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2025.03.08

プロ野球キャンプ取材第二弾!千葉ロッテマリーンズ・小島和哉投手インタビュー

今週の「SPORTS BEAT」は、先週に引き続き、藤木さんによるプロ野球キャンプ取材第二弾!沖縄県石垣島で、千葉ロッテマリーンズ・小島和哉投手のお話を伺っていきました。
小島和哉投手は1996年、埼玉県ご出身。
高校時代、浦和学院のエースとして初の全国制覇に導くなど活躍し、早稲田大学を経て2019年に千葉ロッテマリーンズに入団。
プロ1年目から開幕ローテーション入りを果たし、2023年からは開幕投手を務めるなど、現在も千葉ロッテマリーンズのエースピッチャーとして活躍されています。


──千葉ロッテマリーンズは、昨年2年連続Aクラスの3位。そしてクライマックスシリーズ進出を果たし、その中で小島投手はキャリアハイの12勝。昨シーズンのご自身の成績を振り返っていかがですか?

勝ち星はキャリアハイだったんですけれども、負け数が10敗していて貯金をあまり作れなかったので。やっぱり僕がしっかり貯金を作れないとチームももっと良い位置に行けないと思うので、今年こそはしっかりと勝ち数も伸ばしつつ、負け数もしっかり減らせるようにと思っています。

──シーズンを通して投げ続けるというだけでも、チームにとってすごく大きな貢献だと思いますけれども。

今の時代は、規定投球回を1シーズン投げ抜く人があまり多くなくなってきていますが、やっぱりそこは自分の中でもこだわっていますし、分業制の時代ですけど、できるだけ1回から9回まで1人で投げたいという気持ちは常に持っているので、完投数などにもこだわりたいなと思ってます。

──昨シーズンも5完投されていて、これはリーグ最多タイの数字です。

雨で途中で終わった試合が2試合あったんですが、それが完投扱いになっているので。そうすると3完投ぐらいしかできてないので、5完投以上できるようにとは思っています。

──メジャーリーグだと、6回3失点でクオリティスタートということで評価されたり、球数制限などもありますけれども、やはり完投に対する想いというものは強いんですか?

メジャーリーグと違って登板の間隔が6日間あるので、そこでしっかりとリカバリーできますし、自分が投げる時はいつも完投を狙っていくつもりでマウンドに立っているので、1イニングでも、1人でも多く投げたいなという気持ちはあります。

──吉井監督が就任されて2シーズン過ぎましたが、その前からピッチングコーチやピッチングコーディネーターをされていたので、関係性に大きな違いはないですか?

(吉井監督は)基本的にそんなに壁を作る方ではないので、特に“監督になったから”という感じではないですね。思ったことは素直に言ってくれますし、“抑えたから褒める”とかではなく、多少内容が悪くても、中身をしっかり見てくださる方です。僕は7回1失点とかでも、その1失点の取られ方に納得がいかないと結構イライラするタイプなんですが、そういう時に、ちゃんと(自分と)同じような感覚で話をしてくださるので、逆に「ですよね」と(納得できる)。「いいね、よかったじゃん」と流されるのが僕は好きじゃないので(笑)。

──ご自分にストイックなんですね。

結局(点は)取られているので。“点数の取られ方に良いも悪いもあるのかな”とは思ったりもするんですが、でも、“同じ失敗を次の試合でしないように”ということは常に心がけているので、反省はしっかりしています。

──そういうピッチャー心理を細かいところまでわかってもらえているというのは、モチベーションに繋がりますか?

そうですね。吉井監督は同じピッチャーをされていた方ですし。基本的にあまり“助言”という感じではないんですけれども。

──吉井監督は『最高のコーチは、教えない。』という本を出されていますよね。

本当に(選手のことを)ずっと見てくれているんです。なので、本当に自分が悩んだ時は聞いたりすることもあるんですが、その時にはすごく的確なアドバイスをくださいます。でも、僕も、できるだけ聞かないように、自分でしっかり体で覚えた方が感覚が長く続く感じがするので、しっかりと自分で(答えを)探すようにはしています。

──小島投手は、サッカー観戦がお好きなんですか?

プレーは全然できないんですけれど、サッカーの試合を観るのがすごく好きでして。
元々観始めたきっかけは、僕は登板した日の夜は全然眠れなくて、ひどい時は翌朝の5時とか6時とかに寝るぐらいなんです。それは(試合後で)アドレナリンが出ているということもありますし、普段はコーヒーとかもデカフェでカフェインを抜いているんですが、試合の日だけ摂るようにしているんです。

──それは試合で投げる前ですか?

(試合で)投げる前ですね。(運動前にカフェインを摂ると)すごく良いという話を聞きますし、調べてもそうなので、(試合時によく効くように)できるだけ普段はカフェインレスを飲んでいるんです。そのせい(普段摂らないカフェインを試合前に摂取する)もあって、試合のあった夜は寝る時間が遅くなってしまうんですが、それこそ海外サッカーが始まる時間が(日本時間の)夜中とか明け方なんですよ。それで観始めるようになりました。普段は夜更かしはしないんですけれども。

──好きなチームとかはあるんですか?

