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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.07.07

政府の節電要請、家庭内の対策と新制度
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
引き続きコメンテーターは、情報社会学がご専門の、学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


政府の節電要請、家庭内の対策と新制度

吉田:今月から、全国を対象に「節電要請」が出ています。政府が節電要請を行うのは東日本大震災後に発令して以来7年ぶりのことで、9月までの3カ月間、無理のない範囲で節電への協力を呼びかけています。


ユージ:電力不足、ずっと言われていますけど、塚越さん、改めてその理由を教えてください。


塚越さん:もともと脱炭素化や設備の老朽化で火力発電が減っていて、それを原発と再生可能エネルギーで補おうとしましたが、うまくいかない状態です。そういう意味では、これまでのエネルギー政策に課題があったといえます。ただ、6月としては予想外の記録的な猛暑が続き、備えが十分ではなかったという要因もあります。もともと停止していた火力発電を7月から再開する予定でしたが、先に猛暑が来てしまった、というのが大きな原因です。電力は、使う量と発電量、つまり需給のバランスを保たないと停電するため、使う量に対して最低限3%程度の発電量の余力、予備率が必要ですが、5%を切ると注意報が発令されます。つまり、3%というのは最低限の数字で、かなり厳しい数字になります。10年に一度の猛暑を想定すると、今月の予備率は、東京を含めて東北や中部、関西や九州など広範囲の地域で3.7%になるとNHKは報じています。つまり不測の事態が生じればかなり厳しいです。さらに言えば、冬はもっと厳しくなると思います。太陽光発電は、昼間は発電量が多いですが、夕方になると厳しいです。そのため、特に夕方5時~8時が電力逼迫のピークになります。


ユージ:我々にできる対策は、どういったことがありますか?


塚越さん:エアコンについて様々なメディアで言われていますが、「熱中症対策」という意味では無理しない範囲で。あとは、不要な照明を消す。夏は晴れの日も多いので洗濯はまとめて等、こういったことで数%の節電ができます。ほかにも、冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」にして扉を開ける時間を減らして食品を詰め込みすぎないようにすると1.2%の節電効果があります。企業などでは、同じく人のいない場所の照明やエアコンを消すことが呼びかけられるとともに、自家発電ができる大規模事業者はしています。


ユージ:一方で政府は、節電を促すために、家庭などに対してポイントを付与する新制度を始めます。この政府の「節電ポイント」、どういったものなんですか?


塚越さん:まず電力会社は、電力逼迫が予想される前日にユーザーに節電要請のメールを送り、それに応えて節電すると、買い物などに利用できるポイントがつくという節電プログラムを、早いところでは7月から始めています。こうした需要調整策は「デマンド・レスポンス」と呼ばれます。例えば、東京電力であれば、節電してほしい時間帯についてメールが届き、それに応じると1キロワットアワーあたりの節電で5円相当の5ポイントが付与されるというものです。ポイント率がより高いものもあるので、お住いの地域の電力会社などをチェックしてみてください。この取り組みに参加するには登録が必要で、政府は8月までに登録した人に「2,000円分」のポイントを上乗せして付与する方針を示しています。こうした取り組みは「ゲーミフィケーション」といって、ゲーム感覚で節電を楽しみながら、ポイントだったり、社会貢献に寄与するというものです。取り組み自体は興味深く、単なるお願いよりは効率性が高まると思います。


ユージ:効果はどのくらいありそうですか?


塚越さん:色々な調査によりますと、「節電プログラムに参加するつもりはない」と述べている人たちが全体の72%という調査結果が出ています。このプログラムを周知することで今後参加者は増えると思いますが、政府の対応そのものへの不満も考えられます。ポイントではなく、もっとやり方はなかったのか?などの声もあったりしますので制度設計をもうちょっと考える必要があると思います。エネルギーは、もとをたどれば我々が生活する政治政策と密接に関わることなので、私達自身が政治に参加することが重要になると思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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