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雲 雲 雲 木 人々 街並み
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ABOUT

毎週日曜日14:55-15:00(FM FUKUOKAのみ10:55-11:00)オンエア!毎回、世の中の”モノ”を取り上げ、そのモノの 歴史からイマ、未来をショートストーリー仕立てでお送りする番組です。身近なモノが少し、へえ~となるお話をお届けします。

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笠間 淳

声優。4月10日生まれ、広島県出身。
主な出演作品は、ナレーション「すくすく子育て」(NHK Eテレ)、劇場アニメ「THE FIRST SLAM DUNK」(三井寿)、アニメ「ガンダムビルドダイバーズ」(クジョウ・キョウヤ)、アニメ「お前はまだグンマを知らない」(轟二矢)、アニメ「タブー・タトゥー」(カーター)、ゲーム「アイドルマスター SideM」(葛之葉雨彦)など。

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笠間 淳

REPORT

  • 2024.12.22
    第62回 12月22日放送「段ボール」後編
    断面が階段のように段々の波なので段ボールだと先週お伝えしました。
    この波をよく見ると三角形の連続になっています。
    これは「トラス構造」といって構造物がとても頑丈になる特性があり
    東京タワーや東京スカイツリー、鉄道の鉄橋、自転車のホイールなどにも使われています。

    さて、段ボール。
    アメリカでは1890年代から木箱に替わる輸送容器として物流に使われはじめます。
    ついに「段ボール箱」の登場です。

    そして、段ボールは明治時代になると、わずかな量が日本に輸入され
    断面の形状から「なまこ紙」や「しわしわ紙」と呼ばれていました。
    これに目をつけたのが、先週登場した井上貞治郎さんです。

    井上貞治郎さんは自ら考案した機械で試行錯誤を繰り返し、
    なまこ紙の製造に取り組んで、苦労の末にようやく完成させました。
    そして、出来上がった製品を売るにあたって、名前を思案します。

    候補はいろいろあったようです。
    弾力紙・波型紙、防衝紙、波型ボール etc...
    その中から「段の付いたボール紙」だとわかりやすいこと
    語呂がいいことから「段ボール」と命名。量産化していきました。

    物流の発展した現代社会。
    今の私たちの生活には段ボールは欠かせません。
    あなたのお宅にも週に何度かは、段ボール箱に入って、
    買った物やお届け物がやってくることでしょう。
    さまざまなものを大切に守り、運んでくれる、それが段ボールなのです。
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  • 2024.12.15
    第61回 12月15日放送「段ボール」前編
    「だん」を片仮名にして「ダンボール」と表記する時もありますが、本来は「段ボール」。
    名づけ親は1909年に日本で初めて段ボール製造に成功した日本の段ボールの父 
    井上貞治郎さんで、断面が階段のように見えて材料がボール紙のため、こう命名しました。

    ちなみにボール紙は英語では「paperboard」。
    板のように厚くて丈夫な紙という意味ですが、
    ペーパーボードの「ボード」が「ボール」と聞こえたので
    日本では「ボール紙」と呼ぶようになったそうです。

    さて、そんな段ボールが世界で誕生したきっかけは19世紀半ばのイギリス。
    英国紳士がかぶるシルクハットの中に、汗とりのため、
    波状に折った「フルート」という紙が使われました。

    丈夫で通気性とクッション性があったフルートは、やがて包装材として使われ始め、
    開発から20年後、1870年代のアメリカでガラス瓶などをくるむ緩衝材となっていました。

    ただ、波状のフルートだけでは、時に段が伸びてしまって強度を失うことがあります。
    そこで、片側に補強用のボール紙を貼って強度をアップした「片面段ボール」が生まれ
    1880年代になる頃には両面にボール紙を貼った「両面段ボール」が考案されました。

    この段ボールは物流の分野でも注目されるようになっていきます。
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  • 2024.12.08
    第60回 12月8日放送「ボールペン」後編
    戦後、アメリカから日本に持ち込まれたボールペン。
    1947年にはアメリカのキャンペーン団が来日し、
    飛行機で上空からボールペンをばら撒くパフォーマンスで話題になったそうです。

    こうした外国製品をお手本に日本のメーカーもボールペンの製造に取り組みます。
    実用性のあるクオリティが実現できたのは1950年代に入った頃でした。
    均一でなめらかな書き味、鉛筆と違い削る手間いらず、ボールペンは日本でも普及し、
    その後は世界のボールペンの進化を日本が牽引していくことになります。

    1964年には、より滑らかな書き味を実現した水性ボールペンが開発されます。 
    ただ、これには乾きにくい、キャップをしないと書けなくなるという欠点がありました。

    1984年に登場したのは、ゲルインクボールペン。
    水性インクにゲル化剤を添加したことで、書き味が滑らかでありながら滲みません。
    また、ゲル化剤の添加は大きな粒子を入れることを可能にして
    パステルカラーやラメを入れた商品の展開にも繋がりました。

    それから40年。
    文具ショップには、さまざまなタイプのボールペンが並び
    今なお、書き味・色・デザインetc... 
    さらなる高みを目指して商品開発も続いています。

    そんな日本のボールペンは、世界で大人気。
    アメリカ・中国・フランス・韓国などへ輸出されていて輸出量は右肩上がり。
    輸出先第1位のアメリカを見ると、2020年の2億9,500万本が、
    2022年には3億8,400万本にまで増えています。

