今月ご乗船いただいているのは、小説家の平野啓一郎さんです。

取材旅行や、ブックフェアなどで、海外に行かれる機会も多い平野さんにお話を伺っていきます。

第3回目の旅先は「東ヨーロッパのセルビア・クロアチア」です。


ー 今、いろいろな問題を考える上で、興味深い場所だと思っていたんです ー



干場「今日は、東ヨーロッパのお話をうかがっていきたいと思います」

平野「去年、セルビア共和国の首都・ベオグラードでブックフェアがありまして、そちらに招待されたんです。
ベオグラードと、クロアチアのザグレブに滞在していました」

干場「自分では、なかなか行こうとは思わないところですよね?」

平野「今度出る本『マチネの終わりに』という小説は、ヒロインのお父さんがクロアチア人という設定なんですよ」

干場「また、すごいところですね(笑)」

平野「旧ユーゴスラビアの、あのあたりに興味があったんですよ。
歴史的に複雑だし、複数の民族が共存するという目的でユーゴスラビアは作られたんです。80年代末〜90年代にかけては、凄惨な民族紛争なんかも起こりましたし。今、いろいろな問題を考える上で、興味深い場所だと思っていたんです」

干場「クロアチアのザグレブも行かれてるんですよね?」

平野「ザグレブは美しい、という噂を聞いていたので。僕の小説に出てくる、洋子という女性の父親がクロアチア人という設定なので、ぜひ見たいと思って。
ザグレブ自体は小さな町で、1日で観光できちゃうような町なんですよ。
そこから2〜3時間行ったところに、滝がいっぱいある国立公園みたいなのがあって、そこは見応えがありました」

干場「なるほど」

平野「ちょっと滝を見るようなつもりで、街中を、普通に歩く格好で行ったんですよね。
そしたら、そこが4時間くらいかけて見て回るハイキングコースで(笑)。みんな、ドイツから来てる人達は本格的なんですよ。僕だけモードなコートみたいなのを着てたので、すごく浮いてて、目印にされていたんです(笑)」

干場「ザグレブで一番記憶に残っている景色はありますか?」

平野「失恋博物館というのがあって、世界中の人から”失恋にまつわるもの”を集めて、展示しているんですよ。そこに、ちょっとしたストーリーが書いてあるんですよ」

干場「ものすごく変な博物館ですね(笑)」

平野「でも、ヨーロッパの面白い博物館の賞みたいなのをもらっていましたね(笑)」

干場「そんなのを博物館にしちゃっていいんですね(笑)」

平野「思いついた人が、ユニークだったんでしょうね」

「一番長期間のクルーズはどれくらいの期間?」

保木「お答えするのが難しいんですけど、お金さえ払えば、乗っていようと思えば、ずっと乗っていられますからね(笑)。
お仕事をやめてリタイアされた方で、船に暮らしてる方はけっこういらっしゃるんですね。

一般的には、だいたい1週間〜2週間の旅がポピュラーかな。100日のワールドクルーズって、お金や時間の都合で、なかなか行けないですよね。
4月25日から、プリンセス・クルーズ日本発着の外国船が、9月まで日本の周りをぐるぐる回るんですよね。これは、6日間〜2週間くらいまで、長くは行けないけど、船旅に興味ある方にはオススメなんですよね」