世の中の動きを察知することも、Pop Starの大事な資質ってことですね。直接的なアプローチでなくても、世の中の空気は、自分なりに読み解きます。
今日のコードは「Yuming is a Pop Star~Visit to the 90’s sound !」です。
■今週のChordは“Yuming is a Pop Star~Visit to the 90’s sound !”
Miss BROADCAST / 松任谷 由実
お送りしているのは、1990年のアルバム『天国のドア』から、アルバムのオープニングを飾る1曲、「Miss BROADCAST」です。
この曲のヒロインはニュースキャスター。この頃、女子アナでなく、キャスターは憧れの職業でね、小池百合子さんとか、バイリンギャルと呼ばれた山口美江さん・・・スターでしたね。
サウンドの方は、シンセドラムやストリングス・・・これぞ、90年代ユーミンサウンドという感じです。
このアルバムは、200万枚を超えるヒットアルバムになったわけですけど、当然ミリオンセラーと言われているなか、プレッシャーというより、やりたいことをやるしかないと思いつつも風圧はすごく感じていましたね。表立って批判されたりということより、なんとなく記事の書かれ方が揶揄されているような・・・。
戦略は当然考えながらやっていたんですけれど、そこをすごく膨らませて記事を書かれたりとかもしましたね。
『天国のドア』で追求したのは、「体感」とか「永遠と一瞬」かな。
このアルバムのキャッチコピーは「永遠をお探しですか」だったんですが、ビジュアルからきたかもしれません、わりと。わりと、というか、この頃のアルバムカバーはみんな全体主義のように斜め上を向いている。
『天国のドア』は、自分の体のサイズに成形した樹脂の中に体を入れて、斜め上のポーズで写っています。
ちなみに、90年代の幕開け当時の私は、6月末まで『LOVE WARS』ツアーをやっていました。8月にソビエトのバイコヌール基地を取材して。
先日、TBS記者の秋山豊寛さんが亡くなったんですけれど、すごくその頃のことを思い出しましたね。
あらためて世のなかの動きを察知することも、Pop Starの大事な資質、ということですかね。
直接的なアプローチでなくても、世の中の空気は、自分なりに読み解きます。
と、いうことで、今日のコードは「Yuming is a Pop Star~Visit to the 90’s sound !」。
私が90年代に制作したオリジナルアルバムに収録された曲を聴きながら、怒涛の90年代をふりかえっていきます。
続いては、1991年11月リリースのアルバム『DAWN PURPLE』からの1曲、お送りします。
このアルバムのテーマは「セカンド・バースデー」。第二の誕生日。誰もが、自分で元気になっていく回路を刺激したかったんですよね。今は苦しくても、その先にこそ何かがある!というメッセージをこめたつもりです。
1991年のおもな活動のなかから、印象に残っているのは、4月末まで『天国のドア』ツアー、6月にモナコグランプリ観戦取材に行きました。セナの大ファンでしたね。あの哀愁のある瞳・・・なんだかそのときから夭折することを予感していたかもしれない。私の心のなかのセナは永遠です。
そして7月は、2年に一度の夏恒例「SURF&SNOW in 逗子マリーナ」が6公演ありました。そして12月から『DAWN PURPLE』ツアーへ・・・。
ではここで、91年リリースのアルバム『DAWN PURPLE』から、アルバムの1曲目を飾った1曲。
Happy Birthday to You~ヴィーナスの誕生 / 松任谷 由実
90年代の音楽シーンに欠かせなかったハウスミュージック的サウンドです。最後の方に、デビューして間もない久保田利伸さんが参加してくれています。彼に会うたびにこの頃のことを思い出します。
このアルバムは、いろいろ民族音楽風な曲が多彩に入っています。
この頃、6月にフィリピンのピナトゥボ火山が噴火して、1週間くらい日本の空も紫色だったんですよ。それで『DAWN PURPLE』にしたかどうかは・・・ちょっと一致するかどうか分からないんだけれど、でも夜明けとか、紫、希望、旅立ち、というムードなんです。いろいろなピースが集まって『DAWN PURPLE』というアルバムになっています。
