畠山成冴選手は1997年生まれ、北海道のご出身。
幼少期からテニスに取り組み、高校ではインターハイ準優勝、大学時代にはインカレのダブルスで2度の優勝を果たされています。
大学卒業後にパデルを始め、わずか1年で日本代表に選出。
全日本選手権では3度の優勝を誇り、日本代表キャプテンも務められていました。
さらに、2024年秋からはラケットスポーツ「ピックルボール」にも本格参入し、パデルとの二刀流アスリートとして活躍されています。
──ようやく畠山成冴選手とお会いできました。もう1年ぐらい前になりますか、リスナーさんからのメールで畠山成冴選手が親戚だというメールをいただいて。
実は、その私の親戚の方から連絡をいただいて、オンエアも聴きました。本当に、ご紹介いただけただけでも本当に光栄でした。
──1年前ですけれども、「7月からプロプレイヤーとなり、ラケット競技界の二刀流として頑張っています」となっていましたけれども。
実は新卒から広告代理店に入社をして、昨年の6月末まで、6年3ヶ月間働いて退職をして、昨年の7月から本格的にスポーツにコミットするような生活でやっておりまして。
──それを決心するのは大変だったんじゃないですか?
そうですね。いろんな声、「もったいない」とかもありましたし、本当に生活していけるかもわからないようなことになるかもしれなかったので。今1年経ちましたけど、結果的にこの道を選んでよかったなと思っています。
──去年の1月にパデルの小澤琴巳選手がこの番組に来てくださいました。
友人です。代表でも何度も一緒に海外に行ったり、団体行動なので一緒に練習もしたり、普通にお友達です。
──その時に、パデルのことを調べたり小澤選手からお聞きしましたが、テニスに近いけれども、テニスとはちょっと違う部分があるんですよね。
そうですね。よく“テニスとスカッシュを足して2で割ったようなスポーツ”と言われています。一番大きな違いは、コートの周りが強化ガラスと網で囲われていまして、テニスだとボールが自分の横を抜けるとポイントが終わりだと思いますが、パデルは2バウンドするまでは壁に当たったボールを返球してもプレー続行というところで、すごく奥深いスポーツになっています。
──テニスの経験があればあるほど、新しい感覚に慣れない部分がありそうだなと思いますけれども。
はい。最初は“壁なんて使わないでボンボン打っていこう、テニス風に戦っていこう”となってしまうんですけど、テニスでは絶対に負けない友達にもパデルでは負けてしまう。そこで“パデルは奥深いんだろうな”というところから、“やっぱり壁は使わなきゃ勝てないな”とか、そういう分析が始まりましたね。
──小澤選手がいらっしゃった時も、「スマッシュを打っても決まらない」とおっしゃっていました。
そうですね。スマッシュも、相手がスマッシュを打つ時に、逆に相手に向かって走っていくんですよ。そうすることによって、相手のスマッシュが自分のコートにバウンドして壁に当たって戻ってくる直前、戻りきる前に、ネット前で自分がカウンターを打つと、一撃必殺のカウンターになるんです。そこもやっぱり力だけではないんですよね。スマッシュを打てばポイントが獲れるというものでもないので、すごく戦略性が求められるスポーツになっています。
──余計に頭を使うといいますか、だって入射角、反射角とかも考えなければいけないわけですよね。
本当にそうですね。あとは回転でちょっと跳ね返り方が変わったりとか、壁を使った方が良い時もあれば使わない方が良い時もあったりするので。
面白いのが、自分のコートの壁にボールを打って、跳ね返して相手のコートに返してもいいんですよ。返球方法にもいろいろあって、壁を使う、使わないという判断もあるので、僕は(パデルは)“時間を司るラケットスポーツ”だと思っているんです。いかに時間を生み出すか、削るかというところが大事になってくるので。
──同じラケット競技として、最初からやりやすかったですか?それともやっぱりテニスとの違いがあって難しかったですか?
最初は、中級者ぐらいまではドドドといけるんですが、全日本選手権とかに出た時に、やっぱりテニスのノリでは勝てない層があって、“その選手たちに勝つには”というところはやっぱりかなり苦労しましたね。速いボールが来た時に、もちろん壁からの跳ね返りも、その分ボールは速くなるので、ディフェンスがすごく難しいんですよ。
──ということは、やっぱり、テニスと一緒で速いボールは効くということですか?
