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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.12.01

年明けに再び値上げラッシュ
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
引き続きコメンテーターは、情報社会学がご専門の、学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


年明けに再び値上げラッシュ

吉田:12月の食品の値上げはおよそ150品目と、今年最少となりますが、年明けには2000品目を超える値上げが予定されていて、来年2月にも再び“値上げラッシュ”が押し寄せる見込みです。


ユージ:塚越さん、12月の食品の値上げは少なかったんですね?


塚越さん:年末年始の繁忙期に値上げすると、小売り事業者の負担が大きいです。その為、メーカー側が値上げのタイミングを配慮したとみられます。ちなみに、10月の6700品目の値上げと比べると、年明けの値上げ2000品目は少ないと思う人もいるかもしれませんが、再値上げや再々値上げも多く、物価高騰をさらに実感する2023年になりそうです。


ユージ:家計に厳しい状態が続きますね…。


塚越さん:総務省の「家計調査報告」によると、例えば今年9月の支出は、一年前の同じ時期と比べて実質2.3%増加しました。厚生労働省の「勤労統計調査」でも、物価変動を考慮した実質賃金はここ数ヶ月下落傾向しました。つまり、値上がりでも賃金は上がっていないということになります。


吉田:政府が、物価高の対策として重点を置いているのはエネルギー対策ですが、それだけで食料の価格高騰を抑えることは出来るのでしょうか?


塚越さん:エネルギー対策は輸送費などの負担を軽減し、結果的に食品価格を抑えるというものです。また政府は「危機に強い経済構造への転換」ということで、肥料や飼料の国産化、また大豆・小麦等の国内産への切り替えを促進する方針を打ち出しています。ただし、時間がかかる対策です。一方、食品の値上げは仕方ないという声もあり、それには同意する部分もありますが、円安や、あるいは価格上昇で業績が上がった企業も増えています。ロイター通信の報道によれば、2022年3月期は、上場企業の3分の1が過去最高益を更新していました。食品企業も含まれますし、大企業は儲かってるということになります。もちろん、ヤクルト1000とかヒット商品が売れて成績が良いということなら分かりますが、全部の企業ではないにせよ、いわゆる便乗値上げもあって業績が良くなるというのは、消費者にとっては受け入れがたいです。こうした方向は燃料系の企業にも一部みられます。仕方なしの値上げとそうでないものなど、よく注意してみる必要があります。


ユージ:物価高対策として、政府の言う「構造的な賃上げ」は出来そうなのでしょうか?


塚越さん:政府は中小企業への支援強化として、コストが上がったことで取引価格を上げようとしても応じない「発注元の大企業」の名前を公表するといった方針を示しています。これは中小企業の支援であり、良い点です。一方で、利益の出た企業は社員の給料も上げて、賃上げにつなげ好循環を作ることが「構造的な賃上げ」ですが、統計資料などを見る限り、現状ではそのような感じは受けないです。厚労省の調査では、2022年度の賃上げ率は2.20%で前年を少し上回りますが、コロナ以前の2015年度(2.38%)や、2018年度(2.26%)には及ばないです。海外の動きと比較しても、賃金上昇は緩やか過ぎる。ただし、来年は物価高を前提にした賃金交渉が行われることを岸田総理は求めていて、労働組合連合も来年の春闘は賃金5%アップを目標にしています。また、値上げそのものは2022年が一番多く、来年は上昇率が緩やかになる、とい予測もあります。いずれにせよ、これまでにない大幅な賃金上昇が必要だと思います。


ユージ:これらの対策の効果を実感できるのは、いつ頃になるとお考えですか?


塚越さん:対策そのものは良いものもありますが、「即効性」という意味で効果が実感出来るのはまだまだ時間がかかりそうです。やはり産業構造を変えるということが重要だと思います。日本企業、80年代は半導体が強かったとか色々ありましたが、どんどん厳しくなってきています。自動車産業もEVなど厳しいといわれています。20年以上いわれている、産業構造を変えていく!抜本的な変化が必要ですが、中々出来ていないのが日本の状態です。必要なものとそうでないものを国民全体で粘り強く注視する必要があると思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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