2023.08.19
08:25 防災の考え方「フェーズフリー」


来月9月1日で関東大震災から100年となるのを前に
今月は、防災備蓄の重要性についてお伝えしています。

今朝は、最近注目されている防災の考え方、
『フェーズフリー』についてです。

フェーズとは、
「日常時と非常時の区切り」
フリーは「なくす」という意味です。
つまり、フェーズフリーとは、
日常と非日常を分けるのをやめて
日常で使うものを災害時にも役立てようという防災の考え方です。

防災システム研究所所長、
防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんの解説です。

備えない防災という事ではなくて、
災害に備えてとか、非常用とか肩に力を入れて準備するものは長続きしないんですね。
それよりも生活の中に自然に安全というキーワードが入ってる様にする。
例えば、普段使っている、食材・飲料水を少しづつ余分に買っておいて、
賞味期限をマジックで書いて、先入れ先出しで、普段から使い、使った分だけ買い足しておく。
その、ローリングストック法というフェーズフリーですけれども、
また、いざという時に車の燃料が空っぽであればその車は使いものにならないですね。
普段から燃料を2分の1ルールを作って、燃料が半分になったら必ず満タンにしておく。
それもフェーズフリーの防災だと思いますね。
非常用の階段というのは、普段使っていないといざという時に使えないものですね。
意識して平時と非常時の垣根を取り除くフェーズ防災。
これが必要だと思います。

その他にも、登山やキャンプに使うアウトドアグッズも
電気やガスが使えない場所で過ごすための道具として使えるのでフェーズフリーといえます。

街の中にも「フェーズフリー」はあります。

例えば防災公園、平時は、憩いの場ですが、
非常時には、ヘリポートや、防災倉庫、災害用トイレ、
応急給水槽などの防災施設があり災害時の防災拠点になります。

東京・豊島区の小型電動バス「IKEBASU」は
普段、池袋エリアを周遊していますが、
災害が起きて電気がストップしてしまった時、
車内のコンセントに繋げば電気として使用できます。

意識して平時と非常時の垣根を取り除く。
フェーズフリーの考えを日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?


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2023.08.12
08:25 高層マンションと防災備蓄


来月9月1日で関東大震災から100年となるのを前に
今月は、防災備蓄の重要性についてお伝えしています。

今朝は『高層マンションと防災備蓄』についてお伝えします。

東京都によると都内にはタワーマンションと呼ばれる
45メートル以上の高層建築物が
およそ3千5百棟あると言われています。
10年前に比べて43%も増えました。
地震が起きた時、
マンションに住んでいる方はどう行動すべきなのでしょうか?

防災システム研究所所長で
防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんはこう解説します。

「マンションの場合には、
避難所に行くよりも安全が確認されたマンション
で暮らした方がよほどよく眠れると思います。
その場合には、暮らすための準備が必要ですよね。
孤立ではなく、籠城する在宅避難を選択する事になります。
そうすると、水・食料の備蓄は極めて重要です。
水食料は、1週間分と農林水産省は推奨しています。
災害に備えるというのは、大規模災害に備える。
停電、断水、の中で暮らすための備蓄が必要になってきますね」

1981年6月以降の建物で新耐震基準を満たしているマンションは
「在宅避難」を第一に考えましょう。


東京都が発表している首都直下地震の被害想定では、
復旧まで最大で、上水道はおよそ17日、
下水道は、およそ21日かかると言われています。
また、高架水槽と呼ばれる給水を目的にした水槽を屋上に
設置しているマンションでは、
停電によってポンプで水を揚げられなくなってしまいます。

マンションにお住まいの方は、
水や食料、簡易トイレは最低1週間分用意しましょう。

家にとどまるために必要な備蓄の一つが防災食です。
5年間の長期保存が可能な井村屋のえいようかんを
抽選で10名様にプレゼントします。

応募方法は、東京エフエムX(旧ツイッター)の
報道アカウント「tfmnews」をフォロー。
更に、プレゼントキャンペーンの投稿をリツイートしてください。
応募締め切りは8月31日(木)
みなさんからのご応募お待ちしています。

