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2022.07.02

『キャプテン翼』が後押し!南葛SCが創る新しいクラブ像

今週の「SPORTS BEAT」は、サッカークラブ 南葛SCの岩本義弘GMをゲストにお迎えしました。
岩本義弘さんは、東京都出身の49歳。
『キャプテン翼』の版権を管理する株式会社TSUBASAの代表取締役をつとめられています。
また、サッカー解説者、スポーツジャーナリスト、オールスポーツメディア『REAL SPORTS』の編集長などの顔も持ち、幅広く活動されています。
さらに、高橋陽一先生がオーナー兼代表をつとめるJリーグを目指すサッカークラブ「南葛SC」のGMとしても活動。
「南葛SC」は元日本代表の稲本潤一選手、今野泰幸選手、伊野波雅彦選手、関口訓充選手らを獲得し、注目を集めています。


──岩本さんは、高橋先生の会社で働く前から、スポーツに関するお仕事をされていたんですか?

約25年ぐらいサッカーメディアで働いていて、今もスポーツメディアの編集長もやっているんですけれども、「サッカーキング(SOCCERKING)」というメディアを運営しているフロムワンという会社で、約20年、編集長と、あと社長もしていました。

──南葛SCのGMになられたきっかけは?

初めは、その「サッカーキング」の会社で60過ぎまでは働こうと思っていたんですけど、ひょんなことからその会社を譲ることになって、それで、高橋先生と一緒に2016年に会社を作ったんですね。その時に高橋先生から「じゃあ、そろそろ南葛SCも本気でやりますか」みたいなことを言われて、“ずっと一緒にやる”と決めた直後に言われたので、“断る”という選択肢がなかった。もちろんクラブ経営はやったことがないですが、今までメディアでずっと取材はしてきたので、そういう意味では“どんなものか”のイメージはついていたので、「まあ、一緒にやってみるか」という感じでした。

──その「南葛SC」は、どのようなチームか教えていただけますか?

葛飾区を中心とした東京都全域がホームタウンなんですが、その中でも“葛飾からJリーグを”ということで、「東京23区初のJリーグクラブ」を目指しているクラブです。
そして、オーナーが『キャプテン翼』の高橋陽一先生なので、『キャプテン翼』を前面に押し出して活動しています。

──知らない人はいないサッカー漫画ですものね。

そうですね。先生とのお仕事で世界中を回るんですけれども、日本だけじゃなくて、本当に世界中でも知らない人がいない。もうイラストを見ただけで、みんなすごくテンションが上がる。『キャプテン翼』がそういう作品なので、クラブ経営する上ではとても後押しになっていますね。

──僕たちが小学生の時に、サッカーブームがすごかったですよね。

まさに藤木さんと僕の年代が第1世代なんですけど、本当に、みんなサッカーボールを蹴って学校に行って、社会問題になったぐらい。冗談ではなく、サッカー人口が一気に10倍になったと言われています。それまで、サッカー部はあまりなかったんですよね。それが一気に、いろんな小学校、中学校にサッカー部ができるようになったんです。
昨年が日本サッカー協会の創立100周年だったんですけれども、その時も、表彰を含めて(セレブレーション)全体を『キャプテン翼』で統一してやっていただいて、サッカー協会からの感謝もすごく高橋先生に伝わっていますね。

──『キャプテン翼』はいろんな国でも放送されていて、僕は1998年に「世界ウルルン滞在記」(MBS毎日放送)でスペインに行ってるんですけど、その時にテレビを見ていたら、『キャプテン翼』が流れてきたんです。

スペインは、4年に1回どころか、もう本当にヘビーローテーションでずっと流しまくってますね。ちょっと権利がゆるい感じで出ちゃっていて(笑)。
でも、今、作品が出来て41年なんですよ。だから、40年近く前に出来たアニメなので、その頃は権利とかがちゃんとしていないんです。なので、逆に世界中に広がったという。
これだけ知られる作品を作るのは本当に難しいので、そういう意味では、その時に偶然、無料で広まったというのは、すごく良かったんじゃないかと思っています。

──イニエスタ選手なども『キャプテン翼』のファンだったそうで。その頃、ひょっとしたら(スペインで『キャプテン翼』のアニメを)見ていたのかもしれない。

イニエスタ選手は「(『キャプテン翼』の)ビッグ・ファン」と自分で言っていて、株式会社TSUBASAの事務所にも来ました。葛飾に四ツ木駅という『キャプテン翼』でラッピングされてる駅があるんですけど、そのイベントで来た時に「事務所にも行きたい」と言って(事務所に来て)、原画を見てすごい興奮して、「原画が欲しい」と言い出したんです(笑)。高橋先生が断らないから、「あれ、これやばいな」と思って、結局僕が断りましたけど(笑)。

