今月ご乗船いただいているのは、日本文学の研究者 ロバート キャンベルさんです。

ハーバード大学の大学院へ進み、27歳で九州大学へ留学。
東京大学大学院・教授などを経て、現在は「国文学・研究資料館」の館長を務めていらっしゃいます。
今月は、日本の文化だけでなく、世界中の文化に精通するロバート・キャンベルさんに
旅について伺いました。

ー それが人生最高の旅のお土産だったんですよ(笑) ー


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干場「今日はどちらへ行かれたお話を聞かせていただけますでしょうか?」

ロバート キャンベル「今日は国内の旅ということで、普段行かないけれど鮮烈に残っている北海道のお話をしようと思います」

干場「北海道ですか」

ロバート キャンベル「北海道へプライベートに行った旅行は10年前ですね。カシオペアという列車ができたんですね、ベッドがついてシャワーがあって、そのまま北海道に行ける。それに乗ったんですね」

干場「なるほど」

ロバート キャンベル「その旅は素敵だったんですね。知床半島に行って少し山を登ったり、釧路の湿原を歩く、朝早く起きると靄がかかっているんですjね」

干場「靄がかかってると、あまり見えないんじゃないですか?」

ロバート キャンベル「見えないところから歩き始めて、だんだん日が昇ってくると靄が消えていくんですね。
幻想的な景色で、1時間くらい歩いてると景色が変わるんですね。普段見ることができない植物とか、水鳥がたくさんいたし、綺麗な幻想的な景色でした」

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干場「はい」

ロバート キャンベル「そこから北上して羅臼の港、漁港があるんですね。海産物センターで大きなシャケが売ってるんです。これが900円とか1000円で売っていて。空輸をして僕の職場に送ったんですね。みんなで職場でちゃんちゃん焼きを作ったんですよ」

干場「え〜!」

ロバート キャンベル「一匹丸ごと焼かないといけないから、鉄板を2つ3つくらい、コンロを3つくらい合わせて作って、ものすごく美味しかったんですよ。それが人生最高の旅のお土産だったんです(笑)」

干場「キャンベルさんの人生において、旅とはどんなインスピレーションを与えてくれるものでしょうか?」

ロバート キャンベル「ほとんどが旅のような気がするんですよね。いまも旅の途中、空間を移動して行って帰ってくるという意味の旅が何かって言うと、僕にとってはサンクチュアリ」

干場「サンクチュアリですか」

ロバート キャンベル「僕は心というか、魂のサンクチュアリみたいなものなんですね。旅の中で気付いたり、作ったり、エネルギーをそこでもらうんですね。一つの言葉だったり、景色だったり、っていう。それは僕にとってアウトプットは切り離されたサンクチュアリのような感じはするんですね。
変わり目を作ってくれるサンクチュアリ。それってわかります?」

干場「聖域ということですか?」

ロバート キャンベル「守ってもくれるし、挑むというか、その中で何かを…普段とらないリスクだったりっていうことが、旅だからこそできるっていうのもあるし」

干場「だから旅が好きなんですね」

ロバート キャンベル「大好きです、明日でも行きたいくらいです(笑)」

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「港での歓送迎イベント」

くぼこまき:クルーズ船が港に入港するときは、来港を祝っていろいろなイベントが行われるんですけど。
出航するときには船旅の安全を祈ってさまざまなイベントが開催されます。

たとえば音楽演奏ですとか旗振り、入港するときには歓迎の放水が行われたりするんですね。
日本ですと、紙テープなんかが投げられたり、船らしい雰囲気があるんですけど。

実は私、先月2回送迎イベントに参加してるんですね。
一回は、北九州の門司港なんですけど、こちらではシルバーディスカバラー号という船が寄港していまして、見送りに参加させてもらいました。
すごくたくさんのバルーンを用意してまして、出航と共に上がって、とても綺麗だったんですね。
地元中学生によるブラスバンドの演奏、皆さんとても喜んでらっしゃるんですね。一体感が生まれる不思議なイベントなんですよね。

先日、横浜港に講演を行わせていただいたんですけど。
そのときに、セレブリティミレニアム号が寄港していまして、そのお見送りもあったんですね。

夜遅い時間に出航しましたので、港では黄色いサイリウムが配られまして、賑やかな音楽と共にサイリウムを振って、すごく綺麗です。
皆さん喜んで手を振ってくださって、いつもは見送られる方が多いんですけど。見送る側というのも、とても嬉しい気持ちになる不思議なイベントなんですけど。港で行われる歓送迎式は誰でも参加できるんですね。
港や自治体のホームページに告知が出ていたりするときもあるんですけど、クルーズ船を間近で見られるいい機会です。