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25.01.21

第2次トランプ政権。日本への影響とは?
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は、ダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


「第2次トランプ政権。日本への影響とは?」

吉田:先ほどもお伝えしましたが、第2次トランプ政権が発足しました。日本はどのように向き合うべきでしょうか。日本への影響を中心に、今後の日米関係について伺います。神庭さん、まず第2次トランプ政権の注目ポイントから教えてください。


神庭さん:「アメリカの領土を拡大するぞ」「メキシコ湾をアメリカ湾にするぞ」「性別は、男女2つだけです」と発言するトランプ、最初からかましています。キャラが立っているというと、トランプだけではなく側近もすごいキャラ立ちしています。なかでも注目が、イーロン・マスクです。大統領選では、毎日1人に1億5,000万円を配るキャンペーンを展開。


ユージ:キャラ立ちしすぎでしょ!


神庭さん:キャラ立ちしすぎですよね。トランプの勝利に大きく貢献しました。世界一の富豪で、再選してからの1カ月間で資産が28兆円も増えて68兆円に達しました。イーロン・マスクは典型的なリバタリアン、自由至上主義者で小さな政府を志向しています。「政府効率化省」を立ち上げて、310兆円ものムダを削減すると息巻いています。政府効率化省という名前はいかにも政府機関みたいですが、実際には民間の助言機関のような形になりそうです。


ユージ:310兆円のムダを削減、さすがにちょっと無理があるんじゃないでしょうか?


神庭さん:そうですよね。アメリカの国家予算が1,100兆円くらいですから、310兆円というと3割弱に当たります。過激な事業仕分けみたいなものです。


ユージ:過激ですよね。


神庭さん:1年で310兆円も減らしたら緊縮財政で不況になります。イーロン・マスクも最近になって、310兆円というのは「一番良いケース」だと予防線を張っています。最も馬鹿げた税金の使い方をランキングにして発表するとも言っています。それはぜひ、日本でもやって欲しいと思いました。


ユージ:ランキング形式いいですね。


神庭さん:懸念点は利益相反です。イーロン・マスクは、テスラやSpaceXのCEOで、補助金をもらう側、公共事業を受注する側でもあります。規制改革の名のもとに、自社有利にルールを歪めないか注視する必要があるかなと思います。イーロン・マスクはテスラを通じて中国との距離が近く、トランプの政策と矛盾する部分もあります。2人ともアクが強いので、この仲良し関係がいつまで続くのか注目ポイントかなと思います。


吉田:そして、一番気になるのが日本への影響です。影響がありそうな政策は何でしょうか?


神庭さん:直接的に大きな影響が出そうなのは追加関税です。お正月にもお伝えしましたが、トランプさんは中国への関税を60%に引き上げ、メキシコとカナダにも25%の関税を課すと言っていました。日本にも関税を課してくる可能性は十分ありますし、運良く免れても、メキシコとカナダには日本の自動車メーカーの工場があるので悪影響を受けます。ただ、トランプ政権がどこまで本気なのか?というのは十分に見極めが必要だと思います。選挙戦では、大統領になったら「24時間でウクライナの戦争を終わらせる」と豪語していましたが、最近「6カ月」にトーンダウンしました。先ほどの310兆円の話もそうですが、大きくアドバルーンを上げて、後から修正していくのがトランプ流です。悪く言えば朝令暮改ですが、よく言えば柔軟、現実主義です。だから、トランプの発言にいちいちアタフタするのではなく、話半分か3分の1くらいに受け止めて、どっしり構えておくのが良いかもしれません。


ユージ:そんなトランプ政権と、日本はどう向き合うべきでしょうか?


神庭さん:トランプ政権1期目で政権移行チームの幹部だった日系アメリカ人のアド・マチダさんは、NHKのインタビューでこう語っています。《日本もいわゆる『ジャパン・ファースト』として、『日本としてはこれができる』『これはできない』など、石破氏が決めて会わないと、ちょっと危ない》と仰っています。トランプ氏がアメリカ・ファーストなら、目には目をで、日本もジャパン・ファーストだということは、一理あります。通常回のドラえもんだと、何を言っても「のび太のクセに生意気だ!」とトランプ・ジャイアンにぶん殴られて終わるのがオチだと思います。出来杉君になれとは言わないですが、せめて劇場版ドラえもんのように「心の友よ!」と言わせるような関係性を築かないとツラいと思います。安倍氏は、その辺りが上手で日本がアメリカにとっていかに有益かを刷り込みながら、ディール志向のトランプさんをうまく操縦していました。一方、石破氏は、政策通だけどちょっと理屈っぽい、そういう腹を割った外交ができるのか心配だと思います。


吉田:結局は、石破氏の外交力が試されるというわけですね。


神庭さん:そこがとっても大事です。石破氏は麻生氏に、トランプ対応を相談しています。麻生氏は「結論から言わないとダメだ」とアドバイスしました。ところが、石破氏は「私が一番苦手なことです」と答えたそうです。笑っちゃうけど、日本の命運がかかっていると思ったら笑えないですよね。


ユージ:自己分析がちゃんとできていますね。


神庭さん:取り入れ、媚び売れ、しっぽ振れというのではなく、信頼を得ながら言うべきこと、伝えるべきことはしっかり伝えていく。日本製鉄のUSスチール買収問題にしても、日米同盟にしても、そういう姿勢が必要かなと思います。石破氏持論の「アジア版NATO」みたいな話は、実現性を考えると封印せざるを得ないかなと思います。一方で、日米地位協定に関しては、ドイツや韓国がこれまでに普通に改正を実現してきていることを考えれば、別に無茶な要求じゃないのかなと思います。在日米軍の駐留経費負担、思いやり予算を増やせと圧をかけてくる可能性が高いと思います。そういった時に、返す刀で「だったら地位協定のこことここを書き換えて、より強固で対等なパートナーシップを目指そう」と言えるような、骨のある交渉に期待したいなと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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