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2026.07.11

“スポーツイラストレーター”から見えるスポーツの世界

今週の「SPORTS BEAT」は、スポーツイラストレーターの、りおたさんにお話を伺っていきました。
りおたさんは1990年生まれ、山口県のご出身。
スポーツイラストレーターとして、似顔絵のみならず様々なイラストやデザインの制作で活躍されています。
今までに、プロスポーツチームの公式グッズや広告物などを手がけ、プロ野球では、3球団のキービジュアルやコラボグッズ、明治安田Jリーグ開幕ビジュアルを2024年・2025年シーズンと2年連続で手掛けられ、最近では、B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2026の巨大壁面アートを手掛けるなど活躍の場をどんどん広げ、日本のスポーツシーンを更に盛り上げる一端を担っていらっしゃいます。

──今、手元にりおたさんが描かれたイラストの資料がありますが、独特のタッチと言いますか、日本人離れしているような印象を受けました。

そうですね。僕が好きなイラストレーターさんが海外の方ばかりで、昔からずっと観るのが大好きだったんですが、日本人のイラストレーターさんばかり目で追ってしまったらどうしてもそこに引っ張られて埋没してしまう。それが嫌で、他の人があまり知らなそうな人ばかりをInstagramでひたすら勉強していくのが大好きで。

──写実的というよりは、けっこうデフォルメして大胆なイラストですよね。

そう言っていただけて嬉しいです。

──そんなりおたさんですが、楽天ゴールデンイーグルスや広島東洋カープの案件を制作されたり、あとはMLBで活躍していた前田健太投手や横浜DNAベイスターズの山﨑康晃選手、トレバー・バウアー選手などからもイラストをリクエストされたりしたそうです。
現在はスポーツイラストレーターとして活躍されていますけれども、もともとイラストレーター志望だったんですか?

子供の頃はもともとは漫画家を目指して本格的に漫画を描いてたんです。でも、だんだん漫画のストーリーを考えるというより絵を描くことが本当に大好きなんだということに気がついて、徐々に絵を描く方に特化していって、その過程でイラストレーターというお仕事があることを中学生ぐらいの時にはほんのり知っていて、そこから興味を持ったのが始まりです。

──その時からスポーツを描きたいと思っていたんですか?

もともと子供の頃にサッカーや野球が大好きだったので、ひたすらサッカー選手か野球選手の似顔絵ばかり描いていた記憶がありますね。

──イラストレーターってどうやってなるものなんですか?

僕の時代の時は、描きためたイラスト、作品集を出版社や企業さんに持ち込んで、「もしよかったら使ってもらえませんか」といろんなところを巡って売り込んで、それで差し絵を描かせていただいたりするところから始まるのが手順だったんです。
でも今は時代も流れて、SNSでバズって、そこから自然にオファーが湧いて、気がついたらイラストレーターになっていたという方がほとんどな気がしますね。

──時代は変わりますね。一番最初に受けた仕事は覚えていらっしゃいますか?

一番最初に受けた仕事がサッカー雑誌の差し絵を描くお仕事でした。それが僕が子供の頃からずっと大好きで憧れて読んでいた「サッカーダイジェスト」という雑誌で、差し絵だったり4コマ漫画だったりを描かせていただくところから始まりまして、それが14年か15年前になりますね。

──ご自身が好きで読んでいた雑誌に描けるようになるというのは、喜びもひとしおなんじゃないですか?

その当時は、いきなり初手で自分がやってみたいと思ってたところでお仕事ができるようになったので、いきなり夢が叶ったと同時に、イラストレーターとして生きていく難しさや大変さも現実として知ってしまったところから始まりましたね。

──スポーツイラストレーターを仕事にすると、それまで楽しんで観ていたスポーツの見方が少し変わっていったりは?

それまで純粋に好きで観ていたのが、だんだん“この場面を描けと言われたらこう描くんだろうな”とか、見方がより深くなったと思います。

──今は、オファーがなかったらやっぱり描かないですか?

むしろ、仕事の合間で、どうしても描きたい、心が動くような試合…例えばWBCだったりワールドカップだったり、そういった場面でひたすらイラストを衝動的に描いたりすることが多いなと。

──いまだに“描く”ことは好きでい続けている。

そうですね。ただ来る仕事だけを受けていたら求められることに応えるだけになってしまうので、より高みを目指したくて、自分なりに新しいチャレンジをしたり、また違う題材を描いてみたりすることでより自分の可能性を広げられるんじゃないか、と思いながら自由に描くことがあります。

──そのオファーではなく描かれた絵はどこかで発信したり、アウトプットの場所はあるんですか?

