25.09.18
米の需要“最大38万トン増”農家や食卓への影響は?

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の学習院大学・非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「米の需要“最大38万トン増”農家や食卓への影響は?」
吉田:農林水産省は2025年産の主食用のコメの需要見通しが24年産のコメの見通しから最大38万トン増えるとの試算をまとめました。店頭で品薄となり価格が高騰した「令和のコメ騒動」を踏まえ、毎年およそ10万トンずつ減少するといったこれまでの見込みを改めました。この需要のギャップは、なぜ起きたのか?コメ農家や食卓への影響を塚越さんと考えます。
ユージ:塚越さん、まず毎年10万トンずつ減ると見られていたコメの需要がなぜ、38万トンと大幅に増えたのでしょうか?
塚越さん:まず、農林水産省は1年間のコメの需要を試算するのですが、これは人口減少や日本のコメ離れといった長期トレンドを、機械的に計算するものです。確かに、国民一人当たりの年間のコメ消費量は、1962年が118.3キロ。これがピークでした。直近の2022年になると、50.7キロと半分以下になりました。この理由は様々あって色々報道されていますが、パンやパスタといった食が多様化したり、少子高齢化、また世帯構造が変化して、家庭でご飯を炊く機会が減ったことなどが挙げられます。一方で小泉農水大臣は先月、コメの需要の見通しが誤っていたと認めて、この算出方法を見直すということを言いました。農水省は、主に猛暑でコメの品質が悪化して、玄米から精米される白米の割合が下がったこと、外国人観光客の需要が増えたこと、また各家庭の買い溜めの3点などを踏まえて、直近5年のデータで再計算した結果、去年の需要の見通しと比べて今年は38万トン増える、それくらい需要が必要という試算を発表しました。コメの消費量は、このところ年間700万トン程度なので、去年から増えるということは結構少ない数字ですよね。要するに、買い溜め問題を考慮しても、もともとコメは足りてなかったんじゃないの?と思っちゃいます。
ユージ:去年、コメ不足が騒がれ始めた頃、コメは足りているとしていましたが、需要が毎年10万トン減っている計算だったからであって、実際、コメ不足だったということですか?
塚越さん:そうなっちゃいますよね。実際コメ価格は高騰しました。これは、コメの消費トレンドを捉えられていなかった、つまり農水省の見通しが甘かった、と言わざるを得ないですよね。昨今は、気象も荒れて、そもそも見通しがつきづらいとか色々とありますが、それも含めて、より正確な分析ができなかったのか?と思いますよね。
吉田:では、今回のコメ需要の拡大、農家への影響はどうでしょうか?
塚越さん:これまで報道されてきたように、日本は事実上の減反政策を続けていた。つまり真逆の政策をしていたわけです。ここにきてようやく政府はコメ増産の方向に舵を切りましたが、農家としても一気に方法を変えるとなると現場は混乱する部分があるかなと思います。また農家としては、もともとコメが安すぎたので、ちゃんと農家に売上が分配されるのであれば、現在の方が適切価格ともいえますし、増産といっても設備投資や気象の不安定化、またそもそも人材不足も課題になっていますよね。大規模農家を増やすといった議論もありますが、いずれにしても、すぐになんとかなるものではありません。なので、インバウンド需要の変化も見据えて、少なくとも需要を含めて正確なデータだとそれに見合う政策を長期レベルで考える必要があるかなと思います。
ユージ:家庭への影響はどうでしょうか?
塚越さん:ここまで聞くと、「じゃあ今年もコメ不足か!」という気持ちになりますよね?ただ、農水省が公表を検討している見通し原案によると、2025年度のコメの生産量は、玄米ベースで、728万トン~745万トンと去年より50万~70万トン程度増えるという推計です。一方で需要量も玄米ベースで、697万トンから711万トンと見込んでいます。要するに何かというと、生産量の方が多くなる見通しです。また今回から玄米だけでなく精米して白米にした後の推計も公表する予定で、それをみてもやはり生産量が需要量を上回るということです。すでに備蓄米も放出しているので、このままだと今年は安定するのかなというところはありがたいかなというふうに思っています。
ユージ:今年もコメについては、色々話題があってこのペースで続けていくと、来年はどうなの?というところが1番気になります。
塚越さん:何とかなりそうという話ですよね。でも、農水省どうなんだろう、これも含めてどうなんだろうと思います。でも、不安になってみんなが買い溜めしちゃうとまた高騰するので、それも気を付けないといけません。正確なデータとこういった知識をみなさんで共有するということが、取り急ぎ大事だと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET①#ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 18, 2025
『米の需要“最大38万トン増” 農家や食卓への影響は?』
2025年産の主食用米の需要見通しが、
前年より最大38万トン増えるとの試算が出たそうです。
ここ1年で状況に大きな変化を感じます。
夏は米不足が話題になり、…
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 18, 2025
その上で、供給も増やそうという方針には僕も賛成です。現実として、供給が足りていなかった側面はあるので、量はあったのにうまく出回らず、手ごろなお米が手に入りにくかった、この“令和の米騒動”問題を上手く調整して欲しいと思います。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 18, 2025
主食のお米を適正な価格でおいしく食べられることが理想だと思います。
農家の皆さんがきちんと恩恵を受けられることが前提で、私たちが適正な価格で買い、その対価が還元される状態をつくって欲しいです。#ワンモ
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 18, 2025
ここからは僕の考えですが、お米はこれまで安すぎた面があったのではないかと感じます。農家の仕事量に見合う対価の見直しは必要で、日本のお米のクオリティを考えると、適正価格を考え直す余地があると感じます。…