今月ご乗船いただいているのは、作家の椎名誠さんです。

椎名さんは「さらば国分寺書店のオババ」で作家デビューをされ、純文学からSF小説、紀行文、エッセイなど幅広い作品を発表。
世界各国を巡る旅の達人であると同時に、写真の達人でもあり、旅にまつわる書籍を数多く発表されていらっしゃいます。


ー 僕の生きる希望を与えてくれるものではないかと思っています ー


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干場「今日はどちらへ行かれたお話を聞かせていただけますでしょうか?」

椎名「僕が世界中旅をして一番好きな街、プンタ・アレーナスという街です」

干場「プンタ・アレーナスはどこにあるんですか?」

椎名「チリの最南端、隣り合わせでアルゼンチンという国があって。アルゼンチンの最南端はウシュアイアといって、プンタ・アレーナスのもっと右なのでそこが地球最南端の街なんですよ」

干場「そうなんですね!」

椎名「ここは歴史のあるところで、ダーウィンもマゼランもここを回って大西洋と太平洋を越えるためにはそこしかなかったんですね。
ほぼ南極の自然と言っていいですね。目の前にマゼラン海峡が広がってますから」

干場「目の前にですか!」

椎名「いつも寒いですからね。ただ日本と正反対にあるので日本が夏の時には冬になるんですね。それが面白くてここには何度も行きましたね」

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干場「これまでに何度くらい行かれたんですか?」

椎名「6回くらい行きましたかね。行くと長いからね、1ヶ月〜2ヶ月くらい」

干場「プンタ・アレーナスってどういう場所なんですか?」

椎名「昔の大西洋、太平洋をどちらか方向でまわっていく時の最初の寄港地であり、あるいは出発点でもあります」

干場「そうなんですね」

椎名「街のどの家からでもマゼラン海峡が見えるんですよ。
食べるものが美味しいというのはひとつありますね。羊の肉に目覚めたのはプンタ・アレーナスというか、パタゴニアなんですけど、羊をアジの開きみたいにして裏表をじっくり焼いたのを、肉、脂肪、皮と一緒に食うんですよ」

干場「ものすごいワイルドですね」

椎名「それでワインをガーッと飲むんですよね」

干場「椎名誠さんの人生において、旅とはどんなインスピレーションを与えてくれるものでしょうか?」

椎名「旅に行くと知りたいことがたくさん出てくるので、僕の生きる希望を与えてくれるものではないかと思っています」

干場「生きる希望ですか」

椎名「行って“あれはなんだろう?”と考えるわけですね、帰ってきていろんな本を読んで知っていくその時の喜びがあるんですね。
僕の中での謎を探しに行くような感じですよね」

干場「常に何か謎はあるんですね」

椎名「謎は思いがけないところから出てきますね」

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「寄港地の度にパスポートの提示は必要なのでしょうか?」

くぼこまき:
船旅は一回乗船するだけでいろいろな国を回れちゃうじゃないですか? 船旅では乗船時に一回パスポートを提示すると船で預かってもらえるんですね。
基本的には寄港地に到着してもそのまま下船できちゃうんですね。入国手続きは船側が全部やってくれますので、気軽に外国を訪問することができます。
寄港地に降り立った時はパスポートのコピーは必ず持って行っていただきたいと思います。

例えば免税店でお買い物をされた場合、パスポートのコピーとクルーズカードを持っていれば、クルーズの乗客ということをわかっていただけますので乗船した時に必ずもらえて首に下げているのが、クルーズカードなんです。

お買い物した後は、船に直接届けてくれる仕組みになっています。それは、本当に船に乗っているかという確認も含めてなんですよね。
気軽に降り立っていただいて、クルーズカードとパスポートのコピー、お金を持っていれば寄港地観光ができるんですよね。

今月ご乗船いただいているのは、作家の椎名誠さんです。

椎名さんは「さらば国分寺書店のオババ」で作家デビューをされ、純文学からSF小説、紀行文、エッセイなど幅広い作品を発表。
世界各国を巡る旅の達人であると同時に、写真の達人でもあり、旅にまつわる書籍を数多く発表されていらっしゃいます。


ー 僕の部屋からは樹氷がだーっと見えるので夢の国みたいで綺麗なんですよ ー


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干場「今日はどちらへ行かれたお話を聞かせていただけますでしょうか?」

