勢の変化や災害などへの経済対策として1兆円が“予備費”、つまり合わせて4兆7400億円が“予備費”になります。
ユージ:予備費が大きいですね?
塚越さん:大きい金額ですよね。予備費は臨機応変な使い方ができるということで重要ではあるんですけれども、他に比べてフリーハンドで、言わば自由に使えちゃうので、政治の側が好き勝手に使わないかどうか?ということもチェックする必要があるかなと思います。
ユージ:なるほど!さっきまでの「この項目は一兆いくら、こっちの項目は…」と使途がはっきりしていたけど、予備費というのは、「これ困ったな…。じゃあ、これに使おう、こっちに使おう!」と、まだ決まってないというか比較的に使い幅が自由なお金なんですね?
塚越さん:そういうことなんですよね。それも重要だとは思うんですけれども、やっぱり、チェックは必要だなということになっています。
ユージ:それは大事ですね!
塚越さん:この大きな予算の財源なんですけれども、8割は国債発行の約22兆円ということになってます。その他は、昨年度の余剰金や今年度増えた税収が充てられることになっています。
ユージ:今年度 第2次補正予算。塚越さんは、どのようにご覧になっていますか?
塚越さん:使い方には注意が必要かなと思いました。まずですね、『基金』というものがありまして、これは国の補助金などを積み立てた資金のことで、総額で9兆円ほど予算が計上されているんですね。この『基金』というのは、各省庁が所管して複数年度に渡って事業に支出できるということになっているんですね。
ユージ:さっきの予備費の4兆7000億円とはまた別にですか?
塚越さん:はい、また別で、『基金』が約9兆円計上されているということですね。これはどういうことかといいますと、先ほどお伝えしました、ガソリン価格の高騰を抑えるための約3兆円。実はこれもですね、経産省の燃料や油の価格の激変を緩和しましょうという基金から出ているものなんですよね。ガソリンは消費者の生活に関わるので重要ですし、基金は一旦積み立てられると継続的に支出ができるので非常に便利なんですよね。ですが、基金ですと通常の予算を組んで査定を受けるものと比べると管理が曖昧な部分があるので、これもチェックが必要ということですよね。実は基金で計上されたものもたくさんあるので、先ほどの予備費と同じようにちょっと気を付けましょうと思います。またですね、来年の1月からガソリンに続いて、電気・ガスの補助も始まるんですけれども、“一律”ということで、どこまで一律でいいのだろうか?ということも指摘されています。例えば、朝日新聞のインタビューに答えてます『野村総合研究所』のエコノミストの方は、「補助するなら低所得者層に限るべきであって、そうでないと、格差を縮小するという社会政策としての価値が低くなるのではないか?」とおっしゃっていまして、「物価高対策は、経済対策ではなく、セーフティーネットの政策として重要なのではないか」というふうにもおっしゃっているんですよね。「みんなとにかく!」ということで、“ずっと一律”も重要ですし、補助も大事なんですけれども、それがずっと続いてしまうと、それが当たり前になってしまい、企業も補助ありきの経営方針が変わってしまう可能性もあるので、重要なポイントとして、額が大きい補助に関しては、「どういうふうに使っていくのか?」ということを、我々自身が引き続き、チェックしていく必要があるのではないかというのところですよね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 7, 2022
「今年度・第2次補正予算 盛り込まれた対策とその効果」について
①物価高騰対策と賃上げ
②円安で稼ぐ力の強化
③岸田総理の新しい資本主義の加速
④防災や安全保障に関わるもの
⑤今後の備えとしての予備費
と、5つの柱それぞれの予算に注目しました。#ワンモ
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 7, 2022
ここで気になったのが⑤です。コロナや物価対策の予備費が 3兆7400億円と、5つの柱の中で1番高く、国際情勢の変化や災害等への経済対策としての1兆円も合わせると、 4兆7400億円と大きな金額になります。使い道が決まっていないにも関わらず「金額が大きいな」と僕は感じました。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 7, 2022
もう一つ気になったのが基金です。各省庁が所管して、複数年度にわたって事業に支出できる国の基金に、総額で9兆円近い予算が計上されるため、予算はさらに大きくなります。#ワンモ
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 7, 2022
この予備費や基金は、かなり大きな金額ですが、「この先、何があるか分からない」という意味では、たくさんある分には困りません。しかし、このお金の使い道は、ハッキリした方がいいのかなと思います。#ワンモ