22.11.16
7月~9月期のGDP、4期ぶりのマイナス。その理由は?

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
7月~9月期のGDP、4期ぶりのマイナス。その理由は?
吉田:内閣府がきのう発表した、今年7月~9月期のGDP=国内総生産の速報値は、物価の変動を除いた実質で前の期と比べてマイナス0.3%となりました。これが1年間続いた場合の年率に換算すると、マイナス1.2%で4期ぶりのマイナスとなっています。塚越さん、4期ぶりのマイナスとなった主な理由は何なのでしょうか?
塚越さん:民間のシンクタンク等が行う事前の予測は小幅なプラス成長でしたが、結果は予想外のマイナスです。主な理由としては、夏のコロナ第7派の影響で個人消費が伸び悩んだことや、輸入が増えたことが挙げられます。GDPの半分以上を占める「個人消費」自体は、前の3か月に比べてプラス0.3%増加しています。しかし、思った以上に伸び率が低かったです。夏は行動制限がない夏休み等がありましたが、エネルギー価格や食品等の物価が上がった為、消費者の節約志向が影響したと見られますし、やはり物価高の影響が大きいです。また、輸出はプラス1.9%となる一方、輸入がプラス5.2%と輸出を大きく上回りましたが、これがGDPの計算上は伸び率を下げることになります。資源高騰や円安の影響で価格が上昇し、それがGDPの伸び率を下げているということになります。内閣府によれば、国内企業から海外マーケティング企業関連に対する支払い等が多く、これが輸入の増加に影響したとも考えられています。一方、「企業の設備投資」プラス1.5%と、コロナからの回復が見える中で投資を推し進めていますし、半導体製造装置の増加が寄与しました。海外企業の国内誘致の結果かと思われます。いずれにせよ、国内の需要はそこまで悪くないですが、輸入に頼らざるを得ないので、その点がGDPのマイナス要因です。国内自給率の向上はひとつの課題です。
吉田:次の四半期・10月~12月期は、プラス成長になりそうなんですか?
塚越さん:民間企業の予測では、10月から始まった「全国旅行支援」等の観光支援策もあり、10~12月期は増加を見込んでいます。ただし、これは今回のGDPの発表を受ける前の予測です。最近はコロナ第8波か、とも言われていたり、さらに物価上昇が続くことを考えると、どうなるかは分からないです。また輸出に関しても、アメリカを中心に世界的な景気後退、リセッションが始まったとも言われており、輸出が停滞する可能性もあります。特にアメリカの大手IT企業、例えばMETAは1万人以上の人員削減を最近発表しました。その意味では、国内需要は多くGDPはプラスになるかもしれませんが、懸念材料は多いという印象です。
ユージ:今期のGDPと次の四半期のGDPの見通し。塚越さんはどのようにご覧になっていますか?
塚越さん:国内だけでなく、やはり海外との比較で考えるのが良いです。7月~9月のGDP、その前の3か月と比べて日本はマイナス0.3%ですが、アメリカは0.6%程度のプラス。EU圏も概ね0.7%程度のプラス。中国はなんと4%程度プラスです。こちらはその前期に上海のロックダウンがあったので、その反動という側面が大きいです。どの国も資源高等の影響で個人消費が伸び悩んでいますが、それでもプラスになっている中で日本はマイナスになってしまいました。日本は円安の影響が大変といわれていますが、それでも一部の大手の企業はかなり儲かっていて、場合によっては最高益を出している企業もあります。資源の高騰で物価も上がっているのですが、価格も上昇しているのでそれで儲かっている企業もありますが、多くの人にとってはマイナスになっています。日銀は円安に大きな対策をしておらず、それ自体も議論になっていますが、このまま現状でいくとしたら儲かっている大手企業はいっぱいあるので、今のうちに新技術の開発や設備投資を増やしていくことが重要です。今後社会は不透明になっていくので、そんな中で新しい技術を使って非常に付加価値の高いサービスを今の内に作っていくことは難しいことですが、皆さんに考えて欲しいと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 16, 2022
「4期ぶりのマイナスとなったGDP」について
主な理由として、夏のコロナ第7波の影響で、個人消費が伸び悩んだことや、輸入が増えたことが挙げられます。#ワンモ
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 16, 2022
個人消費も予想以上に伸び悩んだ結果になりましたが、プラスになる要素もあると思います。それは、10月から始まった全国旅行支援などの観光支援策で、10月〜12月期は増加を見込んでいることです。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 16, 2022
実際に僕も利用しようと、妻と一緒にサイトへアクセスしたら、受付がスタートして すぐにアクセスしたのに、既にたくさんの利用者で埋まっていました。その様子から「楽しみにしている人が多いな!」と実感しました。#ワンモ
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 16, 2022
一方で、感染者数の増加も、冬の時期で増えやすい傾向にあるため、全国旅行支援と重なって、多くの感染者が出てしまったら、再び経済にダメージを与えかねません。懸念点ではありますが、個人消費を増やす意味で、僕は進めていくべきだと思います。#ワンモ