続いては、1993年リリースのアルバム『U-miz』から、「真夏の夜の夢」。
真夏の夜の夢 / 松任谷 由実
この曲は、1993年7月にシングルとしてリリースしました。
TBSのドラマ、『誰にも言えない』の主題歌として書き下ろしたものなんですけれど、この曲は、シングルとして私は初のミリオンヒットにもなりました。
かなり振り切った感じの曲なんだけれどね、いつどこで聴いても“もっていかれる”・・・という曲じゃないでしょうか。興行性が高いので、その後、ライブでも盛り上げのところで何度も歌っているから、93年という感じが自分ではしないんですけれど。
『U-miz』をリリースした当時は・・・「U」には、アンダーグラウンド、という意味がこめられていて、パブリック・イメージとは違う、「人が思っているユーミンではなくて、私の“根っこ”はこれ」ということを示して直球で作ったアルバムです。自分でそう言ってたみたい、覚えていないけど。でも、ブレてないですね。今でもそう思います。
タイトルは「Yumi(Yuming) as a kids」を縮めたもので、「miz」は、「キッズ」とか「ミセス」とか「ミス」のどの意味でもOKで。
ほんとね、とにかく“作るぞ~”という感じで、さっきも触れたプレッシャーみたいなものを吹っ切るのにも作りまくることだと思っていました。
では!今日、最後の1曲を。
Hello, my friend / 松任谷 由実
1994年リリースのアルバム『THE DANCING SUN』。
ネイティブ・アメリカンの聖なるサン・ダンスに着想を得て、「四方八方に広がっていくエネルギーの中心で踊る」というイメージで作りました。
さきほど触れたセナの死におもう曲で、この「Hello, my friend」と対になる「Good-bye friend」という曲がこのアルバムに入っています。
そして、アルバムジャケットは横尾忠則さんのパワーみなぎる描きおろし・・・というか、この頃、あまり怖がってアーティストの人は手を出さなかったCGで描かれたジャケットです。今思うと、CGってフリーハンドじゃないから、パワーがないように思われるかもしれないけれど、この時点で、ものすごくパワーが要ることだったと思います。
おかげさまで、ダブルミリオンを記録した1枚です。
横尾さんもまさに、日本のアート界におけるPop Starですよね!
この曲は、90年代の私にとっても本当に大切な1曲。
お送りしたのは、「Hello, my friend」でした。
今日は「Yuming is a Pop Star~Visit to the 90’s sound !ユーミン編」。
音楽やファッションの90年代ブームが続く中、私が90年代にリリースしてきたアルバムをピックアップしながら、当時のエピソードなどもまじえて、私の90年サウンドをお届けしました。
そして、来週も「Visit to the 90’s sound !ユーミン編」をお送りします。
90年代半ばから後半にかけてリリースしたアルバムをピックアップして、当時の日々をふりかえっていきます。
なつかしくて新しい曲の数々が、時空を超えた旅へあなたをいざなうはずです!
ここで、お知らせをひとつ!
私、松任谷由実と、JR東海が展開する“推し活”と“旅”を掛け合わせたスペシャル企画、「推し旅」とのコラボレーションを、来年3月31日まで展開しています。
東海道新幹線に乗ってキャンペーンサイトにアクセスすると、車内でしか聴けない、私のスペシャルトークを聴くことができます。プレゼントもいろいろ用意していますよ。詳しくは、私のホームページをご確認ください。
そして、私の旅も、続きます・・・。
40枚目のオリジナルアルバム『THE WORMHOLE』のコンサートツアー。
来週の大阪公演を終えたあと、11月には岡山、広島、栃木、そして福島の公演を控えています。
進化し続ける私のツアーは、はじめての方も、何度目かの方にも、楽しんでもらえるステージです。
私の最新情報や近況は、松任谷由実公式ホームページ、XやInstagram、TikTokなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。