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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.06.20

改正 政治資金規正法、成立
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「改正 政治資金規正法、成立」

吉田:自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた”改正政治資金規正法”が昨日、参院本会議で可決、成立しました。議員の罰則強化や政治資金の透明性の確保などが明記され、多くの項目が2026年1月1日に施行されます。そこで今朝は、”改正政治資金規正法”について塚越さんに解説いただきます。


ユージ:塚越さん、昨日のヘッドラインでも取り上げたのですが、改正政治資金規正法が成立しました。改めて、内容を教えてください。


塚越さん:裏金問題の再発防止策としてできたのですが、やはり抜け穴が多く、生煮えのまま通ってしまった感じです。改正案ではなく「改定案」と捉える人もいますし、私もそう思います。まず議員本人の罰則を強化する、いわゆる「連座制」の導入のため、収支報告書の「確認書」の作成を議員に義務付け、議員が確認を怠って会計責任者が不記載などで処罰されると、議員も公民権停止になる可能性があるとしました。あくまで「可能性」という話です。これを自民党は「連座制」としました。例えば会計責任者が嘘をついた場合、議員を処罰しない例外規定をつくっています。つまり、会計責任者が嘘をついたことにすれば、議員は罰せられないことになります。裏金で国民が怒っているのに、この程度の改正ではどうなのだろうと思います。


ユージ:それは連帯責任であるべきですけどね。国民が納得できないといえば、パーティー券の問題もありますよね。


塚越さん:問題となったパーティー券ですが、購入者の公開基準額を今の「20万円を超える」から「5万円を超える」に引き下げました。もともと自民党は10万円としていたのですが、公明党の批判もあって5万円になりました。ただし、5万円はパーティー1回あたりの金額であり、例えば4回開いて同じ人や団体が買えば今と同じです。これは、やはり抜け穴じゃないかということですね。


ユージ:パーティーの回数が変わってくるかもしれませんね。あとは、政策活動費ですね。


塚越さん:政策活動費ですが、こちらは項目ごとの使い道や支出した年月を開示して、10年後に領収書などを公開するとしています。公開方法や上限額などの詳細は決まっていません。岸田総理は「施行日の2026年1月1日に間に合うよう検討する」と言っているのですが、はじまるのも遅いですし、これだけ重要な法なのに、まだ詰めきれないで成立させています。透明性を確保するための第三者機関を設置することなど義務付けられていますが、結局「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で、世間の関心がなくなったらどうなるか分からないということもあります。さらに政治資金規正法と所得税法の時効は5年です。なので、10年後に不正が分かったとしても時効になっているので、なぜ10年という縛りにしたのか、明確な答えは見えてきません。どうみても、逃げ切りたいという気持ちが見えてきます。


ユージ:聞けば聞くほど抜け穴が多いなという気がしてきますが。


塚越さん:他にも変わったところはいくつかありますが、野党が求めた企業団体「献金」の制限や禁止は盛り込まれていません。政治にお金がかかると言われていますが、だったら少なくとも、税金を原資とする「政党交付金」をなくして欲しいと私は思います。さらに企業献金を禁止にしないなら、どの企業がどれくらい献金しているのかを分かるようにルールをつくるべきかと思います。というのも、問題になっている「政治資金規正法」は、単に政治家のお金を減らすのが目的ではありません。現状の法律には最初に「政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」と書いています。どういうことかというと、お金の収支を明らかにするのが目的で、献金してはダメと言っているわけではありません。むしろ献金等の国民の自発的意思を損なってはならないとも書いてあります。お金を受け取ってもいいけど全部ガラス張りにしてどういう風にあるのか。国民が分かるようにチェックしましょうという話で結局これができていないなと思います。


ユージ:お金に関してブラックボックスのままだと納得できませんね。


塚越さん:さらにいうと、公開される情報は「データベース化」する必要があります。まず今回の裏金問題が発覚したのは、最初に「赤旗」が報じた後に神戸大学の上脇博之教授が、正月返上で公開されている情報を調べたことで分かりました。あくまで氷山の一角です。公開されている文書の多くは「PDF」という形式で、要するに文書があるだけです。教授は政治資金報告書から派閥の収入の報告書とパーティー券を買っている政治団体の資質を1個ずつ比べました。すごく大変です。本来はExcel等で公式にまとめられてます。例えば、岸田文雄で検索すればすぐに分かるようなデータベースを作るのに必須です。でないと、法律が通っても膨大な量があるのでこれを調べないといけません。データベースができてないのが問題だと、ビデオジャーナリストの神保哲生さんが話しています。あまりメディアで言われてないのですが、非常に重要です。ここを今後、法律で詰めるというならやらないと我々の普段の監視をできなくなってしまうのが問題だと思います。


ユージ:改めて、この政治資金規正法についてどう思いますか?


塚越さん:やはり、ざる法なのかなと思います。与党も言っていますが、変えたくないという自民党の意思が私は透けるようにみえてしまいます。今日は怒っていますね。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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