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雲 雲 雲 木 人々 街並み
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ABOUT

毎週日曜日14:55-15:00(FM FUKUOKAのみ10:55-11:00)オンエア!毎回、世の中の”モノ”を取り上げ、そのモノの 歴史からイマ、未来をショートストーリー仕立てでお送りする番組です。身近なモノが少し、へえ~となるお話をお届けします。

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笠間 淳

声優。4月10日生まれ、広島県出身。
主な出演作品は、ナレーション「すくすく子育て」(NHK Eテレ)、劇場アニメ「THE FIRST SLAM DUNK」(三井寿)、アニメ「ガンダムビルドダイバーズ」(クジョウ・キョウヤ)、アニメ「お前はまだグンマを知らない」(轟二矢)、アニメ「タブー・タトゥー」(カーター)、ゲーム「アイドルマスター SideM」(葛之葉雨彦)など。

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笠間 淳

REPORT

  • 2025.03.23
    第75回 3月23日「チーズ」後編
    日本で西洋的なチーズが作られるようになったきっかけは明治8年。
    アメリカ人の獣医師エドウィン・ダンさんが、
    北海道でチェダーチーズの製法を指導したことに始まります。

    チェダーはナチュラルチーズの1種で、チーズには大きく2つの種類があります。
    元来のチーズ「ナチュラルチーズ」は、菌の力で熟成させた発酵食品。
    原料・製法・国・風土の違いによって世界に1000種類以上あるとされています。

    もう1つは1911年にスイスで生まれた「プロセスチーズ」。
    ナチュラルチーズを加熱して溶かして、乳化させ、再び成形したもの。
    長期保存が可能で、味や風味が安定していて、チーズ独特のクセも控え目です。
    初の国産プロセスチーズが発売されたのは昭和9年でした。

    長らく乳製品を飲食する習慣がなかった日本。
    広くチーズが浸透するまでには時間がかかり、戦後になってからのこと。
    当初は学校給食でも提供されたプロセスチーズが親しまれるようになって
    その後、ピザやチーズケーキの普及も後押しして
    ナチュラルチーズも身近なものになっていきました。

    最近ではワインブームもあり、日本でのチーズ人気は高まるばかり。
    令和5年度のチーズ消費量は約31万トンで30年前の2倍。
    令和5年のチーズ輸入量も30年前のほぼ2倍の約25万トン。
    多くの種類のチーズが店頭に並んで、いろいろ選べるのは嬉しいですよね。

    ちなみに、ナチュラルチーズには7つのタイプがあります。
    「フレッシュ」「白カビ」「青カビ」「ウォッシュ」「シェーブル」「セミハード」「ハード」。
    あなたは、どのタイプが好きですか?

    笠間さんのお好みは白カビタイプと青カビタイプ。
    赤ワインと合わせたいそうです(笑)
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  • 2025.03.16
    第74回 3月16日「チーズ」前編
    人類最古の食品の1つと言われるチーズは、
    メソポタミア文明で生まれて世界に広がったと考えられています。

    砂漠を旅する商人が、羊の胃袋でできた水筒にミルクを入れて持ち運んでいたところ
    ある時、気がつくとミルクが白い塊と液体に分離していて白い塊を食べてみると美味しく、
    それがチーズになった・・・ 

    アラビアには、そんな民話があります。
    この羊や牛の胃にあるレンネットという酵素でミルクを固める方法は、現在もあるチーズの作り方。

    そんなチーズが日本に入ってきたのは飛鳥時代。
    この頃は「蘇」と呼ばれていました。

    当時の書物に「西暦700年に文武天皇が蘇を造らせた」という記述がりますが、
    蘇がどんなものだったのかは、詳しく分かっていません。
    チーズやヨーグルトのようなものだという人もいれば、バターや練乳だという人もいて、
    また、今と違って牛乳を煮詰めて固めて作っていたという説もあります。
    いずれにしろ、蘇は栄養価の高さから貴族が口にする高級品だったようですが、
    武家社会になると廃れていきました。

