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私がこれまでたくさんのシンガーやミュージシャンに詞や曲を提供してきた楽曲から、エモ~い曲を厳選してオンエアします。
今日のコードは「Emo J-Pop Selection~Yuming's works」です。

■今週のChordは“Emo J-Pop Selection~Yuming's works”

時はかげろう / カルロス・トシキ&オメガトライブ

いやぁ、めちゃくちゃいいわぁ。とんと聴いていなかったんですけれど、ずっとサブイボが立ちまくってました。

お送りしているのは、私作詞・作曲「時はかげろう」。
1990年6月にリリースされたカルロス・トシキ&オメガトライブの曲です。

カルロス・トシキさんはブラジル南部のパラナ州というところが出身で・・・ブラジルは、ポルトガル語ですね。
だから、サビの部分の歌詞の「イリュージョン」というのが「イルーゾン」みたいになっているんですね。それがサウダージを醸し出します。
これがきっと、「エモい」ってことなんですね。本当に今日のコードにぴったりの曲ですね。グッときました。

ちなみに・・・この「時はかげろう」は、同じ年、1990年11月にリリースしたアルバム『天国のドア』でセルフカバーしています。

そんな1曲でスタートした『Yuming Chord』。
立秋もお盆も過ぎましたが、相変わらずの厳しい暑さ。
でも、朝晩の風がほんの少しだけ涼しさを運んでくれたり、空を見上げると雲のカタチが変わっていたり・・・。
少しでも季節の移ろいが感じられると、ちょっとセンチメンタルな気分になるものです。
その気持ちを表すワードのひとつが「エモい」。
胸がコトリ、と音をたてて動き出すような、あるいは、すべての時が止まってしまうような・・・、そんな、言葉では表せない感情を呼びさます曲を集めてお送りする今日のコードは、「Emo J-Pop Selection~Yuming's works」。
私がこれまでたくさんのシンガーやミュージシャンに詞や曲を提供してきた楽曲から、エモ~い曲を厳選してオンエアします。
まず!「エモい」について説明すると、“感情”、“情が動くこと“を意味する英語「emotion」の「emo」に「い」をつけて形容詞化したもので、人の心に強く訴えかける働きを備えている様子のことです。

私の場合は情感をこめて歌い上げるスタイルではないんですが、楽曲そのもの、コードや歌詞で「エモ」は十分、受け取ってもらってきたと自負しつつ、作詞・作曲家としては、「エモい」表現力のある方々にあわせて、クリエイティビティを自由に発揮してきた、といってもいいかもしれません。引き出していただいてきた、とも言えます。

私の曲を表現してもらう、という話でいうと、松田聖子さんとの出会いは、私にとってとても特別でした。
まず、松本隆さんから依頼が来て、松本さんの詞に曲をつけてほしい、と頼まれ・・・。

当時、彼女はすでに注目のトップアイドル。影響力もすごかったです。私自身も、シンガーソングライターとして、毎年のようにアルバムをリリースしだしていた時期。
そこで、私は松任谷由実としてでなく「呉田軽穂」というペンネームを使って曲をつくりました。それはとにかく松田聖子さんの当時の破壊力、影響力がすごすぎて、多分、松任谷由実で書いたら、私もそこそこ注目されていますから、取材がきたときに全部松田聖子さんの話になっちゃう。
それと、松本さんと話をして「名前で頼まれたくない、元から持っているペンネームで書いていいか」と伝えたら、「もちろん」という返事でした。内容で勝負したかったんです。

そして、その後2年ほどにわたって「渚のバルコニー」とか「小麦色のマーメイド」「秘密の花園」「瞳はダイアモンド」など、松本さんと共に聖子さんの曲をつくってきました。
そのほかアルバムに入っているナンバーもずいぶんあります。

改めて、松田聖子さんの表現力は、誰よりもエモい!
本当に永遠のアイドルだと思います。
では、そんな彼女に提供したこの「Emo J-Pop」を。松田聖子「蒼いフォトグラフ」。

蒼いフォトグラフ / 松田 聖子

この曲は、「瞳はダイアモンド」との両A面シングルとして1983年にリリースしたものです。
テニスサークルに所属する大学生たちの青春を描いたTBSのドラマ、『青が散る』の主題歌でした。