効きますね。“速いボールは強い”のは間違いないですね。
──でも、テニスでも活躍されていたら、球のスピードなら畠山選手の方があるんじゃないですか?
そこは本当に自分の強みで、アタックスマッシュとか、あと は速いボレー、ノーバウンドで打つショットが自分の強みだったりしますし、身長が183cmあるので、そのリーチを生かした躍動感のあるプレーが自分の強みかなとは思っています。
──そんなパデルは今世界で最も急成長しているラケットスポーツ とも言われていて、特にヨーロッパでの普及、人気の広がりがすごいんですよね。
そうですね。ヨーロッパのスペインを中心として、ヨーロッパにいる方は知らない人がいないんじゃないかというぐらいです。南米と、あと中東も実はすごく盛り上がっているんですけど、スペインだと、一般市民が行っているスポーツランキングは、サッカーとかではなく、パデルなんです。
──競技人口が多いということでびっくりしました。
そうなんです。僕自身はヨーロッパにはまだ行ったことはないんですが、歩いていると公園にコートがある、みたいな感じで。
──そんなに人気があるなら、行ってちょっとやったら超人気者になるじゃないですか?(笑)
その分、周りも競合がひしめいていると思うので(笑)。
──でも、超おじいちゃんだけれどめっちゃ戦術に長けている、みたいな人もいるかもしれない(笑)。
40、50代の方でも壁の使い方が上手すぎて勝てないんじゃないかと思うぐらい、それぐらい経験値とかが大事なスポーツなので。
──逆に修行に行って、壁使いのテクニックを会得して…。
壁職人になってきたいですね(笑)。
日本もやっぱり専用コートが必要というのはあるんですが、着々と普及はしてきていると思っていまして、国際大会も年に2、3回開かれたり、日本人でアジアや海外に挑戦する選手が今すごく増えてきているんです。世界的にすごく流行っているスポーツなので、日本も間もなく来るんじゃないかなとは思っています。
──パデルは今年の愛知名古屋で開催されるアジア競技大会で正式競技として実施されます。アジア大会で正式に採用されるということは相当大きな出来事なんじゃないですか?
念願と言っても過言ではないですね。正直、まだ日本でパデルはマイナースポーツだと思っていますし、32年ぶりに日本開催ということですが、だからこそやっぱりパデルをいろんな方に知ってもらえる大きなきっかけだと思っています。もちろん、個人としてメダルを狙うなどの目標もありますが、せっかくの機会なので、いろんな方にパデルを知ってもらいたいという思いは強いですね。
──やっぱり観ていても楽しいスポーツなんですよね。
めちゃくちゃ楽しいです。試合を観ていると、ボールがもう3Dのようなんです。いろんな返球方法があったり、実は場外プレーとかもあって、出入り口から外に出て返球するプレーもあったりして、すごくアクロバットで躍動感のあるプレーが観られるので、ぜひ観ていただきたいですね。世界的に流行っているので、その理由がわかると思います。
──そして、この番組では毎回ゲストの方にCheer up songを伺っています。畠山選手の心の支えになっている曲を教えてください。
藤井風さんの「旅路」という曲になります。
──藤井風さんはお好きなんですか?
好きですね。フライトの中とかでもよく聴きます。何かすごく落ち着けるということもありますし、自分をモチベートしてくれるところがありますね。
──その中でもこの曲を選ばれた理由というのは?
会社員を辞めてこの道に入ったというところでいろんな意見があったりしたんですけど、この曲の中でも“自分の信じたことを振り返らずに突き進もう、でも過去も良い経験だよね”みたいなニュアンスがあって、“今から試合にいくぞ!”という曲調ではないんですけど、落ち着いたり自分を見つめ直す良いきっかけになっています。
──確かに、社会人としてもそこで頑張っていらっしゃったんでしょうし、その中で、先の見える部分がありながら、そうじゃない道を選ぶということは相当勇気が要ったでしょうね。
そうですね。考えた時に、今しかできないことや自分にしかできないこと、あとは死ぬ時に後悔しない選択かどうかという、その3つで覚悟を決めたという感じですね。
アジア競技大会でメダルを獲れるように頑張りたいと思います。
今回お話を伺った畠山成冴選手のサイン色紙を1名のリスナーにプレゼントします。
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また、新たにポッドキャストのコンテンツとして始まった『SPORTS BEAT supported by TOYOTA Mixed Zone』。
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聴き方など詳しくはTOKYO FMのトップページをチェックして、そちらも是非、お聴きください!