木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2025年08月17日Flow 第三百六十八回目「拓哉キャプテン × 蒼井優」Part2

今月のマンスリーゲストは、11月に公開される映画「TOKYOタクシー」で共演させて頂きました! 俳優の蒼井優さん!
今週はどんなトークになるのか? お楽しみに!


木村:今回の、優ちゃんがやってくださった高野すみれさんの過去パートは、もうすごいっす。

蒼井:いやいや(笑)。

木村:本当にすごいっす(笑)。優ちゃんがめちゃくちゃ食いしばって踏ん張ってやってくれてるんだけど、その苦労を「私こんなに大変だったんです」って、絶対やらないんですよ、この方は。「いや、これが自分の役割なんで」っていう。「いや、あそこにボールが飛んで行こうが、何かが落ちてこようが、それが今回の私の役割なんで」っていう感じでやる人なんです。

蒼井:全然です(笑)。

木村:いや、見ていてそれをすごい感じました。

蒼井:いえ、もう毎日、あたふたあたふたですよ(笑)。

木村:現場ではそうかもしれないけど、出来上がったものを拝見した時に、あのパートが成立してるからこそ、今のパートが微笑ましくも見えたり、余計愛おしく見えたり、余計悲しくなる作品だったりもするので。

蒼井:私、「TOKYOタクシー」を試写で観て、「あ、木村さんの見たことない顔だ」って思って、そのシーンは泣きました。

木村:え? ありました?

蒼井:あのアップの顔です。

木村:いや知らないです。

蒼井:もうこうやって、ちょっととぼけちゃうんですけど(笑)。あのカット、本当にすごかったです。

木村:そういうのは、僕も本当に現場で「OK!」ってなった瞬間に、「ありがとうございまーす」っていう感じで終わるので。

蒼井:いやいや。このラジオを聴いてくださってる方達に、あの顔は見て頂きたい。
あと、私が大好きなカットのに前に「あれ?」って気づくシーンがあって、ものすごくリアルだなと思って。頭の整理と心が追いつかない感じ。あのお芝居がすごいなと思いました。

木村:へえ~。

蒼井:動きは小さいんですけど、引きの絵なのに、ものすごく頭の中が動いてるのが見えるっていうのが。

木村:そんなに冷静に見られているのか(笑)。もう目線が監督じゃん(笑)。監督、山田洋次、監修、蒼井優、みたいな。出演者にも関わらず、めっちゃ細かいところまで(笑)。

蒼井:いやいや(笑)。あの流れが本当にすごかったです。
っていうのと、やっぱり倍賞さんと木村さんの会話、ずっと聞いてられますね。ほとんどがタクシーの中じゃないですか。2人の会話だけで話が進んでいくのを、もうずっと聞いてたいって思うぐらい心地が良かったです。
それと、「初めまして」同士の2人の心の距離が徐々に徐々に近づいていくあの感じも、ものすごく心地よかったです。

木村:(笑)。でも、僕も実際撮影をさせて頂いてて、監督が倍賞さんにお芝居をつけてらっしゃるのを運転席で聞いてるじゃないですか。同じ空間に座らせてもらってるんで。そのセリフは、台本に描かれている高野すみれさんのセリフなんですけど、監督がすみれさんに「こういうふうに言って欲しいんだよね」っていうふうにディレクショニングしてるのを、僕がちょっと斜め前の運転席で座りながら聞いてる時に、「うわ、このセリフは考え方によっちゃ、すげえワードだな」っていう。
高野すみれさんが仰る一言と、あと、結構山田監督ご自身の心情だったり、スタンスだったり、モチベーションだったり、映画界っていうものに対しての、上から物を投げるんじゃなくて山田監督らしい下投げで「ありがとうね」、「はい、取ってごらん」っていう感じの、そのディレクショニングを聞いてて「うわ、今俺やべーところに座ってる」っていうのが多々ありましたね。

蒼井:へぇ~。監督と倍賞さんの会話、すごい面白いですよね。

木村:何なんだろうね、監督と出演者のはずなのに、半世紀以上一緒に過ごしてきたお2人だから。
だから、微笑ましいエピソードだなって思うのが、今回役が『すみれさん』じゃないですか。すみれさんなのに、監督が何度か「あのね、『さくら』はね…」って言って(笑)。「『さくら』、そうじゃないんだよ」っていう。「いや、『さくら』が違います。今回『すみれ』です」っていう(笑)。
でも、それは致し方ないですよね。って思わない?

