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私のルーツとも言える曲をセレクトしてオンエアします。
今日のコードは「Favorite Piano Songs~Yuming's Selection」です。

■今週のChordは“Favorite Piano Songs~Yuming's Selection”

We Love You(この世界に愛を) / The Rolling Stones

お送りしているのは・・・この番組で今後絶対かかることがないかもしれない、The Rolling Stones「We Love You(この世界に愛を)」です。

1967年にシングルとしてリリースされたものなんですけれども、なかなかのいわくつきだから、ちょっと触れておくと・・・。
この年、ミック・ジャガーとキース・リチャーズが薬物使用で有罪判決を受けて、刑務所に収監されてしまったんです。で、投獄への抗議と、彼らの団結の証として、レコーディング・セッションに駆け付けたのがポール・マッカートニーとジョン・レノン。バック・ヴォーカルで参加しています。

そういえば、インド音楽っぽいんですよね。この頃のムーブメントだったと思うんですけれど、私はこの曲をすごくピアノコピーしました。
今、弾けない。パワーがなくて。押さえ方はわかっても・・・ピアノって打楽器なんだな、と思いました。

子供の頃、ピアノを習っていて、いわゆるクラシックピアノなんですけれど、バイエルとかブルグミュラーとか、そういうものを。中学の頭までピアノピースのショパン・・・ソナチネくらいまではいったんだけれど、ロックにいきたくなっちゃって。でもロックってギターが中心じゃないですか。ピアノロックってなかなかないなか、この「We Love You」は、わぁ、カッコいいな、ピアノでロックをやるんだったら、こういうアプローチだな、と。アプローチなんて言葉は知らなかったけど(笑)。

ニッキー・ホプキンスというセッション・ミュージシャンが、この頃のイギリスのロックのピアノに大抵参加しているんですよ。ストーンズは特に。
で、その人のものをいろいろ一生懸命耳コピして、家で弾いていました。

そして、いつしかピアノを弾きながら、コードというものがあることを知って。キリスト教の学校だったので、グレゴリアン・チャントが流れると、ひとつの音なのにどうしてこういう表情が、色彩が変わっていくんだろうというのが不思議で・・・ずっと後になって、エニグマというユニットがグレゴリアン・チャントをロックにして、あ、やられた!と思いましたけど。
そしてバッハとかにも興味をもち、自分なりのピアノロックにどんどん目覚めていったわけです。

ちょうどその頃、一番衝撃を受けたバンドが、プロコル・ハルム。時々その話をしていますけれど、彼らの大ヒット曲「青い影」。印象的なハモンドオルガン・・・これは、バッハの「G線上のアリア」だなって気がついて、そこでまた自分で作るキーボード、ピアノのロックというものに開眼していくんですね。
で、プロコル・ハルムのメンバーのマシュー・フィッシャーという人が主にピアノやハモンドオルガンを弾いていて、そのなかで一番美しいと思った曲を一生懸命コピーしました。その曲を聴いてもらいたいと思います。

Wreck Of The Hesperus / Procol Harum

プロコル・ハルムを聴くと、つくづく影響を受けているなぁと思って。このピアノもなんですけれど、世界観・・・18世紀とかの海運国イギリス大英帝国の海のお話。曲だけじゃなくて詞の世界観、「ヘスペラス号の難破」という話なんですけれど、船が難破している様子。この『ソルティ・ドッグ』というアルバムがひとつの組曲みたいになっていて、夜明けの難破船がただいる状態から大航海をしている状況とか、それを最後に航海日誌として静かに綴る、みたいな・・・この世界観には本当に影響を受けているので、時々ツアーで船を出してくるのはそのせいです。

続いては、エリック・カルメン「All By Myself」。

All By Myself / Eric Carmen

お送りしているのは、1975年にリリースされたエリック・カルメンの曲、「All By Myself」。
数々のカバーがありますよね。マライア・キャリーも壮大にカバーしていますけれど、聴いたときは衝撃でした。これはラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」に影響を受けて、というか、そのまま、間奏で第二楽章が演奏されているんですよね。
そういうマリアージュが衝撃的でした。そういうことができちゃうんだ、そういうことをやっていいんだと思い、時々しています。

それで、余談になるんですけれど、今、制作中のアルバムのなかに、逆にクラシックを作ってやろうじゃないかと思って、アリアを書いたものが入りますので、楽しみにしてください。

そういえば、今年の「SURF&SNOW in Naeba Vol.45」は、「PIANO GIRL」と題してステージでピアノを弾きながら歌う曲が多かったんですけれど、久しぶりにピアノと向き合う時間を多く過ごしてみて思ったのは・・・自分でもいいことやってるじゃんっていう(笑)。決して難しいことはやっていないんだけれど、曲として効果的な、ロックナンバーとして成立するコード進行とかボイシングとか、ちゃんと研究してやっているなって、自分を褒めてやりたくなりました。

そういう気持ちが次に進ませてくれるんだなと思います。でもね、決してコードを追っているわけじゃなかったということが収穫でした。強いメロディーを追い求め、そこに美しいと思われるコードをつけていくと、人から見ると発明のようなケースが多々あります。

さて、ここで今日は音響メーカーBOSEの創立60周年を記念した特別プロジェクトとして制作した楽曲をお届けします。
imase君のInstagramを見てくれた人もいると思うんですが・・・imase君の小さなおうちから突撃のようにインスタライブをしました。その曲をお送りします。
タイトルは「文通」。これはimase君がつけたタイトルで、リレー式に2人で作りました。最初の16小節はimase君が詞と曲を、その次から私がサビまで作り、みたいな。時々、詞の打ち合わせをしつつ、オシャレなナンバーになりましたよ。

文通 / imase×松任谷由実

この曲はすでに配信中なので、チェックしてみてください。映像は私は宇宙人役です。imase×松任谷由実「文通」でした。


今日は、「Favorite Piano Songs~Yuming's Selection」というコードで、私のルーツとも言える曲をセレクトしてオンエアしました。

6月は、1年の折り返しがスタートする月。
半年間、がんばってきた自分をいたわりながら、改めて、ここまでの日々を振り返ってみてもいいですよね。
聞くところによると、2025年は風水学的にいうと「土の気」が強まる年で、自分自身の「土」、つまり土台を見直してみることが開運のポイントなんだそうです。
自分のルーツや環境、人間関係を見直して、違和感があれば修正しながら整えていくといいらしいので、ぜひ、やってみてください。
もう半年、じゃなくてまだ、半年もある!そう信じて、微調整していきましょう。

そんなわけで、今日は、私がこれまで出会ってきた音楽についてお話してきましたが、来週は、私の楽曲の中からピアノの旋律が印象的な曲を集めてお届けしていきます。
題して「Yuming's Piano Songs!」。
イントロが印象的な曲や、胸の中でリフレインしたくなるメロディの私の曲をセレクトしてお送りします。どうぞお楽しみに。

そのほか、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページやツイッター改め「X」、Facebookインスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。

onair list

We Love You(この世界に愛を)

M1

We Love You(この世界に愛を)

The Rolling Stones

Wreck Of The Hesperus

M2

Wreck Of The Hesperus

Procol Harum

All By Myself

M3

All By Myself

Eric Carmen

文通

M4

文通

imase×松任谷由実

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