network
リポビタンD TREND NET

今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.11.09

アメリカ中間選挙、注目ポイントは?
null

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


アメリカ中間選挙、注目ポイントは?

吉田:アメリカの中間選挙。日本時間のきのう夜から投票が始まり、きょう開票が行われます。塚越さん、アメリカの中間選挙とはどういった選挙なのか改めて教えて下さい。


塚越さん:中間選挙は4年に一度の大統領選挙の中間に全米で行われます。上院と下院の選挙、州知事選挙が合わせて行われるところもあります。上院は定数100議席のうち3分の1が改選、下院は定数435議席のすべてが改選です。今年は11月8日、日本時間だと今日9日です。下院は2年ごとにすべての議席が選挙で変わるので、特に民主党にとってはバイデン政権が次の2年をどう運営できるかに関わる重要な選挙です。中間選挙は2年間やってきた政権への中間試験のようなものです。ただし、政権への不満が出てくるので政権に対して敵対している、今回で言えば共和党が優勢になりがちです。


吉田:今回の中間選挙、争点は何なのでしょうか?


塚越さん:やはり、現在アメリカで最も問題なのは「インフレ」です。実際、選挙の争点を選んでもらうアメリカの世論調査では、民主主義や中絶、移民などの争点の中でもインフレが37%でトップです。それだけ関心があります。野党の共和党は、インフレがバイデン政権の在任任期とほぼ重なっていることを強調して、インフレの責任を追求します。バイデン政権はこれに対して、ウクライナの問題など複合的な要因を挙げていますが、基本的に中間選挙は「防御戦」なので、やはり共和党が勢いづいています。現在の情勢は夏くらいから最近まで民主党が優勢でしたが、直近の調査では共和党が逆転しました。下院では共和党が過半数になるという見通しが多く、上院でも接戦になり、上下両院ともに共和党が過半数を取るのでは、という予想も強まっています。


ユージ:中間選挙、塚越さんはどのようなことに注目していますか?


塚越さん:気になるのは前大統領のトランプさんです。共和党が優勢になれば、選挙後すぐに2024年の大統領選に出馬表明するとの報道もあります。選挙後の高揚感に加えて、早めに出馬表明することでライバルを牽制したり、献金も多く受けられます。共和党が勝てば、トランプも勢いづくということです。もうひとつは、いわゆる陰謀論を信じる「Qアノン」系の候補です。彼らはトランプを信奉し、2020年の選挙もトランプが勝ったと思っています。メディア監視団体の調査によれば、今回の選挙では、21名のQアノン系候補者が本戦に残っています。多くは共和党に所属しています。2020年の選挙でも、共和党下院に当選した2人の議員がQアノン系です。アメリカでは成人の16%がQアノンを信じており、共和党支持者では25%となります。地方選挙や、今回の州知事選挙の候補者にもQアノンを自称する人がいます。連邦議会もそうですが、特に地方選でQアノン候補が勝てば、2024年の大統領選にトランプが出馬した場合に様々な動きをしますし、地方からじわじわと特定の思想を浸透させる可能性があります。アメリカでは「中絶」をめぐる議論が選挙の争点になります。6月には、人工妊娠中絶は憲法上の権利だと認め、1973年の「ロー対ウェイド」判決が約50年ぶりに覆されました。共和党系の支持者は妊娠中絶に反対する人が多く、民主党支持者にはそこに反対する人が多いです。これが国論を割る争点になっています。選挙が進んでいく中で、中絶を権利を守ろうという人がバイデン政権に多いのでここが注目ポイントです。最後に、ミニバイデンといわれているフロリダ州知事のデサンティスという方がいます。この方のこれからの動き、あと2年後も注目だと思うので名前だけでも覚えておいて欲しいです。ミニトランプといわれる過激な方です。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。



過去の #ユジコメ を音声でCHECK!!

  • X
  • Facebook
  • LINE
Top