いよいよ11月!今月は私自身も待望のアルバムリリースマンスリー!今日のコードは「「Wormhole / Yumi AraI」PREMIUM試聴会&トークライブ Special Editon(前編)」です。
■今週のChordは“「Wormhole / Yumi AraI」PREMIUM試聴会&トークライブ Special Editon(前編)”
いよいよ11月!今月は私自身も待望のアルバムリリースマンスリー!
そこで、今週から2週にわたってお送りするコードは、「Wormhole / Yumi AraI」PREMIUM試聴会&トークライブ Special Editon!
天までとどけ / 松任谷 由実
お送りしているのは、ドラマ『小さい頃は、神様がいて』の主題歌、「天までとどけ」。
私の新しいスタンダードナンバーになること間違いなし、の1曲です。
今日は、先月109シネマズプレミアム新宿で開催されたイベント、松任谷由実「Wormhole / Yumi AraI」PREMIUM試聴会&トークライブの模様を、Special Editonバージョンでお送りします。
このトークライブは、制作プロデューサーの団野健さんによる司会進行で、私と、プロデューサーの松任谷正隆、ミックスエンジニアのGOH HOTODAさん、そして、第一部の回のみ、音声合成ソフト「Synthesizer V」の開発者Kanru Hua(カンル・フア)さんが登壇しました。
肉体をもつ私たちが、最先端のAIと真摯に向き合って制作した、40枚目のオリジナルアルバム『Wormhole / Yumi AraI』。
はじまりから完成まで、それぞれの立場でのチャレンジから新たな発見まで、リアルな実感を語り尽くしたトークライブの模様・・・ぜひ、お聴きください!
団野:『Wormhole』というタイトル・・・「Wormhole」というのは異次元をつなぐトンネルというような意味ですけれども、考えたのは松任谷正隆さん。
ユーミン:そうですね。
団野:最初に聞いたときはどういう印象を持たれましたか。
ユーミン:ちょっと難しいんじゃないか、と思ったんです。
でも、こういう世の中ですし、ただ能天気にアルバムをつくるのではなく、テーマを設定してちゃんとみんなに届くようなもの、ということで、温度感としては「Wormhole」は合っていたんですが・・・更に何かないかな、と迷っているうちに「Wormhole / Yumi AraI」という「Synthesizer V」をあらわすワードをまた松任谷が見つけてきまして。
「おい、お前の旧姓知ってるか」って。そりゃ知っているんですけれど、「Arai・・・AとIに囲まれているんだぞ」と。ダジャレのような、でも、思し召しのように名前を変えたので、それで腑に落ちました。
団野:今回AIを使うにあたって、過去のボーカルトラックをラーニングさせて、再生成というか・・・“第三の松任谷由実の声”を作ったということなんですけれど、被験者になったともいえますよね。
ユーミン:そうですね。もうここまでやってきたんだから、次の扉を開けるためにはそこまでやっていいんじゃないかと、覚悟みたいなものも持ちました。
団野:作詞作曲には今回、結果的には全くAIは使わなかったですけれども、1回ChatGPTで作詞をトライしましたよね。
ユーミン:はい。「岩礁のきらめき」という曲のね。サビからスタートするんですが、そこの部分は決めておいて、それで“あなたは松任谷由実です”という設定でつくりました。でも、自分では全く興味のない内容になってしまって・・・というのは、一度手を染めていることなので、何か新鮮味がないんですよ。
創作って、自分にとっての衝撃・・・“あ!”と思うことが次のフレーズを持ってくるので、そういう置きにいくようなことはやっても意味がないなと思いました。これは“人の心を動かすのは人でしかできない”という確信を得ました。
これも私の見解なんだけれど、日本語って、特に行間とか間とかが音律と一緒になったときに、その隙間にたくさん情報があるんですね。それをAIはまだ学習できないと思います。
団野:逆に、AIと生身の人間の境界線が実感できたと?
ユーミン:実感できました。よりAIと共生できるという・・・自分がなくなってしまったら飲み込まれてしまうので、自分がしっかり強くあることがAIと共生できることだと思います。
岩礁のきらめき / 松任谷 由実
お送りしているのは、11月18日にリリースされる40枚目のオリジナルアルバム、『Wormhole / Yumi AraI』から、「岩礁のきらめき」。
「Synthesizer V」で生成した私の声に寄り添う、今、ここに居る私の歌声。
それは「エモい」ものでなければ意味がないので、感情的に歌ってもぶれないように訓練しました。
そして、ライブでもしっかり届けられるように、日々、リハーサルにも励んで、アルバムをすとん、と身体に入れることができました。
11月17日からスタートするツアーでは、さらに強く前進した私を、ご覧いただけるはずです!
