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映画ライター・よしひろまさみちさんに“プーと大人になった僕”についてお話を伺いました(2018/9/13)

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木曜日は、「カルチャー」


1962年代にイギリスで児童書として発表され、1960年代にはディズニーがアニメーションも製作した『くまのプーさん』。
あの主人公「クリストファー・ロビン」が大人になってからの物語がふたたびディズニーによって、今度は実写で映画化されました。
今回は、映画ライターのよしひろまさみちさんに【 プーと大人になった僕 】についてお話を伺っていきたいと思います。
まずは、先週末の全国映画動員ランキングベスト3を発表していきましょう!



第3位 『 銀魂2 掟は破るためにこそある 』

第2位 『 検察側の罪人 』

第1位 『 MEG ザ・モンスター 』

中西:スタジオにお迎えしたのは、映画ライターのよしひろまさみちさんです。


よしひろさん:おはです〜、どうも、よろしくおねがいします。


中西:おはです〜!おねがいします。さあ、今回、ご紹介するのは、明日から全国公開されるディズニー映画『プーと大人になった僕』です。


よしひろさん:わたしね観たときに、始まった瞬間からうるうるしてしまいまして、これ、わたし、脱水症状を起こしたまま死ぬんじゃないかと思いました(笑)。


綿谷:えぇ〜!!でも、私も、ほのぼの系だと思っていたら、思いの外、感動しちゃったんですよ〜。


よしひろさん:そうなんですよ!大人が泣くために作られていたりする映画になっています。


綿谷:この映画は『くまのプーさん』の“その後”。
大人になって、家庭を持ち、仕事に追われるクリストファー・ロビン。ある時、突然、プーが現れ、再び子どもの頃にプーたちと過ごした“100エーカーの森”へ…。
そこから何かが変わっていく…。という作品になっています。


よしひろさん:そもそも、クリストファー・ロビンがその後どうなったかというのを誰も気にしていなかった話だと思うんですけど(笑)。まさか、そこに焦点を当てて、クリストファー・ロビンが大人になっている状態が、ものすごいクズ男になっていたという設定なんですよ。そのクズ男になっちゃったという理由付けが、最初の5分間だけで全部説明されるんですよ。あそこ素晴らしいんですよ!


綿谷:そうそうそう!一気に世界観がぶわ〜っと表現されて。


よしひろさん:クラシック プーと呼ばれている原作の絵本タッチの絵を交えながら実写も交えてっていう。いきなりプーさんとかも出て来ちゃうんですけど、どういうふうに育って、大人になっていったかというのを知ることによって、その後のクリストファー・ロビンが大人になり家庭を蔑ろにしてまで仕事をしているという設定なんですけど、どうしてそんな大人になっちゃったかというのもちゃんと描かれていてるんですよね。


綿谷:そして、プーさんがいきなり現れても違和感が無いんですよね。


よしひろさん:無い!最初、予告編が流れたときには、ざわっとしたんですけど(笑)。ただね、あの撮影で使われているものって全部がCGじゃなく、本物のぬいぐるみなんですよ。ぬいぐるみをちょっとづつ動かしていって、表情とかはCGで処理しているんですけども、なので、余計に違和感を感じないように出来ているんですよ。俳優の前でちゃんと演技させているので。


綿谷:そうですよね、絶妙なバランスで出来ていますよね。
あと、私は、小さい頃に深く考えずに受け止めていたプーさんの言葉に改めて触れて、実はかなり哲学的だったということに気付かされました。


よしひろさん:ですよね!仕事ってなに?赤い風船より大事なの?とか言ってね、ちょっと待って!それって、仕事って美味しいの?って言ってるようなもんですよね?みたいな(笑)。でもそれって、大人にとっては当たり前のことかもしれないけど、あっ、いけない、いけない。と取り戻させてくれるような話になっているんですよ。


中西:仕事って当たり前の事になっちゃってますもんね。


よしひろさん:お前らを養ってるんだぞ。と言っているお父さん方は、この映画を観て、ちょっと反省してもらいたいですね。


綿谷:あと、わたしは、「今日は僕の大好きな日だ」という台詞がすごく好きですなんですよ。『今日は』というところがね、毎日、『今日は』と言っている。


よしひろさん:そう、実は、プーさんは刹那に生きているんですよ。刹那主義だったっていう(笑)。


綿谷:それも大事ですよね、毎日を大事に生きるというのは。


よしひろさん:その通りでございます!
原作で良いなと思っていたことを、改めて実写で見せられると、こっち側も改めて感じることも大きい。これって、なんでかな?と思ったんですけど、この話って、そもそもなんですけど、原作者のA・A・ミルンは息子のクリストファー・ロビンのために描いた作品なんですよね。それを、ウォルト・ディズニーの娘がめちゃめちゃ気に入って読んでいた。で、ウォルト・ディズニーが、そんなに面白いなら権利を買おう!というそんなちょっとしょっぱい話も…。
結局は、親が子供を思って作った話というのが原点にあるというのを考えて観ていただけると、とてもいい話に感じられるんじゃないかと思います。


中西:なるほど。この映画でクリストファー・ロビンを演じた、ユアン・マクレガー、プロモーションのために来日したんですが、初来日だったんですね?


よしひろさん:意外ですよね。トレインスポッティングとかでヒットしたんですけどね。それで、なんでかというと、ユアンって出演作品があまりにも多すぎるんですよ。日本の公開は、本国の公開よりちょっとおくれてるので、プロモーションのための来日をするにしても、次の作品に入っちゃっているんですよね。今回は、たまたま空いている時だったみたいで、ようやく念願叶って日本に来られたということになっています。


中西:なるほどね〜。


綿谷:最後になりますが、映画『プーと大人になった僕』は、どのような人に観ていただきたいですか?


よしひろさん:全大人!子どもも楽しめる作品になっていますが、全大人!!反省してください、仕事ばかりじゃないですよ〜!


中西:いろんな事に気付かされそうな映画ですね。今回は、映画ライター・よしひろまさみちさんにお話を伺いました。ありがとうございました。


よしひろさん:ありがとうございました。