多趣味なふたり

片桐仁(俳優、彫刻家)×小西真奈美(女優、歌手)

2020

04.03

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笑って泣ける舞台



おふたりは、舞台『家族のはなしPART1』で共演されます。こちらは、昨年、京都で上演された作品で、今回、新たに片桐さんがキャストに加わるというものです。

小西
再び共演があります。よろしくお願いします。

片桐
舞台でよろしくおねがいします。

小西
舞台は共演初ですね。

片桐
そうですね。

小西
しかも去年5人でやったものが新たに東京で、そこに、仁さんだけお一人入っていただいて、心境が大変ですよね。

片桐
そうなんですよ。本当に、今1番ブルってる案件です。どうやら、そうとう大変な設定と言うか、

小西
私と仁さんが夫婦役なんですけど、

片桐
お話がオムニバスになっているんですよね。

小西
そうなんです。2つお話があって、私と草 剛さんが夫婦役で、仁さんはドクターとしていらっしゃるんですけど、ブルってる理由は1話目が大変だからですか?

片桐
そうです。草さんが犬なんですよね?

小西
ワンちゃんの役で、シーンAシーンBみたいになっていて、シーンAの時は、お客さんから見たら草さんは普通のワンちゃんで、私と仁さんは夫婦で人間の会話をしている。ピーンと鳴ってシーンBになったら、ワンちゃんから見た世界になって、草 さんが日本語を普通に話し出すんです。その時私たちはワンちゃんからしたら何言ってるんだかわからない言葉を話すんですけど、それが、母音がそのままで子音を変える。しかも、一回日本語の台詞を私たちは全部覚えてから子音を全部変えなきゃいけない。だから相手がセリフを忘れても誰も助けられない。

片桐
すごいな。お客さんも子音が変わっていることによって、何言ってるかわからなくならないんですか。

小西
なります。

片桐
なるんかい!(笑)。

小西
それがいいみたいです。ワンチャンの目線になる。

片桐
話を聞くとおもしろいなと思うけど、やるときにピーとなったらまた日本語に戻るんですよね。

小西
そうです。それに結構のセリフ量なんですよ。

片桐
英語より難しいじゃないですか。

小西
そうなんですよ。英語で覚えた方が意味が通じるじゃないですか、途中から自分でも何を言っているのかわかんなくなるし、相手のセリフがわかっていないと、タイミングが出ないから。

片桐
説明聞いるだけでもブルッちゃいますね。


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リラックスタイムの楽しみ



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小西
週末とかお休みの時は何をしていますか?

片桐
この前は家族で「ワンダーフェスティバル」というコミケの立体版というのかな、フィギュアとか動物とかを作って、それを売ったりするイベントに行ってきました。嫁さんはソフビの怪獣とかが好きなですよ。今、ソフビブームが起こっていて、ウルトラマンとかの怪獣っぽいオリジナルの怪獣と怪人みたいな宇宙人をみんなが作って出すやつで、スシラーという怪獣を作っている人がいて、背中にトロが乗って、米の部分が怪獣になってるシリーズを作っている人がいて、毎回、スシラーを買いに行くんだけど、着くと30分で売り切れてて、「タコのスシラーが買えない」って。嫁さんがそういうのが一番好きなんですよね、この前、僕はいけなかったんですけど、子供達ふたりと嫁さんで、伊勢のほうに行ったんですよ。松阪に行くから「松坂牛食べるの?」って言ったら、松坂のなんとか川沿いの木にフェモラータオオモモブトハムシという外来種に虫が根付いてしまって太ももがめちゃくちゃ太いコガネムシと言うかハナムグリみたいな奴がいっぱいいると、その成虫の幼虫が木の中にいるからそれを取りに行く、伊勢神宮にも鳥羽水族館にも行くが、一番の目的はフェモラータオオモモブトハムシだって。寒い中15分ぐらい川を上流にいったり下流にいったり探してきたっていって、

小西
すごい。どうだったんですかね。

片桐
何個か木の塊は取れたけど、いるかどうかは春まで分かんない。

小西
出てきてくれないと。

片桐
昆虫食マニアが幼虫を食べてしまうんですって。

小西
え?

片桐
昆虫マニアが取りに行くのかと思ったら食べに行く人がいるそうです。うちは変な家族ですよね(笑)。嫁さんが一番行動力があって俺たちは受け身ですから、真奈美ちゃんは休みの日は何をしているんですか?

小西
私は音楽フェスやライブ、クラッシックコンサートとかは友達と行くんです。語りたいし一緒にみんなで盛り上がりたい。だけど美術館は一人で行くことが多くて、最近、読んだ中で、原田マハさんの『風神雷神』がおもしろくて、俵屋宗達という絵師の話。フィクションなんですけど、彼と絵を学びたい13、4歳ぐらいの子供達が本物の絵を見るためにローマに親元離れ、荒波超えること、3〜4年、生きて帰れるかも分からない、「ONE PIECE」 みたいな話で、それを読んだ後に、たまたま行きたかった美術館があって、そしたらそこにローマのその時代の作品が飾ってあって、想像のだいぶ上をいくくらいすごくよくて、そしたら小説を思い出して、私はたったの1700円で見られたと感動してしまって。だからせっかく絵画が来てくれるなら、映画もそうですし、何でもそうですけど、何でも自分で足を運ぶ時間があったら、それが一人である友達とであれ、すごく繋がっていくんだなっていうのを体感した。お休みをそういうのに使えるのは楽しいですね。


片桐さん、小西さんが出演される舞台「家族のはなしPART1」は、4月24日(金)から5月6日(水・振休)まで池袋にある「東京建物 Brillia HALL」で上演されます。

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