「TOYOTA SPORTS SUMMER CAMP」は、小学3年から6年生の子供たちおよそ50人がトヨタのトップアスリートと直接触れ合い過ごす1泊2日の特別プログラムで、子どもたちが同世代との集団生活のなかで、カラダを動かす楽しさや挑戦する大切さ、多様性を考え、可能性を広げるきっかけをつくり、チャレンジやフェアプレー、ネバーギブアップ、ドリームといった精神を学ぶスポーツアカデミーです。
今回は、高見さんが、この夏全部で3期・合計150名が参加予定の第1期を取材。
キャンプに参加したアスリートの中には、東京パラリンピックに出場したパラ陸上の石田駆選手、そして去年のパリオリンピックにも出場し、昨年から始まった日本のハンドボールリーグ、リーグHの初代チャンピオンチーム、豊田合成ブルーファルコン名古屋の男子ハンドボール日本代表、水町孝太郎選手と中村匠選手もいらっしゃいました。
続いて、水町孝太郎選手と中村匠選手にもお話を伺っていきました。
──男子ハンドボール日本代表の水町孝太郎選手、そして中村匠選手にお話を伺ってまいります。まずはリーグH初代チャンピオンおめでとうございます。シーズンを振り返ってみていかがでしょうか?
水町:シーズン的には、年末にもあった日本選手権と併せて2冠の5連覇を達成しましたが、チームとしては、直近で言うと負け数が多かったんです。でも、そこから、最終的には自分たちの“豊田合成らしさ”を作り出してしっかり勝ち切れたという部分は、チームとしてもいい経験になったのかなと思うので、また2冠6連覇目に向けてしっかり準備して戦っていきたいと思います。
中村:リーグHを優勝した時は素直にとても嬉しかったんですが、やっぱり今シーズンを振り返ってみると、個人的にもチーム状況的にも苦しい時間が続いて、その中で1人1人が前を向いて諦めずに進んでいったことで少しずつチームの雰囲気も良くなってきて、それを続けていくことでリーグH初代王者にたどり着くことができたので、来シーズンもそういうところを意識しながら、元気に明るく雰囲気を良くするために心がけながらできたらリーグH2連覇に近づいてくると思うので、チーム一丸となってまた頑張っていきたいなと思います。
──そしてサマーキャンプに参加されていかがでしたでしょうか?
水町:自分は初めての体験だったんですけれども、子供たちが嬉しそうにしている姿を見て、“自分の時にも(サマーキャンプが)あればよかったな”というか(笑)、自分もそういう体験をしてみたかったので、すごくいい体験だなと思いました。小学生の頃にオリンピアンに会える機会なんて中々ないと思うので、自分も親に何とか頼んで行ってみたかったなという気持ちはありますね。
中村:僕自身、とてもいい経験になったんですけど、水町さんと同じで、僕もこういう体験が小さい頃にできたら良かったなと思ったのと、あとはハンドボール自体の人気、認知度というのはまだまだのところがあるので、こういったところから少しでもハンドボールに興味を持ってくれる子どもが増えたらいいなと思って、今日頑張って説明させていただきました。
──お子さんたちはスポーツの楽しさを今回学べたと思うんですけれども、お2人が今回学べたことは何かありますでしょうか?
水町:自分自身、もう20年ぐらい競技をやっているんですけど、競技を続けてこられた理由に何があるかというと、“その競技を楽しむ”という気持ちが一番大事だと思うんです。今日、子供たちが楽しそうに初めてハンドボールをやっている姿を見て、“ああ、自分も最初はこうだったな”ということを思い出したので、“初心に帰る”じゃないですけど、その気持ちを今日味わえてよかったなと思っています。
中村:僕自身は、伝えることの難しさもそうですし、初めて(ハンドボールを)やる子たちばかりだったので、“どうやればこの子たちにうまく伝わるのかな”というところを意識した時に、うまくいったところ、うまくいかなかったところがはっきりしたので、今後、例えば中学校や高校へ行った時に、それを生かしながら指導の面でも頑張っていきたいなと思いました。

──水町選手は今回、お話の中で、「夢や目標を口に出すことがとても大切」とおっしゃっていました。ということで、今の夢をぜひ教えてください。
水町:やっぱり目標は、ロスオリンピックに出るということ。もちろん、その予選リーグで1つでも多く勝って決勝トーナメントに行くという大きな目標がありますが、まだ日本のハンドボール競技自体はオリンピックに出られる状態ではないので、まずは2年後にあるアジア選手権でアジアナンバーワンになってオリンピック出場権を獲得する。それが今一番直近の目標になると思うので、そこに向かって頑張っていきたいなと思っています。
──そのために何か挑戦されていることは何でしょうか?
水町:自分も年齢もベテランの域になってきたので、体の使い方だったり、もちろん筋肉を大きくする部分はずっと続けていくんですけれども、その中でやっぱり連動性というところを意識して、もうちょっと細かいところまでやっていきたいなとは思ってます。
──中村選手もぜひ現在の夢や目標を教えてください。
中村:僕には“どんな形でもいいので世界一になってみたい”という夢があって、それを達成するために自分にできることに集中しながらやっていきたいと思っています。身近な目標でいうと、アジア選手権で優勝してオリンピック出場権を獲得すること。そしてオリンピックに出場して決勝トーナメントに進出することを目標に、これからも頑張っていきたいなと思っています。
──その目標実現のために何か今挑戦されていることを教えていただけたらと思います。
中村:やっぱり、ヨーロッパの選手がやっていること以上のことをやり続けないとそこに近づくことはできないと思うので、自分が“ここまででいいだろう”というもう少し先まで、少しずつでも、例えば“10回やるところを12回やる”でもいいので、そういうところを少しずつ増やしながら継続していくことによってその差は縮まってくると思うので、そこに挑戦しながら頑張っていきたいと思います。
今回の取材のもようは、番組公式X(旧ツイッター)でもご紹介しています。ぜひご覧ください!そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。放送できなかったトークが盛りだくさん! ぜひお聴きください!