音楽のジャンルはない

岸田繁さん(ミュージシャン)×反田恭平(ピアニスト)

2017

08.06

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ピアニストにはなりたくない



岸田
反田さんは普段どんな音楽を聞くのですか?

反田
僕は仲がいい地元の友達の影響が強くてDJ系は聞いていましたね。

岸田
いわいるダンスミュージックとか?

反田
そうですし、あとは、レゲエみたいの。

岸田
そうなんや。

反田
ただそういう面もありながら演歌も好きですし

岸田
クラッシックも好き

反田
ジャニーズとかアイドルとかのメロディーもいいと思いますし

岸田
いろいろいいと思ったのを聞きますね。

反田
そうですね。僕、思うんですけど、もし街の中に音楽がなくなったらとすごく考えるんですよね。ただ歩いていて鳥や車のクラクションだったりそれも全て、音楽だという感じなんですよ。そう考えるといろいろなジャンルがありますけど、ひとつなんじゃないかと思いますね。

岸田
なるほど。

反田
この地球上が音楽で満ち溢れているとしか考えられないんで。

岸田
その話と似ているかもしれないですけど、だいたい世の中で鳴っている音楽は自然の模倣だと思っているんですよ。それがアイドルの音楽であっても何かの模写ですし、ダンスミュージックの心臓の鼓動だったり何か似ているものしか音楽と呼べないのかなと思っていて。都会は都会で好きなんですけど、田舎に行くと感じるんですけど、音が少ない方がいいなと思ってしまうんですよね。

反田
わかります。

岸田
そういう意味だとジャンルは地域の差だったり、季節や気候の差、感性や思想の差もあるんでしょうけど、つきつめていくとジャンルはあまり関係ないかもしれないですよね。

反田
音楽ってくくりから分かれているじゃないですか。クラッシックに分かれていて、さらにピアニスト、ヴァイオリニスト、指揮者など、僕は、ピアニストにはなりたくないんですよね。

岸田
先ほどから聞いているとわかります。

反田
ピアニストってピアノだけ弾いてピアノ語っています感がはんぱなく嫌いなんですよ。でもヴァイオリニストを見てもそんなこと思わないんですよ。あくまで僕のことしか思わないんですよ。
音楽を知りたいから勉強しているわけで音楽家になりたい。そのためには、もしかしたらヴァイオリンを勉強するかもしれないし、指揮者になるかもしれないし、いろんなことをやる人になるかもしれないという意味でなぜひとつの職業という括りにおさまらないといけないのか疑問なんですよ。やりたいことだらけなんですよ。だから好きにいきたいですね。

岸田
若いからそう思うといわれるかもしれないけど、僕、早くひとつにしたいのにいまだにそれができない。だぶん一生そうなんかなと思うんですけどね。


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音楽に対して自由な人が増えた



反田
岸田さんは交響曲第1番を書かれましたけど、今後はどういった作品を?

岸田
僕は、なんでもやりたいですね。作品を作らなくてもいいと思っているくらい、誰かとその時一緒にいて何ができるかにいま、興味が向いていって、あんまり名前つけたくないというか、ほんとは交響曲と言いたくないくらい。名前の付いてないものになりたんですけど、自分が歩いた後には何か残っていて欲しいので、とりあえず2番作ろうかな(笑)。

反田
僕、この交響曲を聞いて思ったんですけど、合唱作品も聞いてみたい。

岸田
もう構想しております。

反田
ほんとですか!

岸田
それは3番でやろうと思っています。2番は比較的古典な作品。ようわかっていないから古典的にならないと思うんですけど、自分の中のテーマは、オーケストラも小さくして、曲の分数も短くして、ちゃんと2楽章とかに緩徐楽章があって。

反田
3番に合唱っていいですね。先取られた感があった

岸田
いやいやでも、僕の嫌いな言葉ってアーティストなんですよ。僕らはどこにいってもアーティストと呼ばれて、自分でアーティストと言っている人の気が知れないと思うんですよ。

反田
わかります!

岸田
とはいっても反田さんはピアニストでしょうし、アーティストなんでしょうけど。

私が若い頃、自覚はしていないけど、そういう生き方をしたわけで、今、僕41歳なんですけど、いちおう役所とかでできなあかんことあるから、大人として、ひとつできたら、ある意味アーティストとして肩こりがひどくなっていくというかちょっと不自由になっていく感覚はあって、そこで自分がどう生きるのかということと自分の歩いているところがどういう作品になっているのか、みたいなことだけはある程度みながら歩いていきたいなとは思っていて。人によって歩き方は違うから最近、僕もいろんな音楽家の方々やいろんな人たちがすごいことをやった時に全然違うなと思うことのほうが増えてきて、それが自分の年齢のせいなのか、はたまたそういう時代になったのかというのは僕にはわからないんですけど、そういう時代になったと思うようにしてて、いい意味で自由な人が増えた感じがして、そんな中で反田さんと出会ってお話しを聞けたんで、非常に幸せでございました。
反田
ありがとうございます。

岸田
嬉しい気持ちになりましたね。

反田
なんかまた一緒に・・・

岸田
なんか一緒にやるというのも仕事で何かやる幸せな機会もいいですし、
いいご縁だと思っているのでとりあえずパスタでも作りますか。

反田
お願いします!

岸田
お願いします!


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