    クオリティが高く、デザインも素晴らしい国産ボールペン。
    お気に入りの1本を持っていると、仕事や勉強も楽しく、捗りそうですね。
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  • 2024.12.01
    第59回 12月1日放送「ボールペン」前編
    ボールペンは比較的最近になって誕生した文房具です。
    開発年となっているのは1943年。
    つくったのはハンガリーのラディスチオ・ピロさんという人物です。

    「ペン先のボールが回転して内部でボール表面に付着させたインクで書き記す」
    というのがボールペンの原理。実はピロさんを遡ること60年前には、
    この原理からアメリカで最初のボールペンがつくられますが、
    インクの漏れがひどく実用化には至りませんでした。

    一方で、新聞記事の校正をしていたピロさんは、
    新聞の印刷用インクが滲みにくく、乾きやすいことを知っていたので
    「筆記具にも使えないだろうか?」と考えていました。

    ピロさんは最初に、そのインクを万年筆に入れてみますが、
    粘り気が強すぎてペン先まで伝わりません。
    そして、次に目をつけたのが不完全だったボールペン。
    化学者だった弟とインクを細い管に通すことで漏れないボールペンを完成させました。

    ピロ兄弟はイギリスで特許を申請して、その後アルゼンチンに移住。
    1943年に追加の特許も申請して、現地で会社を設立しました。
    一般には、この年がボールペンの開発年とされています。
    翌年、シャープペンシルの発明で知られるアメリカのエバーシャープ社が特許を購入して
    改良製品を発売したことで、ボールペンは瞬く間に世界に広がっていきました。

    日本には終戦後の1945年にアメリカ兵によって持ち込まれたと考えられています。
    そこから国産製品がつくられるようになっていきますが・・・ 
    この続きは来週の後編で。
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  • 2024.11.24
    第58回 11月24日放送「紅茶」後編
    ヨーロッパにやってきた当時のお茶は東洋の秘薬。
    それを変えたのが1662年にイギリスのチャールズ2世に嫁いだ
    ポルトガルのキャサリン王女です。

    イギリスで好んで紅茶が飲まれるようになる中、
    キャサリン王女は、母国から持参した貴重な砂糖を入れて毎日愛飲しました。
    この贅沢な習慣が、イギリス貴族に広まります。

    そして、歴史の授業で聞き覚えがあるでしょう。
    東インド会社が、紅茶を含むお茶の輸入を独占。
    イギリスにとってお茶は貿易面でも重要な品となります。
    やがてイギリスには産業革命が起こり、世界に先駆けて近代国家への扉を開きました。
    市民の生活にもゆとりが生まれて、紅茶を飲む習慣は国民共通のものになります。

    需要が増えた結果、この当時、イギリスの植民地だったインドやセイロン、
    現在のスリランカでの紅茶の生産が行われるようになり、
    今もインドは世界最大の紅茶生産国。スリランカも紅茶大国の1つです。

    お茶の樹は気候風土によって品質や香りに個性があり、
    紅茶は産地名を銘柄として使うのが一般的。その品種は2つに大別できます。
    熱帯性のアッサム種は、カテキンが多く含まれ、しっかりしたコクと甘みや香りが特徴。
    温帯性の中国種は、カテキンが少なく、デリケートな香りが特徴。
    世界三大紅茶は、インドのダージリン、スリランカのウバ、中国のキーモンです。

    明治20年に日本初の紅茶を輸入量は、わずか100kgでしたが、今では1,000万t以上。
    それだけ紅茶を好んで飲む人が増えたということ。
    品種や産地を意識して飲むと紅茶ライフはさらに楽しくなることでしょう。
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  • 2024.11.17
    第57回 11月17日放送「紅茶」前編
    世界のお茶生産量のおよそ7割を占めているのが紅茶。
    紅茶は緑茶や烏龍茶と同じツバキ科の樹、
    学名「カメリア・シネンシス」の葉からつくられます。

    では、緑茶やウーロン茶と紅茶は何が違うのかというと製造過程の発酵具合。
    茶葉を揉み、完全に酸化発酵させたものが紅茶。発酵させないのが緑茶。
    烏龍茶はその中間です。

    ちなみに本来の「お茶」はこれらのことを指します。
    麦茶やハーブティーなど、お茶の樹ではない植物が原料のものは、
    お茶と同じく煎じて飲むので「○○茶」や「○○ティー」と便宜上呼ばれているのです。

    お茶の樹の原種は中国からチベット、ミャンマーの山岳地帯に自生していたようです。
    古くから中国では葉を摘んで不老長寿に効く薬として大切にされていたとか。
    当初は高貴な人たちの飲み物でしたが、6世紀頃から一般にも広まったとされています。

    そんなお茶は大航海時代の17世紀前半にヨーロッパへも伝わります。
    今、ヨーロッパでお茶といえば紅茶ですが、この当時もたらされたのは緑茶。
    ただ、イギリスで少し発酵させたウーロン茶に近い茶葉が好まれところから
    産地で茶葉をさらに発酵させる製法がとられ、紅茶が生まれたと考えられています。

    ところで、日本の11月1日は「紅茶の日」。
    これは船が遭難してロシアに漂着した伊勢国の船主たちが
    1791年11月に女帝エカテリーナ2世のお茶会に招かれて
    紅茶を日本人として初めて飲んだと考えられていることに由来しています。

    そんな紅茶の物語は、来週の後編に続きます。
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