今月ご乗船いただいているのは、歌舞伎役者の中村獅童さんです。
映画のロケなどで、海外に行く機会も多い獅童さん。今月は4週に渡って、旅のお話をうかがいます。
第4回目は「旅の流儀」について伺いました。

中村「中国もそうだし、ロサンゼルスは自分が音楽好きで行きましたけど。そのあとはクリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』。あの映画は本拠地がロサンゼルスで、そこからいろんなところにロケに行っていました。あのときは1ヶ月以上ロサンゼルスに行っていたんですよ。
クリント・イーストウッド監督との出会いは大きいと思いますね」
干場「実際にお会いしてどうでしたか?」
中村「最初にお見かけしたのがLAのビーチで、海辺の撮影でした。僕は現地に入ったばかりで、その日の撮影はなかったんですよ。
渡辺謙さんと、伊原剛志さん、2人がビーチを歩いてるシーンで、それを見学に行ったんです」
干場「そこでお会いしたんですか?」
中村「イーストウッド監督にご挨拶をしようと思ったけど、いらっしゃらなくて。ビーチの隅の方に、洋服がピーナッツの殻だらけになっているおじいちゃんがいいたんですよ。まもなく撮影なのに”あの人、あそこにいたら邪魔なのにな~”と思ったら、それが監督だったんですよ(笑)」
干場「そんな自然な感じなんですか!(笑)」
中村「飾らないけどカッコいいし、カッコつけてないからいいんでしょうね。だって、スーパースターじゃないですか?
監督やってる時も、ギラギラはしてるんだけど飾らない感じ、それが良かったんだと思うんですよ」

中村「日本に帰ってきてインタビューを受ける中で、”おれ、本当にイーストウッド監督と仕事したんだ”と、むしろ、そこで実感が湧いてくるんですよね」
干場「実際に見たら、ピーナッツの殻だらけのおじいちゃんだと(笑)」
中村「それでもすごい方だと思えるというのは、本当にすごい方なんだなと思います。威圧感もないし、上から目線もない。いつも同じ目線で話しかけて下さる、人間的にもすごい人ですね」
干場「大きいんでしょうね」
中村「憧れますよね。自分もそうならないといけないし、生き方とか人生観とか、役者としてもそうだけど。いろんなことを学ばせていただきましたね」
干場「最後に、中村獅童さんの人生において、旅とは、どんなインスピレーションを与えてくれるものでしょうか?」
中村「人生もそうだし、旅行もそうだし、僕らにとって旅っていうのは、自分探しの旅だと思うんですね。いろいろな国に行って、いろんな方と知り合って、その国、風景、空気、いろんなものと出会って、また日本に帰ってきて、”こういう風に生きていこう”という刺激を受けるのも旅だし。
僕にとって、幼少の頃から育ってきた歌舞伎の世界があって、映画の世界、テレビの世界、また歌舞伎以外の舞台にチャレンジさせていただくことも、僕にとっては表現の旅です。
自分自身が”何者なんだろう?”ということが、この歳になってもよく分かっていなくて。分かっていたら役者という仕事もやっていないのかなと思うし…。作品によって、”自分の中に、こういう一面があったのか”と発見することもあれば、素の自分で話したりするっていうことが、実は一番苦手なことで…」
干場「そうなんですか?」
中村「何かを演じてるとき、気持ちが一番楽なんですよ」
干場「いろいろな役を演じられてきたと思いますが、自分に合う役って何ですか?」
中村「いろんな役をやらせていただきましたけど、どれに向いているか自分では決めないようにしています。できる限り、いただく役を違和感なく演じることのできる、振り幅の広い表現者でいたいと思っているので。
”普段が大事”って、役者はよく言われるんですけど、普段からいろんなことを感じたりとか、旅での出会いもそうだし、普段からいろんなことを感じてる。
感じているからこそ表現につながるわけで、何も感じていないと表現もできなくなっちゃうので、僕にとっては死ぬまで自分探しの旅だと思いますね」

「自炊が出来る、キッチンのついている船はありますか?」
保木「長く船に乗っていると、日本食が恋しくなっちゃうこともありますよね。
キッチンがついてる船というのは、マンションの船『ザ・ワールド』にはついてるんですけど、一般の客船には、お部屋にキッチンはついていないんですね。
どうしても和食が食べたいということであれば、外国船でも白いご飯、シャケとかお醤油は、どの船にも大体ありますよ。
お漬物が食べたいという方は、ひとつひとつがパックになっているような梅干しなどがありますね。
フリーズドライのお味噌汁って、最近すごく美味しいのがあるんですよ。お湯を用意して貰えば、お味噌汁も美味しくいただけます。
お醤油味が恋しくなったり、ラーメン食べたくなっちゃうような方は、スーツケースの中に1個くらい忍ばせておくのはいいですね。
お茶も用意はされていますけど、美味しいティーバッグとか、自分でお持ちになるとリラックス感が違うと思います」
クルーズ情報
「自炊が出来る、キッチンのついている船はありますか?」
保木「長く船に乗っていると、日本食が恋しくなっちゃうこともありますよね。
キッチンがついてる船というのは、マンションの船『ザ・ワールド』にはついてるんですけど、一般の客船には、お部屋にキッチンはついていないんですね。
どうしても和食が食べたいということであれば、外国船でも白いご飯、シャケとかお醤油は、どの船にも大体ありますよ。
お漬物が食べたいという方は、ひとつひとつがパックになっているような梅干しなどがありますね。
フリーズドライのお味噌汁って、最近すごく美味しいのがあるんですよ。お湯を用意して貰えば、お味噌汁も美味しくいただけます。
お醤油味が恋しくなったり、ラーメン食べたくなっちゃうような方は、スーツケースの中に1個くらい忍ばせておくのはいいですね。
お茶も用意はされていますけど、美味しいティーバッグとか、自分でお持ちになるとリラックス感が違うと思います」