柔軟に流れに身を任せる

金子綾(スタイリスト)×申真衣(モデル、起業家)

2022

11.25

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金子さんは、『VERY』や『Oggi』といったファッション誌をはじめ、カタログや広告、ブランドとのコラボレーションやディレクションなど活動の幅は多岐にわたります。一方、申さんは、東京大学を卒業後、外資系証券会社におよそ10年勤務した後に退社。現在は、ファッション誌『VERY』の専属モデルもつとめる異色の経営者です。

人生100年時代のキャリア形成



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金子
こんにちは。

こんにちは。実は一緒にお仕事したのは1回だけですよね。2年くらい前ですかね。私、綾さんのInstagramをずっと昔からフォローしていて、本も持っていたので、知っている気がするんですよね。初めてお会いした時は、「VERY」のタイアップ撮影で、私はInstagramの人、そのままだと思って!

金子
ただ、私が結構人見知りなので。

それもすごくわかった。

金子
だからそんなにお話をしていなくて、そこから申さんをインスタや紙面で見ていくうちに、内面的なことが知れて、とても興味があったので、ランチに誘うのもおかしいし、でもいつか、ゆっくり話をしてみたいなと思っていたところにこういうお話をいただいたのでお声がけしました。

ありがとうございます。

金子
申さんがモデルになったきっかけは?

「VERY」に最初に出たのは3年ぐらい前で、「VERY」は毎号、読者の人がたくさん出ている雑誌だから、別に自分としては大ごととあんまり思ってなくて、そういう機会もあるのならという感じで出させていただいたら、いきなり4ページで、そのまま毎月出るようになって、そこから1年ぐらいで専属モデルになって、今なので、流れに乗った感じはあります。「VERY」は、お洋服だけではなくて、生活や考え方を伝えるメディアだから、自分でも読んでいてもすごく面白いし、そこの一員でいることの面白さはすごく感じています。モデルは、週に1回ぐらいのパートタイムで、私は自分の会社を4年半ぐらい前に共同創業者と立ち上げたので、普通に毎日パソコンを持って会社に行っています。

金子
子供たちをお送り届けてから?

そうですね。モデルの仕事は課外活動という感じで楽しくやらせていただいています。私の会社は、ゲームセンターの運営をやっていまして、今、日本全国で240店舗ぐらいお店があり、人もたくさんいますし、いろんなことが日々起きている会社。起業する前は大企業に新卒からずっと11年間勤めていたんですけど、人生は長く、私、自分は健康で、100歳ぐらいまで生きそうだと思うから、そしたら短く見積もっても80歳ぐらいまでは何か仕事して、社会と繋がっていたい気持ちがムクムクと湧き上がってきて、その時に同じ会社の中で長くいるとか同じようなことをずっとするよりも何か変えていった方が味わい深いキャリアになるのかなと考えて、その中で今の共同創業者に出会って、意気投合してやろうとなったのが経緯です。


「黒」を軸にスタイリング



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カジュアルを格上げするスタイリングが人気を呼び、インスタのフォロワー数19万人以上と圧倒的な支持を得ている金子さん。「黒のおしゃれ: EVERYDAY BLACK! 」というスタイルブックも発表するなど、 トレンドに流されず自分の好きなものを大切にされています。

綾さんもスタイリストの枠にあてはまらないのかなと思っていて、もちろん本を出されたりしているけれども、キャラ立ちがすごくされている。有名スタイリストさんは他にもいるけれども、綾さんのスタイルはすごくはっきりわかるというか、ご自身らしさ、それは意識的にやられているのかなと思ったんです。みんなが好きな黒色だけれども、その黒をすごくご自身のブランディングの一つ、柱にされているんだろうなと見ていて思っていて、それもすごく新しい形で、スタイリストさんの中で、この人は何色とはっきり色がある人は他にないですよね。

金子
私もスタイリストが向いているんじゃないと言われて、やり始めて20年ぐらい経つ。最初のきっかけは、いとこがCanCamの読者モデルで、一緒に付いていって、編集部との繋がりができて、たまたままだ大学生だったし、バイトもしてなかったから、お手伝いできることあればというので、スタイリストの仕事を最初にやらしていただいて、就職はせず、そのままスタイリストになりました。

最近、Instagramでも発信をされているし、お洋服を作ることもされているし、YouTubeもされて、私も見ているんですけど、ファッションセンスだけでない、素の顔とも見えて、そういうところにファンもすごく多いんじゃないかなと思います。


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