今月ご乗船いただいているのは、来月で開業125周年を迎える、日本を代表するラグジュアリー・ホテル 帝国ホテルの代表取締役会長・小林哲也さんです。

小林さんは海外への視察なども含め、旅のご経験は豊富でいらっしゃいます。

今週のテーマは、「旅先での出会い」です。


ー 偶然の出会いを、自分の幸運につなげる能力 ー



干場「海外へのご出張などを含めて、飛行機での移動も多いと伺っていますが、その中で素敵な出会いがあったそうですね?」

小林「ミネアポリス空港で、シカゴ行きの飛行機をラウンジで待っていたんです。そこに、アメリカのご婦人が座られて『日本の方ですか?』と仰るので、『そうです』と答えました。『お仕事は?』という話をしていると、帝国ホテルをご存知でした。その年に私は子供が生まれた年でしたので、当時が6月で『9月に生まれます』という話をしていたんですよ。
すると、今度はシカゴの空港で会ったんですね、バゲージクレームから荷物を取って差し上げて、『グッドラック』と言って別れたんです。その年にクリスマスカードが届いて、『お子様はどうされましたか?』と書いてありました。『娘が生まれて、まるこという名前を付けました』という返事を書いたんです。それから、ちょうど2年後に『キャタピラー三菱』という会社の、会長秘書から電話があったんです」

干場「急にですか?」

小林「急でした。すると、『うちのジョンソンという会長が、キャタピラーの本社に出張をした』と。すると、社長夫人からギフトとカードを、『帝国ホテルのMr.小林に届けてくれと頼まれた』と言うんですよ。『どなたですか?』と聞くと、ミネアポリス空港で会ったご婦人が、キャタピラーの社長婦人だったんですよ」

干場「すごい話ですね!」

小林「私も驚きました。それから、毎年9月の娘の誕生日の2週間前になると、プレゼントを贈ってくるんですよ」

干場「一つの出会いで、全然違うんですね」

小林「”セレンディピティ”という言葉で表現すれば、そうなるのかもしれないけど…。その言葉が大好きで、120周年の時にロゴマークに入れてもらったんですよ。それは、『偶然の出会いを、自分の幸運につなげる能力』ということらしいんです」


「船に興味を持ったきっかけは?」

保木「私は都会育ちで、アメリカも長かったので。あまり、海、船を見るきっかけはなかったんですよ。これは、帝国ホテルの会長が言っていたように、セレンディピティ『偶然の素敵な出会い』ということから、船にハマったんです。

東京からロスに戻る飛行機で、隣に座っていらした紳士の方が、実は日本の船会社の方で彼が船の話をしてくださったんですよ。
『客船?私にはまったく縁のない世界です、とてもとても無理』と思ったんです。

そのあと、この番組の最初のゲストである、ノブさんのお寿司屋さんに行ったんですよ。そしたらノブさんが、『船の中に、お寿司屋さんを出した』と言うんですよ。

みなさん、周りで『船、船』と仰るから調べたんですよ。そしたら、何百万もして、私の人生一生に一度もないと思っていた船旅が、『案外、手が届くかもしれない』という値段だったんですよね。それで興味を持って、船旅を計画したんです。その隣に座られた紳士の方に出会ったことがきっかけでしたね」