そうですね。基本的にはInstagramやXなどのSNSで発信することが多いんですけど、つい先日まで個展を開催させていただいて、最近だったら、スポーツ選手を描くのではなく“動物とサッカーを絡める”という形で描かせていただいたことがありまして。
ちょうど今持っているものなんですけれども、もしよかったら見てください。自分で動物とサッカーを絡めて、“もしこの動物がサッカーをしたらこういうことが起こるのかな”ということを想像しながら…。

──面白い視点ですね。

例えば、ヤギだったら紙を食べるからレッドカードを食べるところとか、ペンギンだったら整列するように並ぶからディフェンスラインみたいに見えるなとか、そういったところから文で書いて、それを絵に起こしていくという。
あとは、ネタ切れしたらひたすらサッカー好きな友達にLINEしたり(笑)。
ちょっとお渡ししたいプレゼントがあるんですけれども、お2人に描かせていただいたイラストがありまして。

──これ、僕たちじゃないですか!

はい、描かせていただきました。

──ありがとうございます!それぞれの似顔絵が描かれてますね。めちゃくちゃ嬉しい。これはどうやって描かれているんですか?

これはiPadで描き出して、完成したら印刷会社さんにデータを送りして発注するという形ですね。

──本当にスポーツっていろんなジャンルがありますし、最初は好きでよく観ていたサッカー中心のところから、ひょっとしたら観たことのない競技のオファーも来るわけですし、それを描くって難しいことですよね。

難しいんですけど、新しいジャンルや挑戦したことのないところを描く時って、難しさよりも自分の中でワクワクしてしまう気持ちの方が勝ってしまって、その競技ごと新たに勉強していったり、知っていく過程も含めて楽しいなと思います。

──描いていて楽しいなと思う選手は、例えばどういう選手ですか?

“描いていて楽しいと思った”というよりは、“描いて印象に残った”選手が1人いるとすれば、羽生結弦選手ですね。
オリンピックで最後引退する時にちょっと大胆なアングルで描かせていただいたことがあるんです。羽生結弦選手の顔はほとんど描かずに、シルエットとか後ろ姿みたいな形で描いたことがあって。
顔を描かずとも後ろ姿や動作で伝わるような選手を描く時は、自分の中で描いていて楽しいというか、そのスポーツだったり本人のプレースタイルの魅力が伝わるので、すごくワクワクします。

──シルエットだけでその選手だとわかる、その選手の持っている圧倒的な存在感。そういう選手を描けるのも喜びの1つではあるでしょうけれども、逆に言うとプレッシャーもあるんじゃないですか?

そうですね。選手によっては、ファンの方が熱心すぎて、ちょっと表現を間違えたらすごく燃えてしまう可能性がある人も中にはいらっしゃるので。ただ、そういった対象の人になればなるほど、逆にそこを乗り越えてみたいというチャレンジ心も芽生えてきます。

──イラストを通してどんなメッセージを伝えていきたいと思っていらっしゃいますか?

スポーツのイラストに限れば、自分のイラストを通じて、そのスポーツに今まで興味を持っていなかった方にも興味を持ってもらえる入り口になったり、選手やスポーツのことをよく知っている方にはより深くハマっていただいたり、少しでもイベントや試合、チームを好きになってもらえるよう、“盛り上げ”で協力できたら嬉しいなと思いながら描いています。

──スポーツ以外のものもこれから描いていきたいという思いはありますか?

そうですね。スポーツも大好きなんですけど、そもそも絵を描くことが大好きなので、もっともっといろんな表現を広げていきたいですし、今まで全く縁がなかったところから無茶振りが来れば来るほど燃えてしまうところがあるので、やってみたいという気持ちは強くあります。

──この番組では毎回ゲストの方にCheer up songを伺っています。りおたさんの心の支えになっている曲を教えてください。

Superflyさんの「Beautiful」です。
サビの歌詞で「世界で一つの 輝く光になれ」というフレーズがあって、曲を聴いているだけでもすごく前向きな、高鳴っていく気持ちになれますし、どんなにしんどい時でも、この曲を聴いたら“あともう一踏ん張りできる”とか、例えば何かで一番にはなれなくても、“自分にしかできないことがあるんじゃないか”と思わせてくれる1曲なので、大好きです。

──この曲にりおたさんが勇気をもらっている、パワーをもらっているとおっしゃっていましたけれども、僕らもこのイラストから明るく元気で頑張れそうなパワーをもらいました。
これからも素晴らしいイラストを描き続けていただきたいなと思います。

頑張ります!


今回お話を伺った、りおたさんのサイン色紙を1名のリスナーにプレゼントします。
ご希望の方は、番組公式Xをフォローして指定の投稿をリポストしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。

また、新たにポッドキャストのコンテンツとして始まった『SPORTS BEAT supported by TOYOTA Mixed Zone』。
こちらは、radikoなどの各種ポッドキャストサービスでお楽しみいただけます。
聴き方など詳しくはTOKYO FMのトップページをチェックして、そちらも是非、お聴きください!
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7月11日(土)OA分の放送はこちら