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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.06.05

iPhoneにマイナンバーカードの機能を搭載 その懸念点は?
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「iPhoneにマイナンバーカードの機能を搭載 その懸念点は?」

吉田:Appleは先月29日、マイナンバーカードの身分証明書機能をスマートフォン「iPhone」に来年の夏までに搭載すると発表しました。塚越さん、「iPhone」にマイナンバーカードの機能を搭載するということですが、これがどういうことなのか教えてください。


塚越さん:まず日本におけるiPhoneですが、非常に人気が高いですよね。調査会社によってばらつきもありますが、日本のスマホシェアでiPhoneは5割〜7割弱というデータがあります。少なくとも日本のスマホの2台に1台はiPhoneということになりますし、私の実感では7割に近いという感覚です。その上で言うと、実はGoogleの「アンドロイド」OSのスマホでは、去年の5月からすでにマイナンバーカードの機能が搭載されています。そういう意味では一歩遅れての搭載ということになるわけですが、やはりiPhoneは注目度が高いということになります。機能の説明をすると、まずiPhoneでクレジットカードなどを管理する財布アプリに「ウォレット」というものがありますが、ここにマイナンバーカードを追加できるようになります。ちなみに、アップルがウォレットに身分証明書機能を搭載するのは、アメリカを除けば日本がはじめてになります。世界的にも日本のiPhoneシェアは高いので、その点も考慮したのかなと思います。使い方としては、このウォレットアプリからマイナカードを選んで顔認証(Face ID)や指紋認証(Touch ID)といった生体認証を行うとカードが表示され、コンビニや病院などの非接触の読み取り機器にかざせば利用できるということです。住民票写しの発行だったり、子育て支援の申請といった行政手続きが可能となります。総務省によると、4月末時点でマイナンバーカードの普及率は73.7%と高いので、iPhoneと組み合わせることで便利になるのは間違いありません。


吉田:「iPhone」にマイナンバーカードの機能を搭載すると、どういったことができるようになるのでしょうか?


塚越さん:まず利用者は事前に、行政手続きのオンライン窓口である「マイナポータル」を通じて電子証明書を登録する必要があります。その上で、先ほど述べたようなウォレットにマイナンバーカードを登録して、生体認証を通ればカードが提示されるという仕組みになっています。また開始時点ではApple Watchでは使えませんが、将来的には対応するとのことです。ちなみに先月5月31日に、マイナンバーカードのすべての機能をスマホに搭載できるようにする「改正マイナンバー法」が、参院本会議で賛成多数で可決成立しています。これによって、行政手続きだけでなく、スマホだけで銀行口座を開設する際の利便性などが向上します。


ユージ:マイナンバーカードの情報の保護など、安全面は大丈夫ですか?


塚越さん:やっぱり気になるのはそこですよね。カードの紛失も問題ですが、スマホを落とすことは現代にとってとても恐ろしいことです。Appleによれば、決済サービスなどですでに実績のある「セキュアエレメント」と呼ばれる暗号処理回路だったり、あるいは顔認証や指紋認証といった「生体認証」を利用してセキュリティを保護するとのことです。また、情報は暗号化されて端末にだけ保存するので安全ということ。他人に拾われても、生体認証を突破しなければ情報は見られないということです。またiPhoneには紛失した時のリスク対策として、「iphoneを探す」という機能があります。なのでiPhoneを落としても、PCやアップルウォッチからicloudの「iphoneを探す」に入れば、場所を特定したり、最悪の場合は遠隔操作によって、iphoneの情報をすべて消去することもできます。iPhoneの「探す」機能、電池の減りは多少なりともはやくなりますが、オンにした方が良いのかなと思います。


ユージ:「iPhone」にマイナンバーカードの機能を搭載することについて塚越さんは、どうご覧になりましたか?


塚越さん:自分で選択することが大事ですが、まず前提として大元のマイナンバーカードに関しては、特にマイナ保険証での様々なミスや、もともと任意だったマイナ保険証が事実上の強制になるなど、政府への信頼が損なわれてきたかなと思います。普及率は7割を超えていますが、「政府」にとっては、国民の「信頼」を得ることが引き続き重要です。その上でiPhoneについて言えば、すでに「ウォレット」にはSuicaやICOCAといった交通系IDカードが入っており、iPhoneで改札を通る人も多いです。何かと便利になっているのは間違いなく、クレジットカードも「Apple Pay」として入れておくこともできます。スマホにすべての情報を集中させることもリスクといえばリスクです。スマホに重要な個人情報が入るとプライバシーが心配、というリスナーの方もいると思います。かといってカードで持ってても紛失するリスクはあるので、リスクは何かしらどういう状態でもあります。今回はマイナ保険証のように強制ではなくて民間企業のサービスであり、この機会にあくまで使いたいかどうか皆さん考えていただきたいと思います。プライバシーという考え方の中に、「自分でコントロールする」という意味もあります。これを機に自分は合うのか合わないのか試していただく機会してもらえてばいいかなと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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