プレミアリーグのマンチェスターシティとかはすごく好きです。

──マンチェスターシティから14番の背番号と名前が入ったユニフォームをもらったと聞きました。

マンチェスターシティが好きだったので、普通にスポーツショップで売っている2000円ぐらいのTシャツを買って、普段それで練習をしていたんです。たぶん、本当にたまたまそのTシャツを着て焼肉屋に行ったところをインスタにアップしたのをマンチェスターシティ側が見て、球団の方に連絡をくれて(笑)。
たまたまマンチェスターシティが日本に試合に来られていた時にその話をいただいて、何か一丁前にユニフォームをいただきました(笑)。

──めちゃくちゃラッキーじゃないですか! 宝物になっちゃいましたね。

はい。すごく。今は額に入れて部屋に飾ってます。

──サッカーの試合はライブ中継を観た後で録画してあった試合も観るそうですが、ご自身の投げられた試合も2回以上振り返って観ると聞いています。

これは必ず観るようにしています。例えば、どんなに内容が悪くても、自分のいいところと、その試合の良かったところと悪かったところを確認して、しっかりと課題をあげるようにしています。僕が1年目、吉井監督が投手コーチの時からそういうフィードバックの流れをずっとやってきたので、1週間後の次の登板時に同じ失敗をしないよう、今回出た課題を1週間かけて取り組んで、同じミスだけは絶対にしないように、という感じでノートにまとめています。

──配球を見るんですか? それとも、ご自身の中の感覚と実際の映像での球のすり合わせみたいなことなんですか?

僕の中では両方あると思っていて、「心技体」だと思っているんです。考え方のミスなのか、それとも攻め方のミスなのか。反省する時は、もし自分がもう1回同じ場面に立った時(を想像して)、同じ球を投げるのであればその球は正解かなと思っていて、逆に違う球をチョイスするんだったら、間違いとは言わないですけど、もっと改善方法があったのかなと考えます。
その日の感覚があるうちに反省したいので、2回ぐらい見たら“この時はこう思っていたな”とか思い出せるので、打たれた時とかはあまり見たくないですけど、同じ失敗をしないためにも確認します。

──そういう自分と2回以上向き合える。それがプロとして生き残っていくための道なのかもしれませんけれども。

そうですね。去年も1回だけとんでもなく打たれた試合があったんですが、すごく見たくなかったですけど、自分の立場が安泰だとは思っていないですし、毎回チャンスをもらえるわけでもないので。
(打たれた試合を見返しながら)“この1回の打たれたことを絶対に次に引きずらないように”とか“次に絶対に抑えるためにどうしたらいいか”ということは常に考えながらシーズンを戦っています。

──それだけ、ご自身の投球、相手のバッターとの対戦を見返していると、“このバッターとのやり取りが面白いな”とか“このバッターすごいな”と思うことはないですか?

去年ホークス戦で2試合くらい投げて、あまり成績は良くなかったんですが、投げるとすごく楽しいというか、近藤(健介)さんや柳田(悠岐)さん、山川(穂高)さんとかもそうですけれど、一流のバッターがたくさんいるので、“今年はこのチームを絶対に倒すんだ”という気持ちを持って、ずっと頭の片隅で“これじゃ打たれるぞ”と思いながら自分にムチ打ってやっているので、結果を出せたらいいなと思っています。

──その分、抑えた時の喜びというのもきっと大きいんでしょうね。

そうですね。いつもより気持ちよく寝られなくなりたいなと思います(笑)。

──(笑)。個人としての今シーズンの目標をお聞かせください。

やっぱり、イニングをたくさん投げることがチームにとってプラスだと自分の中で思っています。その中の“質”というのはもちろんありますが、例えば8回の場面で(誰を)行かせる、行かせないとなった時に、中継の方ももちろん素晴らしい選手はたくさんいますけれども、その選手と僕を天秤にかけてもまだ”こいつに行かせたい”と思ってもらえることが信用や信頼の部分だと思うので、そこで「8回、9回もお前に託した」と言って投げさせてもらえれば、イニングも増えると思いますし、そこに一番フォーカスしていきたい。だからなおさら、基礎的な部分、“疲れた時でもしっかり踏ん張れる”とか、そういうところは大事なのかなと思っています。

──この番組では毎回ゲストの方にCheer up songを伺っています。小島和哉投手の曲を教えてください。

今も登場曲で使っている「911」です。R3HABさんとTimmy Trumpetさんの曲なんですが、“何かカッコ良い登場曲がいいな”と思って探している時に(見つけた曲)。
ちょうど僕がプロで初めて完投した試合が9月11日だったので、この日にもすごく思い入れがあって。この1つ前の週の試合が2週連続ですごく打たれた試合で、吉井監督がまだ投手コーチの時だったんですが、後で話を聞いたら、会議で僕をファームへ行かせるとか行かせないという話になって、「もう1回だけチャンスを与えてください」みたいなことを吉井さんが言ってくださったみたいで、その後、僕が初めて完投できたのがこの9月11日の試合だったんです。
その年が初めて規定投球回を達成した年でもあったので、僕があそこで打たれていたら規定投球回も達成できていなかったただろうし、「911」というのはすごく思い入れのある日なんです。


今回お話を伺った小島和哉投手のサイン入りボールを、抽選で1名の方にプレゼントします。
ご希望の方は、番組公式X(旧ツイッター)をフォローして指定の投稿をリポストしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。

そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
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