──(笑)。相当なファンなんですね。
それだけネームバリューのある『キャプテン翼』という作品がバックグランドにあるチームということで、当然、注目度は高いですし、今、元日本代表の豪華な面々が集まってきていますよね。

そうですね。稲本潤一、今野泰幸あたりの、本当に日本代表の中心として長年やってきた選手たち。稲本は3回、今野は2回ワールドカップにも出ていますし、そういう選手たちが来たことで、『キャプテン翼』との相乗効果もあって、一気に知名度が上がった感じはしていますね。
彼らは本当にプロフェッショナルで、一緒に練習するだけで、昨シーズンとは練習の雰囲気からして違いますね。

──今、南葛SCが戦っているカテゴリーはどこになるんでしょうか。

J1から数えて5部の、関東1部というところで、この上がJFLで、その上がJリーグ、J3ですね。だから、最短で言うとあと1年半後にはJリーグなんですけど、そんなに簡単じゃないですね。

──そろそろカテゴリーで上位に入ってステップアップしていかなければいけないわけですし、それ以外にも、スタジアムの収容人数とか、(Jリーグに昇格するには)いろんな条件もあるんですね。

まさに、Jリーグ仕様のスタジアムはこれから作らなくてはいけないので。今、東京23区には、Jリーグ基準のスタジアムの条件を満たしているのは、新国立競技場しかないんですよ。あとはJリーグ基準のスタジアムが23区にはないんです。これって、ちょっと世界からすると不思議なことで。ロンドンとかには、トップリーグのスタジアムが数え切れないほどあるんですね。

──それは、ただのスタジアムじゃなくて、いろんなものを入れたり?

そうです。それこそ今Jリーグとも相談して、エンタメ、コンサートとかもできるような形で葛飾に(スタジアムを)作れれば、と。東京駅からアクセスが良い新小岩や、千代田線と連携してる金町などに候補地があるんですけど、東東京って、そういう施設がないじゃないですか。なので、そこにスタジアムがあったら、サッカーだけじゃなくて、それ以外にも区の施設を入れたり、子供向けの施設を入れたり…という、いろんな計画があります。

──チームを運営する上で、参考にしているチームはありますか?

川崎フロンターレがすごく地域と密着していて、中村憲剛という象徴的な存在をバックにしているんですが、勝てない頃からずっと地域を大事にしてやってきたので(そこを参考にしている)。
南葛SCは、今、選手で社員になっている選手が21人いるんです。これは他のクラブでは全くないことで、南葛が初めてのチャレンジなんですけど、(選手を)普通に社員にして、昼間から南葛SCの仕事をしているんです。なので、それこそ葛飾の下町のいろんな企業さんを回らせてもらってパートナー営業をしたり、地域貢献活動をしたりと、今、本当に地域からすごく応援されている感じのクラブになってきていて、一歩、川崎フロンターレに近づいたんじゃないかなと思っています。

──さあ、この番組ではゲストの方にcheer up songを伺っています。岩本義弘さんの心の支えになっている曲を教えてください。

ウカスカジーさんの「勝利の笑みを 君と」です。
これはMr.Childrenの桜井和寿さんとラッパーのGAKU-MCさんのユニットの曲なんですけど、実は、2人とは草サッカー仲間でもあるんです。なので、そういう最初の“想い”なども聞いていたのと、日本代表でもすごく使われるようになって、南葛SCのサポーターの方々も、声出しの応援が出来ていた時は、これを歌っていたんですよ。こちらが「歌ってくれ」と言ったわけではなく、偶然、歌っていたんです。
なので、この曲を聴くとすごくテンション上がるというか、試合モードになる。新しいスタジアムでこの曲が流れて…ってなったら、もうすごいテンションが上がりますよね。だから、こけら落としはウカスカジーさんを呼びたいなと思っているんですけど(笑)。

──贅沢ですね! 最後に、岩本さん自身の野望を1つ教えていただけますか?

南葛SCもそうなんですが、『キャプテン翼』という作品の版権管理も担っているので、作品が生まれてから40年以上経っているんですけど、世界中でもう一度、“旬な作品”として広げていきたい。今、その活動も同時にやっているので、そちらの方でも結果を出したいなと思っています。



『キャプテン翼』の作者、高橋陽一先生のサイン入り南葛SCの練習着を1名の方にプレゼントします! ご希望の方は、番組公式ツイッターをフォローして指定のツイートをリツイートしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。

そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
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