スポーツにおけるメンタルの重要性

松井美緒(タレント)×畠山愛理(元新体操日本代表)

2021

01.01

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気持ちの切り替え法


畠山
自分の競技は野球ほどメジャーな競技ではないのですが、旦那さんと知り合って、注目される競技の辛さもあることを知って、余計に旦那さんをサポートしたくなったと言うか、コロナ禍で頑張っていて、しかも何日も試合を続けていて、オフですら練習して、本当に一年中オフがない。美緒さんは旦那様が野球選手だったからこそ気づいたことはありますか?

松井
いい時も悪い時も一定の精神的なバランスを保っている人なので、それを見ると、強いと思っていて、私はいい時も悪い時もブレブレだったんですよ。そういう主人を間近で見ていると、精神力は強いと思います。それを見て自分も強くならなくてはと思うようにはなった。

畠山
気にしない強さや一定の感情でいられると、気持ちの強さは私も一緒にいて感じる。自分の競技は、1年の間で5、6、7試合、数えられるくらいなんですよ。一試合で気にしていられない強さは自分も欲しかった。ミスすると、次に決勝があったら切り替えることはあったが、簡単にはできなかったから。

松井
でも1年のうちに数回しかないから逆に…。

畠山
緊張するし、それにかける気持ちも強いから、ミスした時の気持ちも大きい。野球は挽回できる。だから一試合にすべてをかけずに、長い期間で結果を出し続けるのは大変だと思うんですけど、そのためには気持ちの強さが本当に必要ですよね。


大切なのは、家族のサポート



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松井
我が家は、思いっきり「家族」って感じですよ。

畠山
本当にそうなりたいと思います。

松井
だんだんと落ち着いてきますよ。アスリートとアスリートの方が一緒になられたからきっとお互いの気持ちも分かるし、落ち着いた結婚生活をスタートされたんじゃないかなって。私の場合は、私はアスリートではなかったので、アスリートの方の気持ちがわかんなかったんですよ。もちろん支えたいとか、辛そうだなとかどうしたらいいかなとは考えていたけれども、本当のところが分からなくて、甘えていた部分があったと思う。だけどきっとそういう気持ちも分かるから、落ち着いていらっしゃるんだと思う。

畠山
どうなんだろう。でも同じスポーツ選手でも私は表現スポーツで、旦那さんは対戦競技なので、わからない部分もあるんですけど、支える部分では言っちゃいけないとかいろいろ考えて、混乱する時はよくあって、男性はプライドがあるだろうし一言かけるにしてもすごい考えます。

松井
私、数年前にフルマラソンを走ったんですよ。運動が得意でなくて、お仕事でフルマラソンの話を頂いて迷って引き受けたんですけども、最初1.5キロしか走れなかったんですね。4ヶ月後にフルマラソンに向けて、一週間のうち3〜4回ぐらい10キロずつぐらい走って練習を重ねていたんだけども途中で怪我をしてしまって。その時に感じたのが、やりたい気持ちはあるのに体がついてこなくなった自分に対して何とも言えない思いもあったし、支えてくれたスタッフの皆さんがいたので、その人たちにすごい申し訳ない気持ちが大きかったんですよ。改めてその時に主人が怪我した時にこういう気持ちだったんだとか初めて気付いたんですね。その気持ちは20代の時は気づかなくて、もっと本当に早い段階でこの気持ちに気づいてあげていたら、もっと違うサポートの仕方があったんじゃないかなとは思ったので、フルマラソンはすごいいい経験だったんですね。畠山さんは、それを最初からわかってらっしゃるから、旦那様に対してお声をかけるのが、なかなかできなかったりするじゃないかなって。

畠山
本当にそうですね。


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