蒼井:そうですよね(笑)。

木村:もうそれぐらい。だから渥美さんのお話だったりとか、自分の作品に出演してもらった色んな出演者の方のお話だったりとか、あとは山田監督からしても先輩にあたる黒澤監督のお話だったりとか、色んな方のお話を(聞かせてもらった)。もう「今から撮りますよ」っていうシーンとは全く関係のないエピソードだったりするんだけど、余りにもそのトークに登場する人物のキャスティングが半端なくて、「え!?」っていう(笑)。「へ~」じゃ済まないトークのキャスティングなんですよ。

蒼井:本番前に(笑)。

木村:うん。「あの時ね、黒澤監督はよく言ってたな…」、「僕がまだカチンコを叩いてた頃ねぇ…」とか言ってて。「あ、はい」、「その時ね、僕も出演者に結構色々されたんだよ」って。「いや、そのキャスティング全部やばくないですか?」っていう裏話をして頂いた後に、「はい、行こう。よーい…はいっ」って、急にテストが始まるっていう(笑)。

蒼井:へえ~(笑)。そんな感じだったんですね。

木村:いや、いっぱいありましたよ。

蒼井:監督の中が満たされた瞬間に「スタート!」って感じ。

木村:あれ、すごいですよね。

蒼井:すごいですよね。でも、こうやって定期的に「皆でご飯行きましょう」って続くの嬉しいですよね。

木村:非常に。なかなかないですもんね。

蒼井:ないですね。

木村:それで、監督もね、実際に映画を撮影しながらも、編集もし。僕らはクランクアップしてしまったら、作品にはなかなかタッチできないんですけど、監督はずっと編集作業を進めながらも、舞台の演出してたよね。

蒼井:されてましたよね。すごい…。

木村:「何なんだ、この鉄人レースを続ける人は」っていう感じなんですけど。でも本人も仰ってたけど、「やっぱり撮影してる時が一番食欲湧くんだよ」って言ってましたよね。

蒼井:お肉ばっかり。

木村:いや、あれビックリするわ。

蒼井:皆でご飯の時、大体プロデューサーさんのお家でじゃないですか。そのプロデューサーのお家に囲炉裏があって、そこで皆で焼き鳥とか焼いて食べるんですけど。倍賞さんがお肉持ってきてくださって、それを毎回木村さんが焼いてくださるんですよね(笑)。

木村:(笑)。鳥はプロデューサーに任せるんですけど、牛は僕が担当させて頂いて。

蒼井:もう皆その認識になってしまって、「あ、木村さーん。お肉ありまーす」みたいな感じでお願いしてました(笑)。

木村:はい。そうすると僕は嵌めていた指輪は外し、手を洗い、「じゃあ今からやりまーす」っていう感じで、厨房に立たせて頂いて、台所で塩コショウを振ってます。

蒼井:(笑)。ソース作ってくださって。でも、木村さんが焼かれるお肉が美味しすぎて、「代わります」って言えないんです。あれよりできる自信ない(笑)。

木村:次、代わってください。

蒼井:いやいや(笑)。皆でご飯食べると、プロデューサーのお家にピアノがあって、倍賞さんが歌ってくださるじゃないですか。

木村:そうなんですよ。いやもうね、幸せなひとときですよ。幸せなひとときなんですけど、すごい「何で?」って思うのが、倍賞さんが絶対音感の感じの綺麗な歌声で歌いながら、たまにチラッてパスを出してくださるんですよ。「何で今こっちにパスするんだ?」っていう。「今振られても、皆は倍賞さんの歌を聴かせてもらってるし…」(笑)。

蒼井:いやいや、歌ってくだされば(笑)。

木村:「今ここに、こんなに素敵なピアノを弾いてくださってる人も同席してるんだから、ぜひ!」みたいな感じのパスをくださるんです。俺は今まで2~3度そういう場に同席させてもらってるんですけど、今のところ、そのパスは全てスルーしてます(笑)。

蒼井:笑顔で(笑)。

木村:そのパスをスルーしてるのを見かねた蒼井優が…。

蒼井:いや~! その話します?

