永松瀬羅選手は1994年生まれ、大分県の出身。
田中美紗樹選手は1997年生まれ、大阪府の出身。
お2人とも早稲田大学の出身で、現在は豊田自動織機に所属。愛知県蒲郡市を拠点に活動されています。
2023年に行われた杭州アジア競技大会では銀メダル。
2024年のパリオリンピックにも出場。
先日行われたトヨタグループ合同アスリート取材会では、ペアの愛称が『せらみさペア』に決まりました。
この「せらみさ」ペア、今回の愛知・名古屋アジア競技大会では、普段から練習を重ねている地元の海で、金メダルを目指します。
永松: 私たちは元々大学で同じ部活をやっていた中で、私が4年生の時に田中選手は1年生で、約半年間一緒に470級という船で活動していました。その後、私は一度この会社に所属して東京オリンピックを目指していたんですが、そこでは敗退して残念ながら出場できないことになり、またパリから新しい環境でスタートをするということで、ペアを変える時に、田中選手を誘って「一緒にやろう」と私から声をかけたのがきっかけですね。
田中: 私も“オリンピックに出たい”という気持ちはあって、まずセーリングの470級という種目で目指していたんですけれど、大学を卒業した当時、東京までは女子ペアだったんですが、パリでの470は男女ペアになるということで、ペアを変えなければいけないということで(相手を)探したり、もちろんスポンサーをしてくださるところを見つけたりという中で、いろんな人に声をかけていたんです。
元々オリンピックキャンペーンをされていたので、「どういう経緯だったんですか?」という質問とかもしていたこともあって、(永松選手に)声をかけていただいて。オリンピックに出たいという目標のために一番近道だということで、種目転向をすることを決めました。
田中選手は、舵を持って進路や戦い方を決めるスキッパー。
永松選手は、船のバランスや帆を調整してスピードを作るクルーです。
速く走らせてこその競技だからこそ、船の状態、風、ライバルとの位置関係を絶えず伝え合います。意見がぶつかる時も会話を止めず、お互いが納得できる方向を探しているそうです。
田中: 私、田中はスキッパーなんですけれど、ヨットの舵を持って、基本的に船をどちらに向けるかというところや、どういう戦い方をするかというところを担っています。
永松: 私、永松はクルーという役割なんですけれど、基本的には船のバランスを取ったり、大きい帆(セール)を調整して船のスピードを作り出す役割を担っています。
永松: やっぱり速く走らせてなんぼの競技なので、いかに2人のコンビネーションを上手く使って船を速く走らせるかというところ、とにかくそこを極めてやっています。
基本的にはずっと話している状態で、役割もそれぞれあるので、私は基本的には、船を速く走らせる、コントロールするための用語を使って船の状態を伝えていることが多く、田中選手は戦略、コースの展開を考えるということも役割の1つとしてあるので、風を見て誰かと競う時の自分たちのポジション作りとか、そういったところもよく声を掛け合いながらやっています。
永松: 基本的には戦略を考えている田中選手が最終判断を下すんですが、船のコントロールとかに関しては私が判断していることも多いので、たまにちょっとぶつかることはあるかな(笑)と思うんですけれど、でもどうにかそこからまた会話を続けて、できるだけお互いが納得する方向に進めるようにしています。
2023年の杭州アジア競技大会では、最後まで中国と競り合い、惜しくも銀メダル。
その悔しさを胸に臨んだパリオリンピックでは、得意な軽風域で好発進し、世界の強豪とも戦える手応えをつかみました。
2つの大会を振り返ると、力を出す鍵は、緊張の中でも『いつも通り』でいることだったそうです。
永松: 広州の大会は中国と競っていたんですけれど、最後の最後で惜しくも銀メダルということで、悔しい結果に終わってしまって。でもそこからパリの五輪まで練習を積み重ねて、いざ出場した時には、何かそれまでの練習をもうやり切った感があって、2人とも緊張することなく海に出て行ったんですよね。それで、初日、2日目と私たちの得意な軽風域のコンディションでレースが行われて、「滑り出しマジ順調!」みたいな感じで(笑)、4位とか7位とか、総合の成績もメダルが少し見えるような状態で進められたんです。
