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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.09.08

感染者の療養期間、短縮へ。全数把握は全国一律で簡略化
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
引き続きコメンテーターは、情報社会学がご専門の、学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


感染者の療養期間、短縮へ。全数把握は全国一律で簡略化

吉田:岸田総理は6日、新型コロナウイルス感染者の自宅などでの療養期間を短縮する方針を表明しました。また、感染者の全数把握の見直しについては、報告を簡略化した運用に今月26日から全国一律で適用する方針です。今日にでも専門家による最終的な議論を経て正式決定します。


ユージ:きのうもお伝えしましたが、改めて、詳しくお届けします。まず「療養期間」はどう変わるんでしょうか?


塚越さん:症状がある人は、原則10日間だった療養期間が7日間になります。無症状の人は、検査で陰性が確認されることを条件に、現状の7日間から5日間に短縮します。


ユージ:では自宅療養者に「行動制限」はありますか?


塚越さん:こちらも緩和の方針です。症状が軽快(解熱剤を使わずに熱が下がり、呼吸器の症状が改善傾向であること)状態になってから24時間以上経過した人と無症状の人は、マスク着用といった感染対策を徹底していれば、食料の買い出しといった必要最低限の外出を認める方向で調整中とのことです。岸田総理は、現状の第7波の先も含め、ウィズコロナの新たな段階として、今回の制限緩和を決定しています。今後も、ウィズコロナ、制限緩和の方針でいくと考えられます。


ユージ:こういった変更について、どう感じられていますか?


塚越さん:世界的なウィズコロナの流れに合わせているので、それ自体は受け入れられるものです。懸念点としては、国立感染症研究所の調査では、7日間に短縮された療養期間が終わった次の8日目の時点で、9%の人からはまだウイルスが検出されます。10日目では2%です。これについては、医療逼迫や何事もゼロリスクはできないという意味では仕方ない、という指摘もあります。こういった事情もあって、7日間の療養が終わってもマスクの着用などを医師は推奨しています。それ自体は感染症対策として正しいですが、逆に療養期間が終わった人に対する偏見がないように、検出されるウイルスの量や、それがどれくらいリスクのあるものかなど、より分かりやすい形で情報を出して、社会に周知する必要があると思います。


吉田:そして、感染者の「全数把握」については、二転三転していますよね?


塚越さん:これまでは、感染症法で、医療機関は感染者の情報を詳しく記入して報告する義務がありましたが、8月24日、都道府県の判断で一部のリスクのある患者以外は報告を簡略化してよいとする「全数把握の見直し」を発表しました。しかし、3日後の27日には、自治体の判断ではなく「全国一律」で全数把握の見直しをすると表明し、「今月26日から全国一律にする方針」を発表したのが昨日です。様々な意見があったわけですが、岸田総理の「聞く力」というよりは、軸のないブレが批判されています。


吉田:感染者の報告を簡略化した運用を全国一律にする件ですが、すでに始めている自治体もありますよね?


塚越さん:宮城、茨城、鳥取、佐賀の4県は、9月2日から運用を変えています。現場の負担は軽減しますが、リスクが低くて年代などの情報以外は報告が簡略化された患者の容体が急変するリスクなどへの対処が課題となっていて、都道府県で、そうした陽性者の健康管理を行う必要性などが指摘されています。例えば鳥取県では、「陽性者コンタクトセンター」を開設して対処します。これまで多くの都道府県が“様子見”していたのは、低リスクの陽性者のサポートを行う体制が十分ではない、という理由もあります。また、「地方に丸投げだ」という批判もありましたが、今回の全国一律の方針を受けて、これらの体制の構築が必要となります。


ユージ:ウィズコロナで経済を回していく必要がありますが、これで医療の逼迫が改善されたらいいですよね?


塚越さん:現場の負担は間違いなく軽減しますが、同時に、先に述べたような低リスクの陽性者サポートセンターが必要です。ただ、これは専門家でなくても運用可能なので、全体として医療逼迫は改善されます。今年の冬は、インフルエンザの流行を懸念する声もあるので、この方針で秋くらいまでにシステムを完成させる必要があると思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。



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