 
TOKYO FM 手島千尋でした。


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2023.08.05
08:25 防災備蓄の最新事情


井村屋 えいようかん presents 防災 FRONT LINE

来月9月1日で関東大震災から100年となるのを前に
今月は、防災備蓄の重要性についてお伝えします。

今朝は『防災備蓄の最新事情』についてです。
あなたのご家庭は、防災備蓄や非常用持ち出し袋の準備はされていますか?
内閣府の調査では、
大地震に備えて食料や水の備蓄をしている人の割合が2022年は40.8%。
5年前の前回調査から4.9ポイント減ったという結果がでました。
防災システム研究所所長・
防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんはこう分析します。

防災備蓄は社会の条件によってかわる。
大規模災害後は一時的に高まるが、月日が経つと低下していく傾向にある。
熊本地震からも7年が経過している。防災備蓄はお金がかかる、
防災備蓄をしていない人の理由お金がかかるという人もいる。
防災備蓄は景気にも左右されるとも言える。

備蓄は、自宅での避難生活を想定して、最低でも3日間。
できれば1週間分の備蓄が必要と言われています。
その中で、必ず準備しておきたい物の1つが防災食品です。
最近の備蓄食品の傾向として、「保存期間の長さ」があげられます。

また、防災食って美味しくないのでは?
と思っている方も、
私たちが日常口にしている味と変わらないくらい進化していて、
とても美味しいです!

まだご自宅に備蓄をしていない、買い足そうと思っている方は、
非常食を備蓄するときの5原則に当てはめて購入してみてください。
消化が良いこと
栄養バランスが良いこと
簡単に調理ができること
一定の保存期間があること
家族の好きな美味しいもの
苦手な食べ物ではなく、家族の好きなものを用意しましょう。

また、
防災備蓄は、家族構成や年代によって必要な物が変わってきます。
そのご家庭にあった備蓄を考える時に便利なのが、
東京都が提供している「東京備蓄ナビ」です。

一緒に住んでいる人の人数、性別、年代、住居の種類、
ペットがいるかいないかを回答すると
必要な品目と必要量の目安がリストで表示されます。
とても便利な機能なので、利用した事のない方
は使ってみてはいかがでしょうか?

「東京備蓄ナビ」で検索すると出てきます。
いつ、どこで発生するか分からない災害に備えて日頃の準備をしましょう。

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2023.07.29
08:25 9月1日で関東大震災100年 ゆかりの地を巡るバスツアー


今年9月1日で関東大震災から100年です。
その日を前に、
全国各地で様々な防災イベントが開催されています。
今朝は、7月22日、23日に開催された、
「関東大震災ゆかりの地を巡るツアー」についてお伝えします。

このツアーでは、当時の被害状況や災害から得られた教訓、
今の東京を作り上げた復興の軌跡を知り、
今後の大地震の備えを考える事を目的に企画されました。
ガイドを努めたのは、
名古屋大学減災連携研究センター
特任教授の武村雅之さん。
ツアーには大人から子供までおよそ30人が参加し、
都立横網町公園、隅田川、浅草寺、神田明神、
東京大学地震研究所を見学しました。

関東大震災の時、
都立横網町公園では、火災旋風で3万8000人がなくなりました。
園内の復興記念館には、当時の写真などが展示されています。
復興記念館の方の解説です。

続いて墨田川から災害対策支援船「あらかわ号」に乗って
震災復興事業で整備された橋を見学。
日本では、
関東大震災をきっかけに建物の耐震基準が世界で初めて制定され
近代的な公共施設やインフラが整備されるなど、
明治以降の社会に関東大震災が大きな影響を与えました。

浅草寺、神田明神を見学した後、参加者が最後に訪れたのは、
震災をきっかけに設立された東京大学地震研究所です。

ここでは、地震研究所がこれまで観測に使ってきた
様々な地震計が展示されています。
最後に武村雅之さんは関東大震災から
100年を前にこんな事を考えてもらいたいと話します。

夏休み、ご家族で関東大震災ゆかりの地を
巡ってみてはいかがでしょうか?