今までは戦えていなかったような感覚がどうしてもあったんです。やっぱり、ヨーロッパ、アメリカやブラジルの選手はすごく速いですし、ベテランチームが多い中での戦いだったので、今までは“戦えていないな”という感触があったのが、オリンピックで初めて“戦えた”という感触を持つことができたので、それがすごく印象的で、また“次こそは”という気持ちで取り組み始めました。
田中: そうですね。オリンピックという舞台で、多分他の選手もすごく緊張していたと思うんですけど、その中で自分たちはいつも通りのリラックスした状態で戦えたからこそ良い成績が取れたと思っています。でも、アジア大会の最終日はすごく緊張しちゃって、しなくていいような判断をしてしまったところがあったので、そういうところもチームで声を掛け合って、できるだけいつも通りの状態を作り出すことが今回のポイントかなと、振り返って思います。
愛知・名古屋アジア競技大会のセーリング競技は、9月26日から10月3日まで、愛知県蒲郡市の豊田自動織機 海陽ヨットハーバーで行われます。
お2人にとっては、所属企業の名を冠したハーバーで、日頃から活動する地元・愛知でのレースです。
一斉に走り出すスタートの迫力や、ブイを回る接戦、艇が密集した時の駆け引きは、初めて観る人にもわかりやすい見どころだそうです。
田中: 地元・愛知でいつも練習している海面で開催されるので、できるだけ安定した成績を取り続けるというところが(目標)。いつもの世界選手権とかと違いすごく少数の艇数でのレースになり、1点の重みが大きく変わってくる大会になるので、できるだけ安定した成績を取れるように頑張りたいなと思います。
永松: 「ホーム」というだけで、勝手にプレッシャーを感じているところはあるんですけれど(笑)、でもそんなプレッシャーもある意味楽しみに変えて、自分たちの出せる最大限のパフォーマンスを発揮して、金メダルに一直線に向かえたらいいなと思っています。
会社の方々は、お会いすると「頑張ってね」と声をかけてくださるので、そういった何気ない日常の中で急に入ってくる声援みたいなものが嬉しいんです。私たちは会社の方々にお会いできる機会が少ないので、“あ、いるな”と思った時に声をかけてくださるとすごく嬉しいので、そういったちょっとウキウキするような(笑)気持ちを力に変えていきたいなと思っています。
田中: 普段、セーリングは観客がいるようなスポーツではないんですけれど、アジア大会は観に来てくださる方もいらっしゃって、実際に「観に行くよ」と声をかけてくださる方もたくさんいますので、いつもは“見られている”という感覚はないんですけど、良いパフォーマンスができるようにしたいですし、そこはかなり楽しみなポイントです。
永松: 私たちはたまたま陸に近いところでレースができるので、陸からも少し見えるかなと思っています。私たちのこの種目の特性として、決められたコースを周回してフィニッシュをするのがスタンダードで、「マーク」と言って、海に浮かべられたブイを回航しながら回っていくので、そういったところでの接戦だったり、スタートの時の一斉に走り出すような迫力だったり、そういったところが見どころになると思いますので、ぜひ観ていただきたいです。
田中: そうですね。バラバラっとしている瞬間もあればすごく密集している瞬間もあるので、そうやって密集する時に“前に出られるのか、どうなのか”みたいなところを楽しんでいただけたらいいなと思います。
この番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。今回は永松選手に伺いました。
永松: 私はMrs. GREEN APPLEさんが毎年ライブに行くほど大好きなんです。
Mrs. GREEN APPLEの中でも、アップテンポの曲というより心を落ち着かせるような曲が好きなんですが、「僕のこと」という曲が、自分に言い聞かせられるような、身にしみるような歌詞なので、聴いていることが多いです。
今回お話を伺った永松瀬羅選手、田中美紗樹選手のサイン入り色紙を1名のリスナーにプレゼントします。
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また、新たにポッドキャストのコンテンツとして始まった『SPORTS BEAT supported by TOYOTA Mixed Zone 』。
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聴き方など詳しくはTOKYO FMのトップページ をチェックして、そちらも是非、お聴きください!