今月ご乗船いただいているのは、落語家の立川談笑さんです。
第4回目の旅先は、「鹿児島県・屋久島」についてお話を伺いました。
ー 何千年も揺るぎない大自然と星空と… ー

立川「屋久島ですね。入門して間もない頃に談志にくっついて行ったんですね。もう、20何年も前の話ですね」
干場「2人ですか?」
立川「いえ、お客さんも一緒に行って。談志と一緒に屋久島のレジャーを楽しんで、最終日に談志が落語会を催すと、そういうツアーでした。
まだ入門したばかりですから、談志の人となりもよく分かっていない状態で」
干場「けっこう怖いんですか?」
立川「日頃、東京にいる時はパッと怒ったりするわけですよ(笑)」
干場「そんな間もない時に旅に出るわけですよね」
立川「カバン持ちもカバン持ちですね、ここで、ずいぶん談志のイメージが変わりましたね」
干場「なぜですか?」
立川「談志は海が好きだったんですよ。ずーっとご機嫌でしたね。
朝起きると、『俺のことは勝手にしておいてくれ』って言って、朝ごはんの残り物をちょっとしたものに入れて、水着に着替えて海へ向かうわけですよ」
干場「イメージないですね」
立川「シュノーケリングが大好きだったんですね。朝から夕方まで、ずーっと海に浮かんでるんです。
持って行った朝ごはんの残り物を魚にあげると寄ってきて、南国のキレイな魚たちが目の前にくるんですよ。当然リラックスしてますし、お客さんにも囲まれてるし、お酒も入る。酒が入ると談志は優しくなったんですよ、弟子に対して丁寧語になるんです(笑)」
干場「逆に怖いですね(笑)」
立川「『え~、それでは私は寝てしまいますので…』と、”誰だこの人は!?”って思って(笑)」

立川「変わりましたね~。後々、僕は談志に可愛がっていただいたんですけど。
この経験が大きかったですね、人間としての本質的な部分というものを見せてもらった気がして」
干場「縄文杉をはじめ、自然の素晴らしさは体感されました?」
立川「縄文杉は私は行ってないんですよ。ずっと海辺にしか居なかったんですけど、素敵でしたよ。
あと、何より星空が素晴らしかった!”星ってこんなにたくさんあるんだ!”って」
干場「素晴らしいですね」
立川「屋久島の星空は忘れませんね。リラックスしてるツアーの夜中に、なんとなくビーチに出たんですね。
そこに、私の先輩の前座もすでにビーチにいて、2人で砂浜に座りながら、星空を眺めてポツポツとした話が印象的で」
干場「いい時間ですね」
立川「あのシーンはよく覚えていますね。
2人とも前座なわけですよ、今後、落語家として出世できるかわからないし、前座という状態を脱して、二つ目になれるかというのも厳しい状況だったんですね。
『俺たち、これからどうなるんだろうな~。10年経って、俺、何してるだろうな?』って先輩が仰って。
不安な自分たちの境遇と、何千年も揺るぎない大自然と星空と、”自分たちは、なんてちっぽけなんだろう”っていうのとね」
干場「そういうのが相まってですね」
立川「その先輩は辞めてしまいましたね」
干場「感慨深い場所でもあるんですね」
立川「屋久島というのは自然も素晴らしかったですけど、星空とあの時の不安な若い頃の気持ちですね」
■立川談笑 独演会
6月4日(日) 立川談笑月例独演会 (第182回)
場所は、国立演芸場です。
「立川談笑Web」公式ホームページ

「クルーズ情報」
保木「最近、九州の『ななつ星列車』とか、敷島とか…豪華な列車の旅が流行ってますよね。
10月17日に『guntû』という小さな船が就航します。瀬戸内に浮かぶ小さな宿をコンセプトにした、たった19部屋の船なんですよ。
客船は10階建てとかになっちゃうんですけど、この小さな船でゆっくり食事を楽しみながら移りゆく景色を楽しむ。
東京の原宿の老舗の割烹が入っていたり、お寿司屋さんは兵庫県が入っていますし、とにかく贅を極めてるんですね。
とても小さいんですけど、至れり尽くせりのオールインクルーシブの船なんです。
予約は帝国ホテルの中にある、『guntû Gallery』で受け付けているんですよ」
クルーズ情報
「クルーズ情報」
保木「最近、九州の『ななつ星列車』とか、敷島とか…豪華な列車の旅が流行ってますよね。
10月17日に『guntû』という小さな船が就航します。瀬戸内に浮かぶ小さな宿をコンセプトにした、たった19部屋の船なんですよ。
客船は10階建てとかになっちゃうんですけど、この小さな船でゆっくり食事を楽しみながら移りゆく景色を楽しむ。
東京の原宿の老舗の割烹が入っていたり、お寿司屋さんは兵庫県が入っていますし、とにかく贅を極めてるんですね。
とても小さいんですけど、至れり尽くせりのオールインクルーシブの船なんです。
予約は帝国ホテルの中にある、『guntû Gallery』で受け付けているんですよ」