続いては、1976年にリリースされた曲を。三木聖子さんで「まちぶせ」。

まちぶせ / 三木 聖子

これは三木聖子さんのデビュー曲としてオファーがあって、ポニーテールの似合うきれいな少女だな、という感じで、こういう曲をつくりました。

1981年には石川ひとみさんがカバーして、石川ひとみさんの代表曲のひとつになりましたけれど、私自身も1996年にセルフカバーしています。

幻冬舎Plusで連載されていて電子書籍にもなった、横塚まよさん、はぎーさんの共著、『女子的「エモい」論~おじさんに伝えたい私たちの本音』によると、新しい文化や言葉は若者から生まれる印象がありますが、「エモい」という言葉を実感して使うのは、もう少し上の世代。
そこには「経験の差」があるといいます。言葉にしがたい、複雑な感情を抱いている状態、たとえば「悲しいけど、気持ちいい」とか「切ないけど、愛おしい」など、感情のかけあわせから生まれる「エモい」には、経験のストックが必要になるんですね。

「エモい」は、「青春」真っただ中の人たちが自覚することはなくても、少し時間を経て、振り返ったときに抱く感情。
そして、そんな人たちを見て、「私も、僕も、あんな感じだったかも・・・」と、失われた日々へのなつかしさや切なさが、大人にこそ「エモい」気持ちをもたらします。

感情って、その都度こまかく言語化した方が、記憶に残るし、よみがえるし・・・語彙が少ないと、ちょっとしか思い出せなくてもったいないんですよね。つらい経験とかこそ、傷とか痛みとかこそ、自分にわかるたくさんの言葉に置き換えて、そのとき心のなかでつぶやいておいておくと、あとで甘美に取り出せるなと・・・ちょっとアドバイスしてみました。

今日のコードは「Emo J-Pop Selection~Yuming's works」。
「なぜかグッとくる」とか、「妙になつかしい」・・・そんな「エモい」感情を呼び覚ます「Emo J-Pop」。今日最後の1曲は、2015年、Charが還暦を記念してリリースしたアルバム、『ROCK+』のためにつくった曲をお送りします。

この曲は、Charから直接依頼があって、今、おしゃべりしている東京エフエムのスタジオ、このビル隣のホテルグランドアーク半蔵門の喫茶店で打ち合わせをしたことを昨日のことのように覚えています。
Charは東京の品川出身なので、羽田(空港)とかが近いんですよね。飛行機の臓物まで見える島があったりして、デートスポットになっていたりもするんですけれど、羽田空港に離着陸する飛行機がたくさん見える感じを、“Charの地場”ということで、つくってみました。

この曲を「エモい」と感じるかどうかは、あなた次第。

Night Flight / Char

自分でつくっておきながら、この曲もいいなぁ(笑)。すごくCharのことを考えてつくりました。まず、ロックであること。でも、私はギターの人じゃないから、スリーコードやフォーコードでまわすようなものではない、もうちょっと入り組んではいるけれど、元はピアノロック。でも、Charのギターソロが映像的にはえるようなことをすごく考えました・・・ぴったりだったと思います。

お送りしたのは、私 作詞・作曲、鳥山雄司さん編曲による曲、Charで「Night Flight」でした。


今日は、「Emo J-Pop Selection~Yuming's works」というコードで、私が作詞や作曲を手がけてきた、さまざまな時代のナンバーをお送りしてきました。

意外なミュージシャンや俳優さん、アイドルの方やタレントさんたちに提供してきた曲は、まだまだ、たくさんあります。ぜひ、発掘してみてくださいね!

そして、この「Emo J-Pop」特集は、来週も続きます。
来週は「Emo J-Pop Selection~Yuming songs」と題して、私自身が歌ってきた「Emo」ソングを集めてお送りします。
胸がきゅーん、としめつけられるようなエモい曲たち・・・8月29日の『Yuming Chord』で、しまいこんでいた熱い想い、解放してください!

さらに・・・この秋発売となる40枚目のオリジナルアルバム、『Wormhole / Yumi AraI』の近況報告を少しだけ。

収録楽曲のすべてをつくり終えた今は、ティザー映像の撮影やツアーの準備に入っています。作品が三次元になっていく様子を目の当たりにして、これがみんなのところに届いたら、みんなの中で確実に五次元以上のものになります。過去、未来の自分、そして「もしこうだったら」のパラレルワールドの自分、必ず思いをはせて未来から見た懐かしい世界を感じてもらえるはずです。

さて、さらにその先の次元が広がるツアーも、私自身、とっても楽しみになっています。
この番組でも、さまざまな形の解禁を予定していますので、ご期待ください。

そのほか、アルバムリリースにまつわるお知らせや、全72公演を予定しているツアーの日程などは、松任谷由実公式ホームページアルバムの特設サイトでご確認ください。
XInstagramなどでも、随時、最新情報をアップしていきますし、TikTokもスタートしました!そちらもあわせて、チェックしてみてくださいね。

<能登半島地震風化防止プロジェクト>
全国から“思い続ける”というエールを能登へ届けよう
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