「本当に遠い旅をしたような気持ちになりました。今のユーミンと荒井由実が思ったより独立して聴こえました。ふたりがまた出会っているような感じがしました」
「『Let It Rain』で、もうそこから涙が止まりませんでした。CMに使われている一節があると思うんですけれど、そこにつながった瞬間に感情が高まってそこから最後までずっと高ぶっている状態。想像を超えて良かったです」
「由実さんの歌がまるで楽器のように溶けこんでいるのに加えて、更に自分ごときではどこがAIなのかわからないほどミクスチャーされていて、益々楽しみになっています」
「一番良かったのは『CINNAMON』で、途中で掛け合いみたいになっているところがあって、そこが最近のユーミンの声と昔のユーミン声のように感じて。今回、音響もすごく良くて、ずっとそこに音が漂っているんだけど、こっちからもあっちからも聴こえて、会話しているようですごく感動しました」
「アルバムを通して聴くことでそれぞれの曲の良さが引き立つアルバムだなと思いました。もっと言いたいことがあるんですけども、感情が先走っちゃって言葉にまとまらないくらい、とても良いアルバムでした。みなさん絶対聴くべきです」
・・・うれしいですね。このアルバムをつくろうとした最初の頃、松任谷と「こんな、AIを使ったりして、我々のキャリアも終わるかもな」みたいな。非難轟々になっても仕方ないよね、ということでチャレンジングにスタートしたんですけれど、こうして世の中の風に段々当たってきて、やりたかったことが届いてると思うと、こちらも感動です。
今日は、先月開催された、「Wormhole / Yumi AraI」PREMIUM試聴会&トークライブの模様をお送りしています。
ここからは、プロデューサーの松任谷正隆とともに、エンジニアのGOH HOTODAさん、そして、「Synthesizer V」の開発者、フア・カンルさんが登場してくれます。
GOHさんは、マドンナからデヴィッド・サンボーンまで、名だたるミュージシャンの作品を手がけてきた、グラミー賞の受賞経験もある才能の持ち主。
そんなGOHさんは、第三の松任谷由実の声と向き合って芽生えた想いを語ってくれます。
さらに、フォーブス日本版で日本から「世界を変える30歳未満」にも選ばれた、若きトップランナー、フア・カンルさんは、このプロジェクトを通じて感じたことを話してくれました。通訳は、丸山京子さんです。
団野:それでは、おふたり一緒に入ってきていただいてよいですか。GOH HOTODAさんとフア・カンルさんです。今回、こちらの2人がいなければ完成していないです。
GOH:何をおっしゃいます。
団野:GOHさんから質問しますけれども、今回のミックスで苦労されたところというか、集中されたところはどこでしょうか。
GOH:一番の大きなテーマだったのは「Synthesizer V」で合成された由実さんの声だったんですよね。面白かったというか、僕がうけた印象はですね、段々「Synthesizer V」で作られた由実さんの声に愛着が湧いてくるんですよ。成長していくというわけじゃないんですけれども、どんどん熟成されていくというのが非常に興味がありましたね。
団野:そんな「Synthesizer V」というソフトは一体どういうソフトなのかということをみなさまに簡単に説明すると、どういうことでしょうか?
カンル:「Synthesizer V」というのは、歌詞のメロディーを入力して簡単に人の歌声を作れるソフトウエアです。
団野:その通りですよね。今回はそれを由実さんの声でデータベースを作っていただいたということですよね。カンルさんはこのアルバムを聴かれて、どのような感想お持ちでしたか?
カンル:聴く前はかなりドキドキしていまして。というのは、実際に自分の作った「Synthesizer V」の声がリアルに聴こえるだろうか、ロボットみたいに聴こえてしまうミスをするんではないだろうかと思ったんですけれど、全部聴いてみて思ったのは、これはリアルかどうかということではない、と思います。
それよりは「Synthesizer V」を使っていかにフレキシブルに作られていくかということを考えていくと、あとは自分が聴いて楽しめるかどうかということだと思うんですね。なので、楽しめました。
団野:今の感想を聞いて、由実さんどう思いますか。
ユーミン:私も“どうか”ということよりも、“この作品として心に届くか”なので、そう言っていただいて本当にうれしいです。
小鳥曜日 / 松任谷 由実
「Wormhole / Yumi AraI」PREMIUM試聴会&トークライブ Special Editon。
今日のトークをふまえてアルバムを聴くと、さらに、味わい深くなるはずです。
私もこの曲をつくりだした昨年の暮れ近いころの様子とか、ずっとサウンドを松任谷がうちこんでいる様子とか、歌入れを1000本ノックのように(笑)・・・とんとしばらく使ってなかったレンジで歌って、レコーディングってほふくで録っていったりもするんですけれど、今の自分の声がMIDIというものに取り込まれ、そこから「Synthesizer V」が学習した私の・・・特に荒井由実の声ですね、そこに変換されていく様子とかが思い出されて、ああ、こういうことをやるためにこのアルバムをやってきたんだな、と、とりわけわかる楽曲を聴いていただきました。
来週も引き続きトークライブの模様をお届けしますので、お聴きのがしなく。
今日は、先月開催されたイベント、「Wormhole / Yumi AraI」PREMIUM試聴会&トークライブの模様をお届けしてきました。
今回、この試聴会では、すでに公開されている4曲のミュージックビデオと、この日のために特別に制作したリリックビデオ8曲を、アルバムの曲順に繋げた映像にしたものを観ながら、アルバムを視聴していただきました。
この映像を“Wormhole Visual Version"として、『Wormhole / Yumi AraI』初回限定盤の特典映像に収録することになりました。
試聴会でご覧になった方はもちろん、ご招待できなかった方にもおすすめの映像です。
さらに、アルバム発売を記念して、今回この試聴会を開催した東京の会場、109シネマズプレミアム新宿では、昨年、大好評だった、『THE JOURNEY 50TH ANNIVERSARY コンサートツアー movie ~5.1ch/4K~』を再上映することが決定しました。
来週、11月14日(金)から20日(木)まで、16日の日曜を除いて1週間限定の公開です。
チケットは109シネマズプレミアム新宿のサイトにて、鑑賞日の2日前からの発売となりますので、ぜひ、足を運んでくださいね。
そして!いよいよアルバム発売日に向けて、わたくし自ら、さまざまなメディアに登場します。
そのほかの最新情報や、11月17日からスタートするツアー、『FORUM8 presents 松任谷由実 THE WORMHOLE TOUR 2025-26』の公演日程など、くわしくは私の公式ホームページでご確認ください。
XやInstagramなどでも、随時、最新情報をアップしていきます。
TikTokもスタートしましたので、そちらもあわせて、チェックしてみてくださいね。
