22.09.14
政府が追加の物価高騰対策を決定。10月には総合経済対策を策定へ

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!
『政府が“追加の物価高騰対策”を決定。10月には“総合経済対策”を策定へ』
笹川:物価の高騰を受けて、政府は先週金曜、所得の低い『住民非課税世帯』に1世帯あたり5万円を給付するなど、『追加の物価高騰対策』を決めました。来月には『総合経済対策』を策定する方針です。
塚越さん、まずは『追加の物価高騰対策』に盛り込まれたこと、改めて、教えてください。
塚越さん:まず、『負担が大きい家計への支援』として、今年度の住民税が非課税の世帯を対象に“1世帯当たり5万円を給付”ということです。政府によりますと、電気、ガス、食品などの価格上昇分というのが月に5000円程度と計算しているので、その計算でいうと5万円は10ヶ月分に相当するということですね。今後は、該当する世帯には自治体から確認書が届きますので、それに返事をすれば、原則として世帯主名義なんですけれども、そちらの銀行口座に振り込まれるということです。政府によりますと、対象はおよそ1600万世帯程度、全体の3割弱に該当するということで、なかなか多いんですけれども、年内にも支給する予定ということです。次にですね、『ガソリン』です。政府は価格の上昇を抑えるためにですね、今年1月から石油元売り会社に対する補助金を行っているんですけれども、もともと今月で切れる予定だったものを年末まで継続します。現在は、1リットルあたり168円を基準にそれを超える場合は補助金を支給。補助がないと200円を超えるようなことになっているということなんですよね。なのですが、毎月3000億円程度費用がかかってまして、今月までに約1兆8800億円の予算が計上されているんですけれども、今回さらに1.3兆円程度、積み増しされるということなんですね。さらに、『食品』への対応としては、政府が一括購入して売り渡している、輸入小麦の価格も現状の価格の据え置きになります。10月に価格が見直されるんですけれども、従来、これから2割くらい上がるんじゃないかと言われていたんですけれども、これも政府が補助を出して、今の価格を維持するということになりますので、これもある程度、価格上昇を抑えるということになっています。さらに地方への支援としまして、『地方創生臨時交付金』について、新たに6000億円規模の枠を設けるということで、これによって、自治体が独自に支援を行うことができるという感じになっています。
笹川:『物価の上昇』が続いていますが、今後も続くんですか?
塚越さん:今年の値上げなんですけれども、実施済みと予定を含めて約2万点あるんですね。そのうち10月の値上げ品目は、10月だけで6532品目ということで、月別で言うと、今年の中で一番多いんですね。また今年の値上げ率の平均が14%ということで、結構、高いと…。さらに企業としてもですね、値上げが続いていて、消費者も値上げというのにある程度慣れてきた、抵抗感が下がっているので、再値上げ、再々値上げもしやすい状況なのかなというところです。ただ、小麦やガソリンなどは、お伝えしてきたように政府の対策もあるので、年末にかけては一段落する見込みなんですよね。なんですけれども、ガソリン価格の高騰だったり、来年4月にまた小麦価格が見直しがあるので、そこでさらに上昇すると、どこまで支援を続けられるか?継続するにしてもちょっと限界があるかな?というところもありますね。
ユージ:そんな中、政府が『追加の物価高騰対策』を決めたわけなんですけど、この追加対策、塚越さんはどのようにご覧になっていますか?
塚越さん:全体として、これだけ物価高ということなので、支援するのは、当然、必要でいいことだと思うんですが、財源の問題もありますし、世界的にも価格上昇が見込まれているので、どこまで続けられるんだろうか?ということですよね。そこで政府はですね、10月に『総合経済対策』を策定すると発表しておりまして、“切れ目のない支援”のための財源確保をするためとして、今年度の第2次補正予算案の編成を検討するという考えも示しております。ただ、財源だけでなくて、支援の方法を細かく変えていく手もあるかなとも思いますね。例えば、ガソリン価格を抑えるために、毎月3000億円かかっているんですけれども、一律ではなく、燃料を多く使う運送業とかビニールハウス、あるいは、冬は寒冷地の家庭に対する補助にするとかですね、分配の方法を変えるということで多少改善の余地もあるのかなと思いますね。またですね、政府は、新型コロナ対策で創設した自治体向けの交付金を物価高対策に使えるようにしてまして、先ほど述べたように6000億円の枠を追加で設けているということですね。これは自治体独自の支援のあり方ということなので、一見いいことであるし、実際もいいことなんですけれども、一方でコロナのときも対策の名義ということで、「本当に必要か?」みたいな、なんか大きいオブジェを作ったとか、そういったことで批判もあったりしたので、補助金といってもですね、支援がいわゆる“バラマキ”にならないように注意する必要があるのかなと思いますね。また、アメリカなどでは物価上昇を抑える一方で、日本は金融緩和を続けているということもあって、円安が進む要因になっていると。それに関して、金融緩和については、いろいろな理由があるのはわかるんですけれども、政府や日銀ももうちょっと丁寧に説明する必要がありますよね。最後になりますけれども、支援というのは非常に重要ですけれども、言うまでもなく、根本的なところとしては『経済対策』、そして、日本の『生産力の向上』というのが重要なので、例えば、“脱炭素に向けての企業支援”などもすると、岸田総理が言っているので、中長期的な視点でのエネルギー対策なども考えられるかなと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 14, 2022
『政府が追加の物価高騰対策を決定 10月には総合経済対策を策定へ』
物価高騰が続く中で、政府が対策を打ち出しました。
結果的に言うと「お金」の対策で、今は一時的に国がお金を出して、苦しい部分を補填しています。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 14, 2022
例えば、ガソリンの価格は原油高騰でずっと上がっていましたが、事業者に一定のお金を支給しています。ただ、ここに毎月3000億が使われていて、それは結局は税金で、どこまで払われ続けるのか、後々このツケがまわってこないのか。正直不安はあります。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 14, 2022
今話したガソリン価格は、追加の物価高騰対策の一部にしかすぎず、物価高騰はまだまだ続く可能性があります。この先、不安なこともたくさんありますが、10月の総合経済対策にどういったことが盛り込まれるのか注目していきたいと思います。