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2026.03.28

“世界初”パルクールリーグ「JAPAN PARKOUR LEAGUE」へ賭ける想い

今週の「SPORTS BEAT」は、今週はパルクールで日本一、そして世界7位となった実績を持つ木本登史選手のインタビューをお届けしました。
木本登史選手は、愛知県のご出身。
高校2年生のころ、友人の誘いからパルクールと出会い、「遊び」を突き詰める自由な感覚に魅了されます。
その後、デンマークのオレロップ体育アカデミーで学び、帰国後は、国内でイベントのプロデュースや、パルクールの施設を開設するなど、競技だけではなく、さまざまな方面で活動をしていらっしゃいます。

──この、「フランス発祥の「走る・跳ぶ・登る」といった基本動作で、障害物のある環境を効率的・機能的に移動する運動方法」というパルクールですけれども、元々これはフランス軍隊の?

そうですね。効率よく移動したり、体を、心を機能的に使うというところから、パルクールが派生したというようなイメージですね。
基本的なルールとしては、“移動する”ということ。“A地点からB地点に移動する”ということがパルクールの本質的なもので、これだけは押さえなければいけないポイントです。

──ただ障害物を使って飛んだり跳ねたりということではなく、目的としては、どこかの地点まで行く、というのがパルクール。

そうです。“ここから向こうまでどうやって行こうか”という選択肢をいくつも作って、“自分はこうやっていくぞ”“いや、回りながら行こう”とか、“飛び越えて行こう”とか(考えて)、どんな状況でも自分の能力を引き出して移動することができるよう身につけていく、というトレーニングですね。

──パルクールはまだ新しいものだと思いますが、デンマークの体育アカデミーというのは、パルクールのために留学されたんですか?

そうですね。僕自身が“パルクールは何か”ということを知らなかったので、ちょっと学んでみようと思って、「トビタテ!留学JAPAN」という文科省がやっているプロジェクトがあるんですけど、それで留学させてもらって、“パルクールの専門学校”と言われているオレロップ体育学校に留学しました。

──木本選手はアスリートとして活躍しながらパルクールの施設を作ったり、倖田來未さんや三代目 J SOUL BROTHERSなどのミュージックビデオにも出演。パルクール器具の制作やパルクール大会の企画運営なども手がけていらっしゃいます。
木本選手は選手としても活動をされていますけれども、そういった運営など頭を動かすこともされていて、二刀流は大変なのでは?

そうですね。もともと“選手でやるぞ”という気持ちはまったくなくて。僕自身はパルクールに感謝していますが、僕が始めた時はパルクールの大会というものがなかったんです。だから、パルクールをただ趣味として、楽しいものとして、文化として始めていて、それを伝えてくれた人たちがいて、それをもっともっと広げていく、良いものとして広げていくことが使命だと思っています。
それに気づいたのが20代前半ぐらいで、“競技から入る”というよりは、文化から入ったので、ある意味、“パルクールという大きい枠の中の1つに競技がある”というイメージがあります。

──競技としてのパルクールは、どういうことを競うんですか?

今メジャーなものだと、「フリースタイル」という、要は“誰が一番すごいか”みたいな…めっちゃ簡単に言っていますけれども(笑)。その中でも、クリエイティビティ、想像力が評価されたり、安全性が評価されたりします。
もう1つ、「スピードラン」という、誰が一番速いか…要は障害物競争ですね。それは僕が世界で7位までいったことがありますが、すごくわかりやすいです。
あとは「スキル」という、チャレンジがいくつかあって、それに対して挑んでいくみたいなものがあったり…。

──テーマというかお題が出て、それに対して実行するという?

そうです。“初めて見る課題にどう挑戦できるか”という。多分、クライミングとかのルールと近いんじゃないでしょうか。
あとは、「チェイスタグ」とかですかね。“鬼ごっこのパルクール版”みたいなものがあるんです。僕のチームはその日本代表でもあって、2024年に世界大会に日本代表として行きましたし、去年は日本カップが初めてありまして、そこでも優勝しています。


──いろんな種目があるんですね。
そしていよいよ明日、世界で初めてパルクールのリーグ、JAPAN PARKOUR LEAGUEの初戦が東京の代々木公園BEステージで開催されます。
このJAPAN PARKOUR LEAGUE、木本選手が代表を務めていらっしゃるんですか?

そうですね。選手に寄り添ったり、自分にしかできない大会の作り方ができるのではないかと思っていて、去年の末ぐらいに考えて、“やってしまおう”ということで、始めることになりました。

──そんなすぐにできるものなんですか!?

いえ、めちゃくちゃ難しいですね。今でももう必死にパソコンや本と向き合いながら“時間がない!”ってなってるんですけど、思っていたより難しいですね(笑)。

──でも、そのフットワークの軽さがやっぱり大事かなと。この新しい春の時期に新しいリーグがスタートするということが大事だと思われたのではないでしょうか。
このJPLはどんな種目で競うリーグなんですか?

「フリースタイル」と「スピード」と「スキル」の3種目を、合同で、チーム戦でやろうと思っています。
これまでのパルクール界では“チーム戦で何かをする”という形式が世界的に見ても少なく、かつ3種目というのは世界で初めてということで、「世界初」をうたわせてもらっています。

──チームは何名になるんですか?