椎名「今日はイルクーツクというロシアの街ですね、シベリアの街と言ったらいいのかな?冬にはマイナス50度くらいになる原生林の中にある唯一近代的な街でしょうかね」

干場「イルクーツクってなかなか聞くことがないですね」

椎名「シベリア鉄道が停まりますから、冬はシベリアのパリと呼ばれているんですよ」

干場「そんな綺麗なんですか?」

椎名「雪がずっと積もってるし凍っちゃうからね、僕が泊まったそこはねシベリア入って1ヶ月半くらい経ってた時の街だったので、なおさら感じたのかもしれないですけど」

干場「はい」

椎名「僕の部屋からは樹氷がだーっと見えるので夢の国みたいで綺麗なんですよ。
レストランに入って飯を食うのが一大行事ですよ。予約しないといけないでしょ?入った時に入り口でコートを預かるおばあさんがいて、いちいちね、書類に住所や氏名、連絡先とか書くんですよ」

干場「なるほど」

椎名「のっそりのっそり運んでいって、『はい、次の方』になりますから。1人5分くらいかかっちゃうんですよ。マイナス40度の中で人が並んでるんですよ(笑)」

干場「どういうことですか(笑)」

椎名「席に座ってウェイトレスを探すんですよ、ところがテーブルの担当が決まってるんですね。
共産主義ですから、できるだけ自分のテーブルに客がついてほしくないっていうウェイトレスが多いんですよ」

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干場「またややこしいお店ですね」

椎名「自分のところのテーブルの担当を探す時は、一番遠くにいてこっちに背中を向けてるウェイトレスが大体担当なんですよ」

干場「逆に(笑)」

椎名「『お願いします』と、お願いしに行くわけですよ。オーダーをして、どの店に行っても『◯◯◯と◯◯◯が無い』と言うんですよ。そういう機能が働いてないんですよね」

干場「うんうん(笑)」

椎名「出るまで3時間くらいかかりましたよ(笑)。昔の旧ソ連ですからね、今はもう少し良くなったって聞きましたけどね」

干場「ロシアのイルクーツクに行かれた目的は何だったんですか?」

椎名「日本から行った漂流民の足跡を辿るというドキュメンタリーの仕事だったんですよ。結局、シベリアを横断しましたね」

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「リピーター会員制度」

くぼこまき:リピーター会員制度というものがどの船会社にもあるんですね。
実はクルーズ旅行というのはリピート率が高くて、例えば飛鳥IIのリピート率は7割、ほとんどの方がすぐに乗りたくなってしまうんです。
船旅の楽しさ、快適さももちろんなんですけど、リピーター会員制度というのも船旅の魅力のひとつだと思うんですね。
リピーター会員制度に登録をするんですけど、乗船中にも登録できますし、乗船後にご自宅でインターネットでもできます。

二度目以降の乗船の時はさまざまなサービスが付加されるんですね。乗船する度にポイントが溜まっていって特典が得られるんですね。
特典のひとつにリピーターズパーティーといって、リピーターの方だけが招かれるパーティーがありまして私が行った時もすごく広い会場で
カクテル、シャンパンが振る舞われて、「また来てくださってありがとうございます」というイベントがあったりですとか。

船内で自由に使えるオンボードクレジットというものがありまして、お金なんですけどクルーズ船内だけで使えるお金がプラスされるんですね。船内のお買い物ですとか、有料レストランに使えますので、すごくお得です。
船長と写真を撮影したりする機会があったりするんですけど、そういう時って有料なんですけど、それが無料でいただけたりとか船会社によってさまざまな特典があります。

今月ご乗船いただいているのは、作家の椎名誠さんです。

椎名さんは「さらば国分寺書店のオババ」で作家デビューをされ、純文学からSF小説、紀行文、エッセイなど幅広い作品を発表。
世界各国を巡る旅の達人であると同時に、写真の達人でもあり、旅にまつわる書籍を数多く発表されていらっしゃいます。


ー 男の子も女の子も足腰の丈夫な健康ないい子に育つでしょうね ー


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干場「今日はどちらへ行かれたお話を聞かせていただけますでしょうか?」

椎名「メコン川ですね。昔、上流から下流まで行ったことがあるんですけど。
上流は雲南省とかチベット、中流域になるとラオスとかタイになってくるんですね」

干場「そうなんですね」

椎名「聞くと『ラオスは何もないよ』って言われるんですけど、僕は行って良いと思いましたね」

干場「実際にどんなところが?」

椎名「日本人が外国に行って『何もないよ』って言うのは、観光名所とかショッピングゾーンがあるかないか、みたいなもんでしょ。
そういうのは一切ないんですよ。だけど、もっと良いものがいっぱいあるんですよ。
例えば露天商ね、実用着だったり実用の靴だったり、すべてお土産じゃないんですよね」

