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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

25.06.25

AIで従業員削減の可能性、Amazonが声明を公表
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の学習院大学・非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!



吉田:アメリカのネット通販大手Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)のアンディ・ジャシーCEOは6月17日、「AI(=人工知能)による効率化により、今後、数年で管理部門の従業員数は減る見通しだ」との見解を明らかにしました。アメリカのIT企業の経営者がAI活用による雇用の削減を明言したのは異例だということです。塚越さん、AmazonのCEOの見解について、詳しく教えてください。


塚越さん:AIが人間の仕事を奪うとよく言われてきましたが、いよいよ本格的にはじまってきました。Amazonは業績が好調ですが、アンディ・ジャシーCEOは今後オンライン上の買い物機能や広告、あるいは倉庫でもロボットの運用といった様々な業務で、生成AIの導入が進むと指摘しています。そのため、社員に「AIをもっと学んで、お客様のためになる方法を見つけてください」と呼びかけています。その上で、今の業務の一部は人員削減が必要になる可能性があると話しています。ただし、社内のAIの改善に貢献できる人は、大きな影響力を発揮すると述べています。何かというと、AIを駆使できる社員は、重要な戦力になります。ただ、今後は「AIでもできる仕事しかできない社員は必要ない」と言っているようなものですね。厳しい言い方ですけど、そういうことです。社員に発破をかけたというところもあります。


吉田:Microsoftでも、人員削減の動きがあるようですね?


塚越さん:Microsoftも業績は好調なのですが、ブルームバーグ通信によると、AI分野に巨額の投資をするので、そのコスト削減策の一環として営業部門を中心に数千人規模の人員削減を計画しているとのことです。さらに、営業以外の部分、管理職も対象になる可能性があります。Microsoftの従業員は2024年6月の時点でおよそ22万8,000人いて、沢山いるのですが実は今年の5月にも、従業員全体のおよそ3%にあたる6,000人から7,000人規模の人員削減をすると明らかにしたばかりです。(このときはエンジニアなどが主な対象でした)。5月に6,000人から7,000人の人員削減をするといって、これに加えて、さらに営業部門でも数千人の人員削減を進めるということです。かなり減りますよね。MicrosoftもAI投資の額が非常に多いので経営を圧迫しているのですが、業績自体は好調です。つまりこれ「業績悪化によるコストカット」ではなく、「将来の競争に勝つための再編」ということです。エンジニアだけでなく、営業やあるいは管理職を減らす狙いもあって、いわゆるホワイトカラーの仕事はどこも厳しくなってきた感じです。


ユージ:AIが背景にある「人員削減の動き」。塚越さんは、どうご覧になりましたか?


塚越さん:いまの2社だけでなく、色々なところが考えています。なかでも、最も打撃を受けているのは「新卒などの若手」です。有名大学のコンピューターサイエンスを専攻して卒業しても、100社応募しても内定が取れない、という事例も出ています。実際、ニューヨーク連邦準備銀行によれば、大卒以上の22〜27歳の失業率は今年3月に5.8%とコロナ禍以降で最悪の水準です。若い方、厳しいですよね。さらに別の調査では、2024年のアメリカの有名テック15社の採用全体は、前年比15%増にもかかわらず、経験1年未満の若手の採用は25%減というデータもあります。2極化していますね。これは要するに、「即戦力は採るけど、若手を育てる必要はない」と言っているに等しいです。なぜかというと、新入社員がするような仕事は、AIがやってくれるから、ということです。今年はAIエージェントといって、AIが自ら考えて自律的にやってくれるので、若手はAIで代替できるという話です。Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは、今後数年で、自社のコード(プログラミング)を書けるエンジニアの最大半分がAIに置き換わると指摘しています。これまで花形だった職業のエンジニアですが、超優秀な一部以外は、なくなるわけではありませんが、今よりは縮小していくでしょうし、仕事内容もAIの仕事のチェックなどの仕事が多くなるのかなと思います。逆に超優秀な人材には、膨大にお金が増えます。実際に、MetaがOpenAIの社員を引き抜くのに1億ドル(約145億円)の移籍金を提示したそうです。OpenAIの社員は、断ったそうですが。新しいAIを使える方は、価値が上がり2極化されていきます。日本も考えてみましょう、欧米と比べると生成AIを使う人が少ないと言われています。そういうデータも出ています。どういう職業であっても、AIをある程度使えないといけません。AIと戦うのではなくて、AIを使ってAIと共用してスキルアップできる人がこれからも仕事が残っていくと思います。どういう職業もですね。AIというのは、今のところ人間が指示をするプロンプトを書くので、簡単に言うと「良い上司」です。部下を上手く使いますよね。こういうことができるように、今のうちから試行錯誤してちょっとずつ触れていく、毛嫌いせずに触れていくことがいずれ日本にもこういう波がくると思うので、色々な職業の方も少し触ってみるということを切実に考えてみることが重要なのかなと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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