    日本史上にチーズが復活するのは江戸時代のこと。
    8代将軍 徳川吉宗公は、白牛を輸入して、今の千葉県南房総市に日本初の牧場を開き、
    牛乳を煮詰めた「白牛酪」を製造しました。
    団子状に丸めたこの「白牛酪」は、滋養強壮や解熱のため、
    削って食べたり、お湯に溶かして飲んだとされています。

    日本で現在の西洋的なチーズの製造が始まったのは、それから150年ほど経った明治時代。
    庶民になじみのなかったその香りや味の特徴から、根づくまでに時間がかかることになります。

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  • 2025.03.09
    第73回 3月9日「塩」後編
    世界の塩生産量のおよそ3分の2は岩塩由来です。
    遥か昔の地殻変動で海の一部が陸地となって塩分が結晶化したのが岩塩。

    しかし、岩塩がない日本では、海水を利用して塩を使ってきました。
    最も古くは、焼いた海藻の灰「灰」。
    次に灰塩に海水を混ぜて濃い塩水、かん水をつくって煮詰めるようになります。
    それが、干した海藻に付いた塩分を海水で洗い出し、
    かん水をつくって煮詰める「藻塩焼き」と呼ばれる製塩法へ発展。
    その後、砂を利用して濃い塩水をつくり、煮詰める方法に変わり「塩田」が生まれました。

    長らく続いた塩田による製塩は

    ① 人が海水を汲んで撒くか、干潮と満潮の差を利用して、砂を海水で湿らせる

    ② 太陽熱と風で砂を乾燥させて沼井(ぬい)という装置に入れる

    ③ 沼井に海水を注ぎ、砂についた塩分を溶かす

    ④ 沼井の下から かん水が出てくる

    ⑤ かん水を煮詰めて結晶化させ、塩が完成 


    急激な変化が訪れたのは昭和40年代。
    電気とイオンの特性を利用して海水中に塩分濃度が濃い部分を作り
    それを採取して真空式の蒸発缶で煮つめる方法が実現したのです。
    これならば、塩田のように天候に左右されず、効率的に生産できます。

    ただ、日本の塩自給率は現在およそ13%。
    海に囲まれた国なのに少し意外ですね。
    意外と言えば、塩の消費量の約9割は食用以外の用途。
    食用になるのは、わずか1割程度なのです。

    最後に、私たちに欠かせない塩ですが、摂りすぎはよくありません。
    日本の成人の1日あたりの平均摂取量は、男性が約11g、女性約9g。
    しかし、適量とされているのは、男性7.5g、女性6.5g。
    お気をつけ下さい。
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  • 2025.03.02
    第72回 3月2日「塩」前編 
    地球の動物の生命活動に必須の塩。
    塩に含まれるナトリウムがなければ、私たちは生きていけません。

    ナトリウムはカラダに関するさまざまな働きを行ないます。
    私たちのカラダは多くの細胞から成りますが、
    細胞が仕事をできるように浸透圧を調整しています。
    また、温かい・冷たいという刺激を感じたり、
    手や足を動かすための神経での情報伝達を行ないます。
    食物から小腸で栄養を吸収するのにも必要です。

    塩は植物性にも動物性にも属さない唯一の食品で、
    科学技術が発達した現代でも塩の代替品を人工的につくることは出来ません。

    そんな生命の維持に必要不可欠なナトリウムを、
    他の動物同様、人類も自然界の食べ物から摂取してきましたが、
    私たちはやがて、自分で塩をつくるようになります。

    世界で最も古い塩の産地の1つ、スペイン バスク州のサリーナス・デ・アニャナ。
    塩=salina(サリーナ)の名がついたこの地では、新石器時代には、
    岩塩が伏流水で溶けて湧き出た塩水を、土器で煮詰めて製塩していたと考えられています。
    日本では、出土した製塩土器から、縄文時代後期の3,000年前には塩を作っていたようです。