干場「実際に生活するための物があるんですね」

椎名「デザインを見るとエキゾチックな感じがして、日本で言う何でもある、何もないの意味が違うんじゃないかと思いました」

干場「なるほど」

椎名「僕が感心したのはインドシナ半島はビーフンから作るフーとかフォーとか、茹でて30秒であげないと伸びちゃうみたいなね
春雨を麺にしたような…これが美味かったですね」

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干場「はい」

椎名「いつも客が入ってましたね。出来るのも早いんですよ、座って2分か3分で出てくるんです。
熱いスープにパクチーとか野菜をたくさん入れて、汗ダラダラになりながら食べるんですよ。3杯は食べられますね」

干場「3杯ですか(笑)」

椎名「実際に面白いのは、そこからさらにカンボジアの方に下っていく時に、途中でラオスの原住民にいっぱい会うんですよ」

干場「そうなんですね」

椎名「昔のトラディショナルな衣服を着ていて、昔のまんまの生活をしている人たちがけっこう優しくてね」

干場「いつぐらいに行かれたんですか?」

椎名「12〜13年前くらいですね」

干場「12〜13年前でも、そんなに昔から変わらない格好をされているんですね!」

椎名「ああいう少数民族は変わらないですよ。僕が一番感心したのは子供が首からパチンコを下げているんですよ。
何を狙うかというとリスとかキジとか小動物。それを捕まえてその日の夜のおかずにするんですよ」

干場「子供たちが狩りをするんですか!」

椎名「かっこいいですよ、メコン川の厳しい流れの中にバンバン潜っていって10メートルくらいのところの淵には50センチくらいのナマズがいるんですよ。それも夜のご飯になるんですね」

干場「なるほど〜!」

椎名「女の子は、メコン川から生活用水を毎日運ぶんですね。それが部落の家まで行くのに片道10分くらいかかるんですね。
小学生高学年から中学生くらいの女の子です、男の子も女の子も足腰の丈夫な健康ないい子に育つでしょうね。そういうのが新鮮で感動的でもありますよ」

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「世界で最も美しいと船旅 沿岸急行船」

くぼこまき:世界で最も美しいと言われている船旅をご紹介します。それはフッティルーテン社というところが運営している、沿岸急行船というものです。沿岸急行船は、ノルウェーの西海岸を結ぶ船で、34箇所の港に寄港しながら12日間で往復をする定期船なんですね。
ノルウェーの人たちにとって大切な物資を運ぶ定期船になっていまして、半分は荷物なんですけど、空いている半分を客船として利用しています。
大型のクルーズ船では訪れない小さな港にも寄港しますし、そういった港に降り立ちますと、ノルウェーの日常の生活を垣間見ることができるんですね。

場所的にノルウェーですので、途中北極圏を通ったりするんですね。最も美しい航路と言われているわけはそこにもありまして。見渡す限りフィヨルドに囲まれた感じになっています。あとは何と言っても、外に出たときに見えるオーロラ!
この地域は大小様々な島々が浮かんでいる「ロフォーテン諸島」というところがありまして、こちらも険しい岩山が連なって立っているように見えまして。まるで、アルプスが海に沈んでいるような光景と言われるほど、とにかく絶景なんですね。

エクスカーションも独特でして、犬ゾリ体験とか、タラバガニサファリというのもありまして。
タラバガニを捕る体験をして撮ったカニと記念撮影をしたり、普通のクルーズ船では体験できないものがたくさんあります。あとはとにかく食事が美味しいことで有名でして、地元のサーモンですとかトナカイのお肉なんかも出てくるんですよ。

今月ご乗船いただくのは、作家の椎名誠さんです。

椎名さんは「さらば国分寺書店のオババ」で作家デビューをされ、純文学からSF小説、紀行文、エッセイなど幅広い作品を発表。
世界各国を巡る旅の達人であると同時に、写真の達人でもあり、旅にまつわる書籍を数多く発表されていらっしゃいます。


ー やがて分かってきたのが軍隊だったんですよ ー


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干場「この船に乗っていただいたゲストの方々には、ご自身の旅のお話をしていただいているんですけど。
今日はどちらへ行かれたお話を聞かせていただけますでしょうか?」