3名です。3対3のフリースタイル、スキル、スピード。
ただ、誰がどの種目に出てもいいとか、スキルは3人1組で3つの課題に対して“これは俺が得意だから俺が行く”とか、ちょっと言葉で説明するのは難しいんですけど、戦略的に戦っていけるようなものにしたいなと思っています。

──今までチーム競技はなかったとおっしゃっていましたが、急に「3人でチームを組んでくれ」と言われて、チーム分けはうまくいきましたか?

めちゃくちゃ大変でしたね(笑)。トップアスリートを呼びたかったので、僕が仲良くしていた日本のトップのプレーヤーたちにお願いして、「チームを作ってくれ」と言ったら、想定していたより人数が多くなってしまったりして。

──でも、人数が増えることは、観ている方からしたら嬉しいというか、楽しいじゃないですか。チームがたくさんある方がきっと順位争いも激しくなるでしょうし。

もちろんです。もう本当に予算の問題ですね。でもこれは、僕も、選手も、観てくれている人たち、パルクールを好きな人たちにもとっても向き合わなきゃいけない問題なんです。だからこそ自分はオープンにして、選手と会話したり、ファンの人たちと交流して、「より良いリーグを作れるようにお金が必要なんです」と伝えたりして、(みんなで)良いものを作っていけたらいいなと思っています。

──やっぱり、トップ選手が集まって、レベルの高い面白いリーグになることが重要ですよね。

そうですね。結局それが一番大事だと思いますし、そこに価値がつけば、興味を持ってその価値に対してお金を払ってくれる人や企業が出てくると思うので、とにかく価値をつける1年にしたいなと思います。

──初戦は明日から始まりますが、もう今日から会場でパルクールに触れるイベントが行われるんですか?

そうですね。やっぱり体験が一番大事だなと思っていて、せっかくパルクールを観て“やってみたいな、かっこいいな”と思ってくれても、実際にできる機会がなければもったいないので、誰でもパルクールを体験できるエリアを作っています。

──その人なりのチャレンジというか、できる技がきっとあると思うので。

その通りです。目標を1つ、“ここからここまで飛びたいな”とか“いや、このぐらいにしておこう”とか決めて、それをクリアするだけでも楽しいので、自分なりの目標を設定してもらえば絶対にできるものだと思っています。

──きっと、パルクールに興味があって“これからパルクールをやってみたいな”と思っている子供たちも集まってきてくれると思います。

最高ですね。やっぱりそれが一番作りたい世界ではあるので、頑張りたいです。

──JAPAN PARKOUR LEAGUE第1戦は、明日3月29日午後1時から東京の代々木公園BEステージで開催。観覧無料です。
無料なんですか。

そうですね。VIP席みたいなものは作ってはいるんですけど、やっぱり多くの人に観てもらいたいと思っているので。代々木公園というすごく良い場所でやらせてもらうので、多くの人にこのJAPAN PARKOUR LEAGUEの魅力を伝えて、ここからシリーズ戦で年間4戦やって、最終戦は室内で、もうライトをバンバン、音楽をガンガン鳴らして、最高のエンターテインメントにして届けたいなと思うので、そこにはお金を払ってもらえたらという感じです(笑)。

──でも、いろんなパルクールが観られるということですよね。

その通りです。

──素敵な青空の下でやるパルクールもあるし、エンターテインメント、ライトアップ、ショーアップされたパルクールを最後に見せる。その変化を追っていくのもすごく楽しそうですよね。

そうですね。そこも、“こうした方がいいんじゃないか”という意見があれば自分ならすぐに取り入れられると思うので、今年はみんなで作り上げるリーグにして、来年以降、またさらにパワーアップして、最高のものにしたいなと思っています。

──代々木公園に遊びに行ったついでに、満開の桜の中で競うパルクールを観ることができる。

はい。タイミングが完璧にばっちり重なっていると思います。

──楽しみですね。
さあ、この番組は毎回ゲストの方にCheer up songを伺っています。木本選手の心の支えになっている曲を教えてください。

FUNKY MONKEY BABYSの「ちっぽけな勇気」。

──こちらの曲を選ばれた理由というのは?

本当にたまたま聴いていて、ランダムで流れてきたんですけど、本当に小さなところから始めていく今のパルクールのシーンに合っている曲だなと思って、選曲させてもらいました。
僕は多分、運がめちゃくちゃ良くて、今回の桜(の時期にリーグ開催)もそうだなと思いますし、“リーグをやるぞ”となった時に、僕自身が動き回っているということもあるかもしれませんが、何かすごく運が良かったり、タイミングみたいなものを感じる瞬間があるので、この曲自体もランダムで流れてきて、何か“(今の自分に)近いな”みたいなところを感じて感動しましたね。


今回お話を伺った木本登史選手のサイン入り色紙を1名のリスナーにプレゼントプレゼントします。
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さらに、今日お送りしたインタビューのディレクターズカット版は、「TOKYO FMポッドキャスト」として、radikoなどの各種ポッドキャストサービスでお楽しみいただけます。
聴き方など詳しくはTOKYO FMのトップページをチェックして、そちらも是非、お聴きください!
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