    古来の塩は3種類ありました。
    地殻変動で海水が陸地に閉じ込められ、蒸発して固まった岩塩。
    イギリス チェシャー地方やマリのサハラ砂漠が有名です。
    次に地殻変動で閉じ込められた海水が蒸発してできた塩の湖から採取された湖塩。
    ボリビアのウユニ湖が有名です。
    そして、海水を太陽熱と風で蒸発させて作る天日塩。

    岩塩と湖塩がない日本でつくられてきたのは天日塩でした。

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  • 2025.02.23
    第71回 2月23日「海上コンテナ」後編
    コンテナを利用した物流をコンテナリゼーションと言いますが、
    始まりは、およそ70年前の1956年。

    アメリカ ニュージャージー州のニューアーク港で
    クレーンによって船に積み込まれたアルミ製の箱58個が
    5日後にテキサス州のヒューストン港に到着して
    そのままトラックに積まれて目的地に運ばれた記録があり
    これが最初のコンテナによる海上輸送だとされています。

    実現したのはトラック1台で運送会社を興したマルコム・マクリーンさん。
    当時、ハイウェイの渋滞に悩んでいてたマクリーンさんは、
    このままでは陸上運送は海上運送との競争に負けるという危機感を持っていました。

    そこで考えたのが「船でトラックごと運ぶ」アイデアです。
    途中でトラックごとではなくコンテナだけにしたほうが
    船にたくさん荷物を積めると気づき、まずは船舶用のコンテナを発明。
    その後、コンテナ専用の貨物船まで開発してしまいました。
    マクリーンさんは現在、「コンテナの父」と呼ばれています。

    1950年代以降の世界経済は大きく発展。
    グローバリゼーションが進んで多くの物が東から西へ、北から南へと運ばれるようになりました。
    それを支えたものとして国際的な標準規格が定められた海上コンテナによる輸送が挙げられます。

    コンテナの導入は、港での貨物の積み下ろしも効率化しました。
    運べる荷物のタイプも、コンテナの種類が増えたことで、多様化。
    それがなければ、現在のような物のグローバリゼーションは実現しなかったでしょう。

    あなたのお宅や部屋にある大切な何かも
    そんなコンテナに積まれて海の向こうからやってきたものかもしれません。
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  • 2025.02.16
    第70回 2月16日「海上コンテナ」前編
    「20世紀最大の発明のひとつ」と言われているのが、海上コンテナを利用した物流。
    経営学者ピーター・ドラッカーも「世の中を一変させたイノベーション」と評しています。
    2回にわたって説明していきましょう。

    まず、サイズ。
    どのくらいの大きさだと思いますか?

    一般的な海上コンテナは20フィートと40フィートの2つサイズがあります。
    のちほど説明する“種類”によって多少違うのですが、おおよそ

    <20フィート>
    長さ 6m弱 / 幅と高さ約2.5m

    <40フィート>
    長さ約12m / 幅と高さは20フィートと同じく約2.5m


    そして、主な海上コンテナの種類を紹介しておきましょう。

    <ドライコンテナ>
    一般的な海上輸送で使われている最もスタンダードなタイプ

    <リーファーコンテナ>
    温度管理ができて冷蔵・冷凍品等に使えるタイプ

    <タンクコンテナ>
    液体・ガス・化学薬品などの輸送に使われるタイプ
    <オープントップコンテナ>
    天井部分の取り外しが可能で上部からの出し入れができるので
    高さがある貨物の輸送に使うタイプ

    <フラットラックコンテナ>
    壁や上部の天井が無く、背の高い貨物や幅の広い貨物の輸送に使用されるタイプ
    大型機械など重量物に対応できます

    海上コンテナを利用した輸送が登場したのは70年ほど前のこと。
    現代社会では、ほぼどの国や地域に暮らしていても、自国産品だけでは生活できません。
    海の向こうからやってくるモノが必要不可欠。
    コンテナは、そんな私たちの暮らしを支えている、縁の下の力持ちのような存在なのです。
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