椎名「思い出深いところはトルコのイスタンブールですね」

干場「いつ頃行かれたんでしょうか?」

椎名「30年くらい前ですね。なまず釣りに凝っていて」

干場「椎名さんと言えば、『イスタンブールでなまず釣り。』という本を出されていますよね」

椎名「その通りの本を出したんですけど(笑)。
アマゾンにしょっちゅう行っている仲のいい探検家に誘われて『椎名さん、3メートルの大なまずがいるんだよ』と言われて」

干場「3メートルですか!」

椎名「すぐに郊外に流れている川に行って、なまずが捕れそうなところを調べて仕掛けて、仕掛けるのもニワトリ一匹がエサですからね」

干場「ケタ違いですね(笑)」

椎名「ちょうどいい場所にテントを張って、2本の竿で、夜行性なので夜かかるんですよ」

干場「投げっぱなしですか?」

椎名「投げっぱなしで、それも糸じゃなくて細いワイヤーを使ってました」

干場「それだけ大きいからですね」

椎名「端っこを木に縛り付けて、安心して酒飲んで飯食って、寝たんですよ」

干場「それ、釣りなんですか(笑)」

椎名「夜中に寝てたんですけど周りがうるさくて。
“もう釣れたのか”と思ってね、テントから出たら僕の頭に銃が突きつけられていて」

干場「え!?なんでですか?」

椎名「寝ぼけてるからわからないじゃないですか、何人も人がいてテントを囲んでいるんですよ。
やがて分かってきたのが軍隊だったんですよ、『怪しい日本人がユーカリ林の中で何かやってるぞ』と通報が入ったらしいんですよ」

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干場「ええ〜!」

椎名「当時ヨーロッパは日本の赤軍があちこちでテロをやっている頃だったので、日本人と言うとすぐ警戒というね」

干場「間違えられちゃったんですね」

椎名「『我々はなまずを釣りに来ただけだ』と、その方が怪しいじゃないですか(笑)。
でも、すぐ釈放されましたけどね」

干場「一応捕まっちゃったんですか!」

椎名「その時の通訳がいい奴で。トルコ人だったんですけど、たぶん賄賂か何かを渡したんですよね」

干場「なるほど」

椎名「場所を変えて湖の方に入っていって、ボートがないので胸ぐらいまで入っていくんですよ。
そこにはヘビがいっぱいいて、見渡すと12、3匹が立ち泳ぎしてるんですよ」

干場「それ噛まれないんですか!?」

椎名「わからない、誰も噛まれなかったからね(笑)。気持ち悪いじゃないですか」

干場「気持ち悪いですよ!」

椎名「それも1時間もったかな、惨敗ですよ(笑)」

干場「すごいご経験をされてますね(笑)」

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「日本発着で海外の方が多く乗船されている船はありますでしょうか?」

くぼこまき:海外の方が多く乗船してるとなるとやっぱり外国の船ですね。
外国船籍の日本発着のクルーズはここ数年で増えているんですけど、今年度は欧米でも人気の高級ラグジュアリー船であるウインドスター「スター・レジェンド号」ですとか、フランス船籍の「ポナン・ロストラル」など8隻の外国船が日本発着クルーズを行います。

初めて日本発着を定期的に行ったのがプリンセスクルーズ社なんですけど、現在は「ダイヤモンドプリンセス」という船が就航中です。こちらは外国船なんですけど、日本で建造された船なんですね。
中には日本人には嬉しいと思うんですけど、「泉の湯」という名前の展望大浴場ですとか、お風呂に入れるんですね。海を見ながら足を伸ばせるのは嬉しいと思うんですけど。
和食のメニューも充実していますし、安心な点としては日本語が話せるスタッフが多く乗船しているので言葉の不自由さも少ないと思います。

私のおすすめのクルーズなんですけど「MSCスプレンディダ号」。MSCクルーズなんですけど初の日本発着クルーズが今年からスタートしています。
乗客、乗務員合わせて5000人近くが乗船できるすごく大きな客船なので、施設などもたくさんありますしとても楽しめる船だと思います。
お料理などもミシュランシェフが監修したレストランもありますし、ピザやジェラートも美味しかったりします。
8月はねぶた祭りに行くコースもありまして、横浜発着で気軽に楽しんでいただくクルーズになっています。