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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.05.21

なかなか有効活用されないマイナンバーについて
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。


今日はダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。神庭さんが注目した話題はこちらです。


「なかなか有効活用されないマイナンバーについて」

吉田:地方自治体がマイナンバー情報を、国などに照会する仕組み「情報提供ネットワークシステム」について、会計検査院が11県とその全市町村などを対象に調べたところ、およそ4割で照会実績が一度もなかったことが、先週、判明しました。


吉田:神庭さん、これは政府が浸透させたい「マイナンバー」があまり有効活用されていないということをあらわすニュースですよね。


神庭さん:会計検査院は、国のお金が無駄遣いされていないかを監視する行政機関があります。そこが自治体によるマイナンバーの活用状況を調べたところ、ぜんぜん有効利用されていない実態が浮かび上がりました。少し詳しく見ていくと、自治体がマイナンバーを使って行政機関に情報を照会しているケースがどれくらいあるのか調査したのですが、生活保護関連を除く1,258の手続きのうち38.5%の485の手続きで、地方自治体の利用実績がゼロ。一切、使われていませんでした。649の手続きに関しても、利用している自治体は10%未満にとどまりました。


ユージ:紹介実績4割というのは、政府としてはかなり残念な結果じゃないですか。


神庭さん:マイナンバーの利便性がなかなか国民に伝わらないなかで、政府は行政事務が効率化されるんだと必死にアピールしてきました。総務省のサイトにも《これまで相当な時間がかかっていた情報の照合、転記等に要する時間・労力が大幅に削減され、手続きが正確でスムーズになります》と記載されています。国は2022年度までにマイナンバーの照会システムに2,000億円以上を投じてきました。マイナンバーカードの普及やマイナポイント事業なども含めたら、兆円単位の莫大な支出です。ところが、実際には行政が全く使わないような手続きもあったということです。費用対効果はどうなってるの?という話になります。


吉田:あと、マイナンバーでいいますと、今年12月からマイナ保険証に移行することが予定されていますが、こちらもあまり進んでいない様子ですよね?


神庭さん:厚労省によると、4月のマイナ保険証の利用率は6.56%で、1割にも達していません。保険証に別人の情報を誤登録するなど深刻なトラブルが相次いだことを受け、去年の5月から12月まで8カ月連続で利用率が下がっていました。年明け以降トラブルの記憶も薄れ、ようやく利用率が上向いてきたが伸び悩みは否めないかなと思います。


ユージ:マイナンバーカードを使って住民票とかをコンビニで出したことありますが、実はマイナンバーカードをもっと普及して欲しい派です。早く便利になって欲しいなと思うのですが、何でここまで広がらないのでしょうか?


神庭さん:マイナンバーカードとマイナンバーを区別する必要があります。まず、自治体や行政の照会システムに関していうと、あれもこれもと詰め込みすぎて、オーバースペック気味になっていた可能性があります。例えば、携帯ショップでスマホを買うと、抱き合わせでゴテゴテと色んなオプションのサブスク・サービスがついてくるけど、実際にはほとんど使わずそのまま解約みたいなことがあります。それと一緒で、滅多に申請がないようなサービスまでマイナ対応にした結果、自治体の利用率が下がっている可能性があります。


ユージ:一方で、マイナンバーを活用しない自治体には、何か理由があるのですか?


神庭さん:マイナンバーカードとマイナンバーを区別する必要があります。まず、自治体や行政の照会システムに関していうと、あれもこれもと詰め込みすぎて、オーバースペック気味になっていた可能性があります。例えば、携帯ショップでスマホを買うと、抱き合わせでゴテゴテと色んなオプションのサブスク・サービスがついてくるけど、実際にはほとんど使わずそのまま解約みたいなことがあります。それと一緒で、滅多に申請がないようなサービスまでマイナ対応にした結果、自治体の利用率が下がっている可能性があります。


ユージ:一方で、マイナンバーを活用しない自治体には、何か理由があるのですか?


神庭さん:マイナンバーを活用しない自治体の怠慢という部分もなきにしもあらずですが、それだけが原因ではありません。手続きによっては紙だけで済ませた方が早いとか、デジタル化が中途半端でシステムを使うとかえって煩雑になるケースもあります。元会計検査院官房審議官の星野昌季弁護士は朝日新聞のインタビューでこう指摘しています。「検査院の指摘を受け、国が地方にシステムの利用を強要するようなことがあってはならない。むしろ、制度設計に過大さがなかったかなどの見直しを検討する必要があるのではないか」と話していて、これは非常にもっともで、そもそもニーズが薄いサービスを対象に含めたこと、大風呂敷を広げすぎたことが問題で、大風呂敷のサイズに合わせて自治体に無理やりシステムを使うように強要するのは本末転倒です。ムダの上塗りにもなりかねません。実際、地方税関係や年金給付関係の情報に関しては自治体のマインバー活用も活発で、照会件数全体の85.6%を占めています。つまり、ニーズがあれば普通に使うわけで、最初の設計段階で自治体や国民のニーズの見極めがおざなりになっていたのではないかなと思います。


吉田:では低迷するマイナ保険証の課題は、何でしょうか?


神庭さん:トラブル続きで高まってしまったマイナンバーに対する不信感を払拭する必要があると思います。最近、大阪・八尾市の市議会議員がスマホを乗っ取られ、225万円のロレックスを勝手に購入されたり、PayPayを不正利用されたりする被害に遭いました。市議に落ち度はなく、何者かが偽造したマイナンバーカードを使ってソフトバンクで機種変更したことが原因とみられています。本来はマイナカードの原本で確認しなければいけないところ、運用が徹底されていなかったという部分で河野太郎デジタル大臣は、偽造カードの見極め方をまとめて事業者に配るとか、スマホでマイナカードのICチップを読み取れるようなアプリを開発することも検討しているそうです。これまで問題になった紐付けミスや取り違えだけでなく、悪意を持った方が偽造をしたり不正利用もブロックして、マイナンバーへの信頼感を高めていくということをやらないとなかなか利用率上がっていかないのかなと思います。


ユージ:本当ですね。オーバースペックではありますが、技術が追い付いた時に本当に便利なものになるんじゃないかなと思います。情報がどうだとか心配する方もいますが世の中に情報が溢れていますから今さら一緒かなと思う部分もあります。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。




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