今だから気がついたこと

倉本康子(モデル)×よしひろまさみち(映画ライター、編集者)

2020

06.05

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女性誌を中心に活躍し、ファッションブランドをプロデュースする傍ら、お酒好きとしても知られる倉本さん。酒場を放浪するテレビ番組での豪快な飲みっぷりも人気を博しています。また、ファッションの頭で考えるインテリアコーディネートも得意とされ、収納やインテリア関係の本も発表されています。一方、よしひろさんは、数々の雑誌で映画に関するコラムを発表したり、TVでの映画紹介のコーナーも担当されています。

出会いは映画番組



よしひろ
こんにちは。

倉本
久しぶり。道でばったり会った以来だね。出会って10年経つか。

よしひろ
とっくに経ってるよ。そもそも2007年に終わってしまった映画番組『ほっとシネマ』が私たちを結びつけてくれたというか…。

倉本
中井美穂さんと私がいたところにプロのよしひろさんが参加してきて、番組がすごくしまったっていうのは覚えてる。凄い映画のプロなのに、よしひろさんはゲイで、優しくて、話しやすいし、おもしろくて、私は甘えたよね。

よしひろ
今では、電波のお仕事いただくようになったんですけど、実は『ほっとシネマ』がレギュラーだと初めてなの。番組が終わった後、ものすごい苦労がやってきて、こんなに楽をさせてもらったのは、中井さんとやっこちゃんのおかげだというのを身にしみてわかった。

倉本
もともと映画は好きだったけど、この自粛期間に久々にまた映画を観るようになった。

よしひろ
普通は、それくらいよ。常々言うけど、映画の仕事をしている人たちは、年間300本だの400本だの見てると言うじゃない。私含めておかしくないとこんな仕事やらないよ。


「人々」と「場」のありがたみ



倉本
辛抱の時ならではの楽しみ方をやっとわかってきたよね。

よしひろ
でもこれを掴んだからと言って、やっぱり、対面の飲み会が嫌かと言われたら対面の方が全然いいわ。

倉本
絶対いい!もう自分で作る食事に飽きたもんね。誰かが作ったものを食べた時の感動を思い出したら涙出そうになる。

よしひろ
今だったらどこ行きたい?

倉本
居酒屋。ただただ行きたい。

よしひろ
人がたくさんいて、わいわいガヤガヤの居酒屋。

倉本
そう、実際に友人たちと予定しているの。それが何月何日になるのか分かんないんだけど、とりあえず行く約束をしていて、それを心の支えにしている。

よしひろ
どれだけ私たちは人に会うことを楽しみに仕事をしていたのが分かるよね。

倉本
ほんとそう。こうやって人の声が聞こえるだけでも気持ちがアガるの。ラジオをつけたり、オンラインで人の声が聞こえる。それだけですごく嬉しくて、人の声でめちゃくちゃ元気出るんだと思って。

よしひろ
喋らない1日とかもあったんだけど、声を出さないとダメだと思った。危うくうちのぬいぐるみに声かけそうになったもん。

倉本
よかった(笑)。ギリギリだよね。救ってあげたい。

よしひろ
救ってくれるのは、気心知れた「人々」と「場」ですよ。今まで自分たちは体さえ元気だったら自由にどこにでも行けると思っていたけど、それは、すごく特別なことだったんだというのを実感しました。

倉本
いかに恵まれていたか、幸せだったのかを痛感していて、もしかしたら同じような状況には戻れないかもしれないから、余計に懐かしむというか。でも、こういう風に生活できていること自体がありがたいと思うようにしたから、新しい日常が戻ってきたら酒場に行くとか、絶対に旅行に行くんだとかを考えて、妄想して心の支えにはなっている。



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