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2023.07.22
08:25 必ず備えて欲しい水の備蓄


毎週の様に日本のどこかで災害級の大雨が発生しています。
今週は、秋田県で停滞した梅雨前線の影響で記録的な大雨となりました。

今週20日(木)時点で、秋田市の広い範囲で冠水し、
床上浸水が754棟、床下浸水が411棟に上り断水も発生。
床上・床下浸水は
一方都内は、連日猛暑日となった一週間でしたが、
この気温が上がる時期に災害が起きて停電や断水が発生した場合。
どんな事が考えられるでしょうか?
防災備蓄をしていないご家庭では熱中症になる可能性が高まります。
今朝は、「必ず備えて欲しい水の備蓄」についてお伝えします。

【まず家庭でできる水の備蓄です】
一般的に水道が復旧するまでは、3日程度かかると言われています。
水は、最低3日分、できれば1週間分用意しておくと安心です。
1人につき1日3リットルを7日分用意しておきましょう。
常に新しい水を備蓄できるよう、定期的に使って新しい水と入れ替える
「ローリングストック」を取り入れる事をおすすめします。

水道水をポリタンクにストックしておく方法もあります。
ホームセンターなどで売っている10Lのタンクを用意し、
中を綺麗に洗って乾かした後、
できるだけ空気に触れないように口元いっぱいまで水道水を入れます。
1か月を目途に入れ替えましょう。
洗濯や掃除、給水車から水を運ぶ時にも使えます。

災害が起きた時には、
飲み水だけでなくトイレや洗濯・掃除の水も必要です。
一般家庭の浴槽は、200〜280Lの水をためる事ができるので、
生活用水などに利用できます。

【災害時に水を配る場所】
災害時給水ステーションをご存じですか?
災害時給水ステーションは災害が起きた時に水道水をくばる場所です。
お住まいの場所から、およそ半径2キロの距離に1カ所。
都内には213か所あります。
1人1日当たり3リットルで計算すると、
水道施設や公園の下に水を貯めておく施設全体で
都民1400万人の3週間分以上に相当する飲料水が確保されています。
3リットルの水は思っている以上に重いです。背負えるタイプの給水袋や
空のペットボトルとリュックサックなどを用意しておきましょう。

断水が起きると、困るのは飲み水の問題だけではありません。
「水洗トイレ」も使用できなくなる可能性が高くなります。
懐中電灯や水・食料は備蓄しているのに、
トイレの備蓄は2割未満というデータがあります。
一回使いきりの携帯用トイレや小型で持ち運びができる
簡易トイレなどを用意しましょう。
1人あたり、35回分の災害用トイレの備蓄が必要です。

最後にあなたに改めて確認してもらいたい事
非常用持ち出し袋の中が夏用に変わっているのかという事。
余裕があれば、経口補水液や
ネッククーラー、冷却シートなども入れておくと安心です。


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2023.07.15
08:25 線状降水帯のポイント


都心や関東南部はうだるような暑さが続いていますが、
今週も、九州では記録的な大雨となり被害が相次ぎました。

今朝は、
「線状降水帯についてこれだけは知っておきたい・抑えておきたい」
ポイントをまとめてお伝えします。

線状降水帯とは、次々に発生した積乱雲が、帯状に連なり、
数時間にわたって同じ場所に停滞してする事で
その地域に雨を降らせる気象現象の事を言います。

この線状降水帯は、
西日本から九州にかけて多く発生しています。
理由の1つに、この地域は、
積乱雲の元になる暖かく湿った空気が入りこみやすく、
その後積乱雲が次々と同じ場所で発達しやすいという地形が挙げられます。
ただし、先月に静岡県や愛知県、三重県で、
去年8月に、新潟県や山形県で線状降水帯が発生しています。

どの地域も線状降水帯が発生する可能性はあるので、
発生した事がない地域の方も油断は禁物です!