木村:はい。いやだって、あれから2~3日、頭の中にずっとあったからね。風呂入ってて頭洗ってる時って、案外何も考えないじゃないですか。なんだけど、その時に聴いた、優ちゃんが120%の力で歌った「トゥモロー」が頭の中でずっとリピートしてて。

蒼井:申し訳ない(笑)。

木村:ちょっと「あれ? 何で俺、こんなに浸透してるんだ?」っていう。
で、その「トゥモロー」にも訳があって、優ちゃんが中2の時か。

蒼井:中2…。

木村:その前に、1985年、優ちゃんが福岡県でこの世に誕生するわけですよ。

蒼井:はい、ありがとうございます(笑)。

木村:で、1999年の中学校2年生のときにミュージカル「アニー」っていう作品があるんですけど、優ちゃんが1万人の中からポリー役に選ばれ、「トゥモロー」はそこで歌った歌ですよね。

蒼井:そうです(笑)。もう忘れてください(笑)。
あの時ピアノ弾いてくださってたのが、今回出演されてる神野三鈴さんの旦那様の小曽根真さんっていう、もう世界的なジャズピアニストの方だったじゃないですか。とんでもないメンバーで。
初回だったので、倍賞さんが歌われる歌と、小曽根さんが弾ける曲の接点を探る時間があったじゃないですか。その繋ぎをしなきゃって思った結果の、「トゥモロー」です(笑)。

木村:いや、もうエグかったですよ。

蒼井:もう私は寝る時に、「皆さん明日になったら忘れてますように」って思って寝たら、しっかり動画撮られてて、共有されてました(笑)。

木村:そう。共有されてます。だって、まあ倍賞さんからのパスっていうのがあったからなのかもしれないけど、お食事を済ませて、多少何杯か優ちゃんが大好きなウイスキーを行った後に、あのフルアクセルの「トゥモロー」はなかなかないっすからね(笑)。

蒼井:(笑)。もう反省して、2回目からは歌ってないんです。

木村:蒼井優としては、「アニー」のミュージカルに出演されたのがスタートなんですか?

蒼井:いや、その時は一般公募があったんですよ。なので誰でも応募できて、事務所とかに所属してなくって、出演だったので、まだその時は本名でやってて。

木村:公募で申し込んだら選ばれたってこと?

蒼井:そうです。

木村:じゃあ、何で「アニー」に応募したの?

蒼井:当時、テレビで毎年「アニー」の公演が始まる前に、宣伝で1時間ぐらいのメイキングの番組が流れてて。

木村:稽古場の様子とか。

蒼井:そうです。それを観てて、映ってらっしゃる篠﨑先生っていう演出家の方が、サングラスいつも掛けられてて、ちょっと怖いけど愛がある、みたいな愛されるキャラクターと言うか。その番組を観てる人達からしたら、篠﨑先生って憧れだったんですよ。で、「ちょっと一度見てみたい」みたいな気持ちがあって。
それで、私は福岡に住んでたんですけど、福岡オーディションっていうのもあったんですよ。東京か福岡だったんです。福岡で合格したら、東京の最終審査へのシード権がもらえる、みたいな形だったんですけど、まぁでも近所だったので、友達とかと「篠﨑先生に会いに行こう」っていう感じで(オーデョションを)受けに行ったんです。

木村:その篠﨑先生は、福岡のオーディションにもいらしてたんだ。「じゃあ会いに行かね?」っていうことで応募して。

蒼井:そうです。応募して、最初は落ちたんですよ。4回落ちて、5回目で受かったんですけど。

木村:じゃあもうオリンピック超してますよね。4回落ちたってことは、4年トライしたってことでしょ。

蒼井:そうです。それで確か5年目で受かったんですけど。

木村:これは篠﨑先生がどんだけ愛されてるかですよね。

蒼井:(笑)。

[OA曲]
なし

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