今月ご乗船いただくのは、漫画家のちばてつやさんです。

「あしたのジョー」「あした天気になれ」など、数々のヒット作品で知られる漫画界の巨匠。
御年79歳ですが、現在もビックコミックで連載を持ち、日本漫画家協会会長を務めるなど、精力的に活躍されています。

そんな、ちばてつやさんに旅のお話を伺いました。


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干場「この船に乗っていただいたゲストのみなさんには、『ご自身の旅のお話』をしていただいているのですが、今日はどちらへ行かれたお話を聞かせていただけますか?

ちばてつや「中国ですね。70数年前、私は中国からの引揚者なので。船にも乗りましたし旅もしました。その時のお話をしようと思います」

干場「そもそもは、どうやって行かれたんですか?」

ちばてつや「行くときは赤ん坊だったんですよ」

干場「ちばさんは何年生まれですか?」

ちばてつや「昭和14年ですね、世界では戦争が始まってましたけど日本が巻き込まれるちょっと前ですね」

干場「大変な時代だったということですね」

ちばてつや「私は赤ん坊だったから記憶はないんですよね。気が付いたら中国に住んでいましたから」

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干場「そのときはどちらにいらっしゃったんですか?」

ちばてつや「中国の北、瀋陽という、昔は奉天と言ってました。五族協和といって、日本の政策だったんですけど日本人や中国人、モンゴル人や朝鮮の人が集まって一つの理想郷を作ろうと、力を合わせて一つの国を作ろうというものだったんですね」

干場「はい」

ちばてつや「というのは、このままだと日本はアメリカやイギリス、当時大きかった国に植民地にされてしまうっていう恐れがあったので、大きな壁を一つ作りたかったんですね」

干場「奉天という町はどんな町だったんですか?」

ちばてつや「都会でしたからね、日本がいろんな病院を作ったり、学校を作ったり、鉄道を作ったり。日本の建物はたくさん建ってましたね。
中心地は大都会です、大きな工場があって私の父親は印刷会社で働いていたんですけど」

干場「印刷会社だったんですか」

ちばてつや「印刷会社っていうのは3メートルくらいある塀に囲まれているんですよ。
中に工場があって、お風呂屋さんもあるし、売店みたいなものもあるし、社宅もあるんですよ。その社宅に住んでいたので、中はすごく安全な場所だったんですよね」

干場「じゃあ、守られていたんですね」

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ちばてつや「だけど、それだと飽きちゃうんですよね。外に出たいんですけど、外に行ったら、私が地理音痴というのもあるので親は『外に出るな』と厳しく言われていたんですけど」

干場「はい(笑)」

ちばてつや「私は放浪癖があって、どこかへ行きたくなっちゃうんですよね。
外からいい匂いがするんですよ、肉を焼いたり、饅頭をふかしたりするような市場が近いので。匂いにつられて、正門からは出られないので裏の方に抜け道を探して遊びに行っちゃうんですけどね」

干場「学校を抜け出す子供みたいですね(笑)」

ちばてつや「そうですね(笑)」

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「世界で最も豪華なクルーズ船は何ですか?」

くぼこまき:豪華っていう意味合いって、いろいろな種類があると思うんですね。
豪華な施設がたくさんあるという意味では、カジュアル船なんですけど、ロイヤル・カリビアンのハーモニー・オブ・ザ・シーズ号、シンフォニー・オブ・ザ・シーズ号、こういった船は驚きの豪華施設がたっぷり詰め込まれています。

ロボットがカクテルを作ってくれるバイオニック・バーという夢のようなバーがあったりですとか、船の上に本物の木や花が植えられている公園があったり。
ロッククライミングができたり、サーフィンができたり、アイススケート場もあったり、豪華施設たっぷりの船もあればサービスが豪華といったような船もあります。

これはラグジュアリー船なんですけど、キュナード・ラインのクイーン・メリー2とか、クイーン・エリザベス号、こういった船なんですけど。
キュナードというのは英国王室ゆかりの船会社でして、保有する客船にすべて女王の名前が付けられていることを許されていて、大変格式が高いんです。
そして、サービスも大変格式が高くなっています。「洋上の宮殿」とも言われているほどなので、パレスだと思っていただければ、驚きの素晴らしいサービスが受けられると思います。

基本的には、キュナードラインはとても大きい船なんですけど、小さい船ほど豪華で費用が高いというのがクルーズ船の常識になっています。
豪華という意味では、値段が高くてラグジュアリーなサービスが受けられるっていうのは小型船が多いんですね。
ほぼマンツーマン、ひとりひとりにバトラーがつくぐらいのサービスが受けられる船が多数ありますので、こういった意味での豪華というのもあるんじゃないかと思います。