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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.12.30

2024年の政治を読み解く3つのキーワード
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

ダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『2024年の政治を読み解く3つのキーワード』

吉田:激動の2024年、政治の世界でも様々な出来事がありました。そこで今朝は、政治・選挙にまつわる『3つのキーワード』をピックアップし、神庭さんに今年の重大ニュースを振り返ってもらいます。


ユージ:東京都知事選に始まって、総裁選、衆院選、兵庫県知事選と選挙の話題は本当に多かったと思います。早速、最初のキーワード、お願いします。


神庭さん:はい、一つ目は『荒れる選挙』です。選挙妨害事件や度を越した『選挙ハック』が横行しました。4月の衆院東京15区補選では、つばさの党のメンバーが、他の候補者の演説を妨害したり、選挙カーを追いかけ回したとして、公職選挙法違反容疑で逮捕されました。7月の東京都知事選では、NHKから国民を守る党(NHK党)が選挙ポスターの枠を事実上販売した結果、犬猫の写真や性風俗店の広告などが張り出されるカオスな事態になってしまいました。また、別の候補者がほぼ全裸の女性のポスターを貼り出し、警視庁が迷惑防止条例違反の疑いで警告するという出来事もありました。


ユージ:確かにかなりカオスな選挙でしたね。


神庭さん:11月の兵庫県知事選では、NHK党の立花孝志党首が自分の当選を目指すのではなく、斎藤元彦さんを側面支援するような『2馬力選挙』を繰り広げました。海の向こうのアメリカ大統領選でも、トランプさんを支援するイーロン・マスクが毎日1人に1億5000万円を配るキャンペーンを展開して物議を醸しました。言論の自由や武器所持の権利に関する署名に応じた有権者を対象にしたもので、直接的な買収と言えるかは微妙ですが盛大な選挙ハックであることは間違いないと思います。


吉田:1億5000万円という金額、スケールが違いますよね…。


ユージ:1人に1億5000万円だからね…。


神庭さん:すごいですよね。日本に話を戻すと、公職選挙法が今の時代にあっているのか疑問を感じるんですよね。与野党は公職選挙法の改正を議論していて、自民党は『品位を損なうポスター』を禁止する改正案を提案しています。ですが、“品位を損なう”という表現は抽象的でわかりにくいのと、そもそも、選挙ポスターって本当に必要ですか?という根本から話し合うべきだと思っていて、ポスターを見ても、名前と顔写真だけでロクに政策もわからないわけですよね。そう考えると、税金の無駄遣いとも言えるので、名前の連呼ばかりでうるさいだけの選挙カーもあわせて、一緒に禁止するのはどうかなと思っています。


吉田:なるほど。続いて、今年の政治を読み解くキーワード、2つ目はなんでしょうか?


神庭さん:2つ目は『ネットどぶ板 元年』です。選挙で「どぶ板」と言えば、“政治家が長靴はいて田んぼの中に入っていって握手する”みたいなのがこれまでのイメージだったんですけど、その「どぶ板」をネットで展開して、ネットの風を味方につけた候補が躍進しました。元・安芸高田市長の石丸伸二さんは、都知事選で小池百合子さんに次ぐ165万票を集め3位の蓮舫さんの128万票を大きく上回りました。演説では「続きはウェブで」と呼びかけ、YouTubeやTikTokで切り抜き動画が拡散されました。同じように切り抜き動画がバズった国民民主党は10月の衆院選で、公示前の7議席から4倍増の28議席まで増やしました。兵庫県知事選でも、ネット上で存在感を示した斎藤さんが再選を果たしました。


ユージ:確かにネットで政治や選挙の動画を見かける機会がめちゃめちゃ増えましたよね。


神庭さん:一口に「ネット選挙」と言っても、以前はX(旧:Twitter)やFacebookなどのテキスト情報が中心でしたが、今はYouTubeなどの動画に重心が移ってきているんですよね。切り抜き職人たちが収益目的でたくさん動画を出すことも影響しているんですが、これには課題もあって、選挙期間中に事実関係の不確かな情報が拡散される副作用も出ているんですよね。また、兵庫知事選の直後には、斎藤さんの選挙に携わったPR会社の社長が、SNS戦略の内幕を赤裸々に明かすnoteを公表したことで、「キラキラ広報」とか「承認欲求モンスター」と批判を浴びました。斎藤知事はPR会社に選挙運動の対価として報酬を支払った疑いで刑事告発されましたけれども、「公選法違反はない」「捜査には全面的に協力する」と話しています。


吉田:今年の政治を読み解くキーワード、3つ目はなんでしょうか?


神庭さん:はい、3つ目は『現役世代に脚光』ですね。政治家が投票率の高い高齢者を優遇するシルバー民主主義が問題だとかねてより言われていました。私も祖父母世代と孫世代では受益と負担の差し引きで1億円の世代間格差があるのは問題ですよとずっと言ってきましたが、今までなかなか響かなかったんですよね。ところが、衆院選で自民党・公明党が15年ぶりに過半数割れしたことで、潮目が変わってきました。少数与党だから政権維持のためには野党の意見も採り入れないといけません。そこで、『手取りを増やす』、『103万円の壁を引き上げる』と訴える国民民主党が一気に存在感を増してきました。“壁”に関しては今も与野党でせめぎ合いが続いてますが、少し前だったら、所得税やガソリン税の引き下げなんて絶対あり得なかったわけです。現役世代の声は届かないと思われていましたが、政治の景色が劇的に変わってきているということで、『密室』とか『腹芸』で決まっていた世界から、ガチンコの国会でのバトルになってきているということで、来年は参院選もありますから、政治の世界はさらにダイナミックに変わっていくのではないでしょうかね。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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