おうち料理が楽しくなるコツ

行正り香さん(料理研究家)×田中麗奈さん(女優)

2018

11.30

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18歳でアメリカに留学、帰国後は広告代理店で、CMプロデューサーとしてご活躍された行正さん。その後は、料理研究家としてだけではなく、インテリアやアートにも造詣が深く、 ポジティブに人生を過ごすための方法を伝えていらっしゃいます。

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行正り香の原点となる一皿



田中
り香さんの作るお料理は、豪華に見えるのに手順が簡単だったり、真似したくなるようなものばかり。お料理に目覚めたきっかけを教えてください。

行正
多分、生まれた時から食べる事が好きだったらしく、ミルクもすごくたくさん飲んだ食いしん坊だったんですね。アメリカに留学したことがあったんですけれども、その時にホストファミリーのお宅で、ポテトスープを作ったら、「おいしい」と言われ、「あなたがもし大学に行きたかったら、お家で料理してくれたらおいてあげるよ」って言われたのがきっかけですね。

田中
ポテトスープが思い出の味なんですね。どういったお味だったのですか?

行正
ただ、じゃがいもを煮て、ミキサーにかけて、ミルクを入れただけの簡単なものだったんですけどね。

田中
でも、日本の家庭では、なかなかポテトスープは、出ないですよね。

行正
その時に持って行った本に、ビシソワーズというメニューが載っていて、私にとってはおしゃれな感じがして、それに材料費が安いじゃないですか。

田中
そうですね。おうちにあるもので作れますしね。

行正
それで作ったんだと思います。

田中
留学の後、お料理を仕事にしようと思ったきっかけはあるんですか?

行正
たまたまお料理の本を出させていただいたのがきっかけで、また次の本を出版させていただくことを続けているうちにお料理が仕事になったんです。

田中
周りの方から褒められたりとかは?

行正
勤めていたのが、マーケティング会社だったので、その時、忙しく働いている女性が5割を超えていました。その人達には時間がなくて、でも家で人をもてなしたいと思っている。それなら、こういう人たちにピタッとはまるものを作れば売れるのではないかというのはなんとなく感じていました。

田中
なるほど。だから、り香さんの本は、すごく効率的だったり、頑張らないで真似できると言うか、そういうファンの方がたくさんいらっしゃると思います。

行正
ありがとうございます。

田中
もうすぐクリスマスですし、年末年始、ホームパーティーの機会も増えると思うんですが、手軽にできて豪華に見えるパーティーメニューを教えてください。

行正
いつもおすすめしているのは120度ローストです。赤身の肉であれば、例えば、アメリカンビーフ、それが、難しければポークとか赤身のお肉を120度の低温でローストするとすごく柔らかく仕上がんです。そうするとヘルシーで皆さんに喜ばれる。約500グラムの塊の肉に小さじ2の塩、120度でポークだったら60分、ビーフだったら45分ローストしている間にお塩が落ちて、切った時にちょうど良い味になる。

田中
染み込んでいくんですね。

行正
誰も失敗しないし、何の工夫もいらない。

田中
終わりですか?

行正
終わりです。

田中
えー!温度とお塩の配分だけ。お肉は、オーブンにした方が冷えても美味しいですしね。

行正
そうですね。ロースト肉だと焼いてそのままほったらかして置いておけば、肉汁が元に戻って美味しくなるんですね。パーティーみたいにみんながどのくらい食べるか、飲むか分からない時に切るだけという素敵な料理だと思います。

田中
是非真似したいですね 。


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ホームパーティーが楽しくなるアドバイス


田中
ホームパーティーだとテーブルセッテイングにも悩でいる方も多いと思うんですけど、これも簡単にできて、どうしたら見栄えがよくなりますか?

行正
どんなものを持っておけば、上手にテーブルセッティングが簡単にできるのかということを考えるのが一番いいと思うんです。例えば、私だったら26cmの白い器と19 cmぐらいの器をワンセット持っておくんですね。どんなお客様が来てもその器を2段重ねにすると美しく見えるので。上がジャパニーズ風の器でもいいし、同じ洋皿でもいいし。それだけ決めて、あとはちょっとずつ工夫していくとすごい仕事が楽になる。そこでいろんなことをやろうと工夫しすぎると自分が疲れてしまうのでルールを決めるのが一番おすすめですね。

田中
洋皿に和食器を合わせるのがすごく新鮮です!

行正
下に敷く白い器、例えば、IKEA、ジノリとかロイヤルコペンハーゲンとか、そこが同じものが揃っていれば、安いものでもいいんですね。下のものだけは同じで、上が互いに違っていてもそこにひとつの一定のルールが生まれるので、テーブルが美しく見えますね。

田中
お客様をお家にお呼びするとして、段取り的には、何から始めたらいいですかね?

行正
お客様を呼んだ時に一番大きな印象をつけるのは料理でもワインでもなく、玄関なんですね。家に入っていただいて出て行くまでにどんな情報があるのかなと頭の中で想像するんですね。そうすると玄関が大事。次は、ご飯を出す前よりは、ご飯の置かれているテーブルが大事。でもそこで一番好印象に残るのは照明かもしれない。そしたら私は料理を作る前にまずは家を片付けて、テーブルセッティングをして、ライティングを落として、それから料理を作る。そうすると、1品、2品足りなくてもお客さんは、楽しかったっという気持ちになると思うんです。最終的な目的は「あー楽しかった」という思い。それを大切にしようと思ったらもう料理は簡単にしよう。こっちを足したら、こっちを引こうと、常に考えていくと、すごく楽におもてなしできますよ。

田中
すごい分かりやすいですよね。私も突然、お客様がいらした時に焦っちゃったことがあって、おうちに人参しかなくてバタバタしながら、人参をピクルスにして出したことがあるんですけど、急なおもてなしの時にパッとできるようなお料理ってありますか?

行正
わたしは、呑んべいなので、たいていチーズとか生ハムはあるんですね。それで前菜を作り、ゆで卵とツナ缶とかでニース風サラダみたいなの作って。

田中
ツナ缶は家にあります!

行正
あとは缶詰でトマトソースのパスタを作れば、これでもう十分。目的は楽しく過ごすことだから。後は、ビーフシチューとかを作るときは、同じ手間なので、多めに2 kgとか作るんですね。それを小分けにして旦那さんとか子供に食べられないように冷凍庫の奥に隠すんです。自分のお友達が来たらそれを食べる。

田中
ぱっと、チンして。すごい贅沢ですね。時間がない時にもそんなものを頂けるなんて。


●駒沢公園ハウジングギャラリーにある三井ホームのモデルルーム「プレミアムレジデンス駒沢」にて公開収録

行正り香さんは、肉好きの、肉好きのための、肉のレシピ本「肉の本 今夜は、お肉を食べよう。」を扶桑社より出版、おもてなしに役立つお肉料理がたくさん掲載されています。

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