まだまだ知らない世界があって、新しい扉を開く楽しみがあるので、正直、まだまだ、やれる気がしています!そして、いくつになっても人は生まれ変われる!今日のコードは「The New Me!」です。
■今週のChordは“The New Me!”
文通 / imase × 松任谷由実
お送りしているのは、『Yuming Chord』でも毎週のようにお届けしている、イチ推しのコラボソング、imase × 松任谷由実「文通」です。
音響機器メーカー「BOSE」の60周年キャンペーンソングとしてつくった曲で、ミュージックビデオも制作しました。地球で暮らす青年・imaseさんと、月とおぼしき惑星で暮らす私の間で、歌詞とリンクするような遠距離でのやりとりが行われて、最後は2人がリアルに出会う・・・という凝った作りになっています。レトロフューチャーです。
そんな1曲でスタートした、7月最初の『Yuming Chord』。
実は、明日、7月5日は私のデビュー記念日。
本名の荒井由実名義で、シングル「返事はいらない」をリリースしてデビューしたのが、1972年7月5日のことでした。
あれから53年・・・ずいぶん遠くまで来たような、でも、さっきのコラボ曲の話じゃないけれど、まだまだ知らない世界があって、新しい扉を開く楽しみがあるので、正直、まだまだ、やれる気がしています!そして、いくつになっても人は生まれ変われる!
と、いうことで今日のコードは「The New Me!」です。
ふりかえってみると、いつの頃からか・・・もう20年は前かな、「こんなに長い期間、活動を続けてゆく秘訣は何ですか?」と聞かれることが増えてきたんですよね。
キャリア25年~30年はまだまだひよっこですよ。でも、「どうやって続けていけるんですか」って、別に音楽とは限らず、いろんな立場立場で仕事で20~30年経つと、一瞬先が見えなくなるようなときがあるのかもしれませんね。そういうときに言うのは、ファイナルアンサーとしては“好奇心”というところになるんだけど、それ以前に、“続けていることが続ける秘訣”なんですよね。1回火を落としちゃうと、再起動するのに倍のエネルギーがいるから。それだったら「多少負荷がかかっても続けている方が得ですよ」って言ってあげたい。自分で振り返ってもね。
それから、2012年に『日本の恋と、ユーミンと。』というベストアルバムを出したんですけれど。40周年記念盤。ものすごくえぐいタイトルというか、突拍子もないタイトルに思われたけれど、通ってしまうとキャッチーで全てを表しているようにとらえられたかな。
そのときに収録されていた「ひこうき雲」を聴いて、鈴木プロデューサーがジブリの『風立ちぬ』にぴったりということで。宮崎監督もずっと昔から聴いてくださっていて。で、映画も公開され・・・街鳴りをしたのがね、今思うとすごく転機だったかも。近いところではね。
そして、40枚目のアルバム制作中で・・・数字のマジックじゃないけど、これはひとつの節目になるんじゃないかなと思っています。
と、いうことでここで1曲。
衝撃の展開続きで、最後の最後まで目が離せなかった日韓共作ドラマ、『魔物(마물)』のサウンドトラックから、松任谷由実「岩礁のきらめき」。
岩礁のきらめき / 松任谷 由実
お送りしたのは、松任谷由実「岩礁のきらめき」でした。
ここで、ひと足先にフランス・パリで開催中の「Japan Expo 2025」で発表された新曲、「烏揚羽」を日本初解禁いたします!
この曲は世界が認めるホラー漫画家、伊藤潤二さんのアニメーション作品、『クリムゾン』の主題歌として、書き下ろしたものです。
伊藤潤二さんは、漫画のアカデミー賞と言われる「アイズナー賞」を4度も受賞した、日本が誇るホラー漫画の鬼才と言われているんですけれど、その独創的な世界観と圧倒的な画力で描かれるキャラクターは、とにかく美しい!
美しさと悲しみがあるんですよ。どんなグロテスクでも、どんなシュールでも、読後感というのか、漫画を見たあとに迫りくる懐かしさと悲しみ・・・私は、そこが伊藤潤二さんの好きなところです。
そんな伊藤潤二さんの代表作「富江」をはじめとした選りすぐりの20タイトルをアニメ化した「マニアック」は、2023年にNetflixで全世界に配信されて大ヒット!
そして好評につき続編となるアニメ第3期「クリムゾン」の制作が決定したんですけれど、その主題歌を私が担当することになったんですね。
これも本当に偶然で、わりと家のそばの世田谷文学館というところで作品展が開かれているということを知り、行ってみたいとなって・・・行って圧倒され、最後にはミュージアムショップで数点しかない浴衣を買ってしまったんです。そして展覧会に行ったもようをXにあげたら、なんと伊藤潤二さんご本人から「ずっとファンでした。見てくださってありがとう」とあがっていて。「え、ファンでいてくださったんだ」ということで、この番組じゃないですけれど、番組のゲストに来ていただき、なんだかんだですごくご縁が深まり、「クリムゾン」のテーマを頼まれるに至ったんです。
ちょうどそのときに、アルバム制作中のなかの1曲で、これ、どうなっていくのかな・・・自分でも不思議な曲を作っちゃっているぞ、というものが、思し召しのように、これは「クリムゾン」でしょう、という感じで完成させていきました。
「クリムゾン(CRIMSON)」のコンセプトは”怪物“なんですって。独特の狂気に満ちた傑作を厳選した恐怖物語集なんですけれど、不穏で不気味なんだけれど美しい、というね。そういう曲にしようと思って。
伊藤潤二さんは特にヨーロッパでもフランス、世界中でもフランス人にファンが多いんですね。フランスの人が思う“和”みたいなところを曲に盛り込んでみました。そして浮かんだイメージが黒い蝶々だったんです。霊界と現世のメッセンジャーという感じで。
そして、この曲のミュージックビデオ。結果、伊藤潤二さんとコラボという感じで作りましたよ。これがまた美しいんです。本当に導かれるように作ってしまったこの曲。
では、聴いてください。松任谷由実で「烏揚羽」。
烏揚羽 / 松任谷 由実
伊藤潤二さんのアニメ―ション「クリムゾン」の放映はしばらく先なんですけれど、この主題歌はそれより先に、この秋リリースする私のアルバムに収録されることになっています。
そしてYouTubeにも上がっていますから、ぜひチェックしてみてください。もうすごい中毒性がありますから、繰り返し繰り返し観て聴いてください。
今日は、「The New Me!」というコードで、明日、7月5日のデビュー記念日を前に、新たにスタートする54年目への想い、そして最新曲、「烏揚羽」を初オンエアしました!
昨日、伊藤先生がパリで開催中の「Japan Expo 2025」で発表されていましたけれど、伊藤潤二さんのアニメ作品「クリムゾン」の放送が今から楽しみですよね。伊藤さんの作品の世界観に寄り添うようにつくった、運命のように出来てしまった主題歌「烏揚羽」とともに、じっくり味わっていただけたらうれしいです。
「カラスアゲハ」の羽根って、艶やかに濡れたような深みのある美しい黒なんですよ。
伊藤さんが描いてくださったミュージックビデオにも黒髪の女性が出てきます。
それはもう、うっとりするような耽美の世界。こちらもぜひ、チェックしてください。
ミュージックビデオは、松任谷由実オフィシャルYouTubeチャンネルで観られます!このミュージックビデオに出てくるカラスアゲハはね、このビデオのために新たに描いてくれたものなんです。
そのほか、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページやツイッター改め「X」、Facebook、インスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。