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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

25.07.09

学校の教室に防犯カメラの設置を求める声…そのメリットデメリットは?
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の学習院大学・非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「学校の教室に防犯カメラの設置を求める声…そのメリットデメリットは?」

吉田:教員による児童生徒へのわいせつ事案などが全国で相次いで発覚し、教室に防犯カメラの設置を求める意見が、一部で出ています。塚越さん、まずは「教室に防犯カメラの設置を求める意見」について詳しく教えてください。


塚越さん:はい。この問題ですが、まず全国の学校の6割以上で防犯カメラが設置されているのですが、これは基本的に入口などの敷地内の設置で、不審者防止の観点からですね。今回はそれに加えて、現状ではほとんど事例のない「教室の中に」カメラを設置するかどうかという話題です。この問題、来年から施行される「こども性暴力防止法」の運用に向けた、こども家庭庁の会議の中で議論になりました。この会議の中では、カメラ設置は有効な部分もあるとする意見の一方、プライバシー保護などの観点から、一律にすべての場所での設置が良いわけではないといった意見もありました。1日の記者会見で阿部文部科学大臣は、子どもの日常生活がすべて録画されることの是非を踏まえると、教室への設置を推奨するには様々な議論があると、慎重な姿勢をみせています。阿部文部科学大臣は、複数の人の目が届く場所では性被害等の発生は想定し難く、一方でそうではない児童と一対一になるような環境でのカメラ活用は考えられるとしています。


吉田:「教室に防犯カメラを設置すること」には、どのようなメリットデメリットがあるのでしょうか?


塚越さん:いろんな事件があったので、設置した方がいいと思う方もいらっしゃると思いますが、問題はけっこう複雑かなと思います。まずメリット1つ目は、生徒によるいじめやいたずらなどの防止。2つ目は、教師側の問題行動の抑止。3つ目は、生徒や教師の間でトラブルがおきた時に証拠になるということ。4つ目が、教室の場合は、不審者の侵入を防止する観点です。大枠だとこうした点が挙げられます。一方で、デメリット1つ目が、生徒のプライバシー侵害の恐れや、カメラにストレスを感じるということ。2つ目が、カメラのデータ管理の必要性です。流出などがあると、大きなプライバシー問題になります。3つ目が、公立学校の場合、自治体と話し合うことが必要です。また、どの学校でも保護者との合意も必要となります。4つ目が、学校側の事務的な負担が増えます。


ユージ:教室に防犯カメラを設置する話がありますが、今年の3月には、熊本市の教育委員会が、教室内にカメラを設置することを検討しているようですね。これは、どういう議論になったのでしょうか?


塚越さん:熊本市では、小中学校のいじめや体罰防止のためにカメラ設置を検討することになりました。検討段階ですが、こうしたケースはかなり珍しいということです。有識者で審議会が設置されましたが、そこでは、いじめられている子どもはカメラの記録が欲しいという意見や、先ほど話したトラブル防止といったメリット、またプライバシー問題などの懸念も議論されました。カメラを設置するにしても、場所や時間は丁寧に検討する必要があるという話も出ています。文科省によると、教室内のカメラ設置に統一のルールや規制はないので、基本的に学校の判断になるということになります。


ユージ:教室に防犯カメラを設置することに対して、塚越さんは、どうご覧になりましたか?


塚越さん:やはりお話ししたように、メリットデメリットがあるので、設置する場合は保護者との合意形成や色々なデータ管理、録画の時間が必要になります。この1、2年でも、東京の学校で教室などにカメラを設置したところ、保護者からの反対の声を受けて撤去した例もあります。着替えも録画できてしまうので、そうした問題を危惧する声があったということです。


ユージ:そうですね。そこが心配。


塚越さん:そうなると、着替えの時間をやめましょう。など、時間の管理が大変です。やはり設置するにしても、少しずつ実績を積みながら、「どこはOKで、どこはダメ」といった試行錯誤が必要になると思います。一方でアメリカでは、カメラ導入が日本以上に進んでいます。監視されているという意識が生徒のストレスになったり、またカメラのない監視されていないところでいじめが巧妙になるという面も報告されています。そこの点も考えないといけないのかなと思います。メリットデメリットがあるので、慎重に色々やりながら、カメラ導入を検討してもいいのかなと思います。ユージさん、どうでしょう?


ユージ:まさに、メリットデメリットどっちも感じています。先ほど言ったように、子供たちの着替えをどうするのか?ということ。一部の先生に管理させても、その先生が万が一、わいせつな行為をした場合、その人だったらどうするの?と思います。


塚越さん:流出などの管理もありますよね。


ユージ:流出も含めてですね。それ以外の部分でいうと、現代社会においてカメラって街中にあるし、スマホがハッキングされる可能性があります。カメラに囲まれて生活しているという部分では、防犯カメラがあった方が有利に働くこともあります。僕は、防犯カメラを設置して欲しいです。


塚越さん:どのみちこういうのが進んでいくので、導入するにしてもデメリットが少ないようにしていくことが大事かなと思います。人間の信頼やカメラの信頼の問題もあります。先生達、基本的に頑張っていらっしゃいます。これをやるんだったら、給料を上げるなど、その辺りのことも大事かなと思います。


ユージ:いじめ問題の解決にも繋がって欲しいなと思いました。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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