この線状降水帯が発生した事を知らせてくれるのが、
気象庁から発表される「顕著な大雨に関する情報」です。
線状降水帯が発生して、災害が起きる
危険性が急激に高まっているよ!と警戒を呼びかける情報です。
知っているという方もいらっしゃると思いますが、
次の様に発表されます。
〇〇地方では、
線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いています。
命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が
急激に高まっています。
という文言です。
顕著な大雨に関する情報は、警戒レベル4相当以上で発表されます。
つまり、「避難指示」が発令された段階で、対象地域に住んでいる方は、
全員危険な場所から避難です。
ただ、すでに大雨で周辺の状況が悪くなっている可能性があります。
まずは、窓から外の様子を確認しましょう。
雨のお紀尾井が強くて周囲の様子が見えなかったり、
すでに、周辺の道路が冠水していたり、土砂災害が起きている場合には、
外に出て移動するのは危険です。
自宅の2階以上で崖や斜面から離れた部屋に移動するなどして過ごしましょう。
また、マンションの上の階にお住いの方も外にでるより
建物の中に留まった方が安全です。
周囲の様子をみて、まだ動けそうな場合には、
近所の鉄筋コンクリートの建物に移動しましょう。
避難場所に避難しようと考える方もいると思いますが、
異動の際に川や崖の近くを通る場合は、災害に巻き込まれる可能性があります。
遠くの避難場所ではなく、近くの安全な建物を目指しましょう。

先ほど、お伝えした顕著な大雨に関する情報ともう一つ、
気象庁では、線状降水帯が発生する可能性が高まった場合には、
半日前から6時間前を目安に気象状況の中で警戒を呼び掛けています。
2022年度は、全国で13回、半日程度前からの呼びかけがありました。
このうち、実際に線状降水帯が発生したのは3回で的中率はおよそ23%です。

ただ、線状降水帯が発生していなくても、3時間に150ミリの雨が
降ったケースは、13回中5回。3時間に、140〜150ミリの雨が降ったケース
は、13回中7回。3時間で100ミリ以上の雨が降るケースを含めると、
13回中12回にのぼっています。

つまり、この情報が出た時は、線状降水帯は発生しなくても、
3時間で100ミリ以上の大雨になる可能性は高いという事です。

あなたに伝えたい事は、天気予報などで、
「明日は線状降水帯が発生する可能性があります」
と呼び掛けている時は、注意が必要だと考えましょう。
避難行動の確認や非常用持ち出し袋の確認も忘れずに。



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2023.07.08
08:25 7月豪雨から学ぶ5つの教訓


今週、九州では、記録的な大雨となり、熊本県では線状降水帯が発生し、
益城町を流れる3つの川が氾濫して多くの住宅が浸水被害に見舞われました。
くしくも、今週7月4日(火)は熊本県で起きた7月豪雨から3年。

7月豪雨=熊本豪雨とも言われますが、
この豪雨は、熊本県南部を中心に線状降水帯が発生し、
予想をはるかに上回る大雨となりました。
この降り続く大雨で、球磨川が氾濫、人吉市や球磨村の中心部が浸水し
1万2000人以上が被災し、67人が亡くなりました。1分

今朝は、「7月豪雨から学ぶ5つの教訓」をお伝えします。

【教訓 \状降水帯の危険性】
線状降水帯が発生すると甚大な被害が起こる事が分かった、
7月豪雨。この災害のあと気象庁は、予測技術を向上させ、
線状降水帯の発生予測や発生情報の発表を始めました。
発生予測が出された場合、災害が起こるかもしれないという
心構えをして避難の準備をする事や、
発生情報が出た場合は、命を守る行動が大切です。

【教訓◆’澑の予想の難しさ】
線状降水帯が発生する、前日予測されていた雨の量は、球磨地方で200ミリ
しかし、実際は各地で400ミリ以上の雨が降りました。
平年の1か月で降るような量の雨が1日で降った事になります。
予測技術は年々高まっていますが、それでも梅雨の大雨は予測が
難しく予想外の雨になる事があります。
『梅雨の時期は予想よりもひどい雨になるかもしれない』
と頭に入れておきましょう。

【教訓 内水氾濫】
内水氾濫とは、大雨が降ると排水が追いつかず市街地に水が溢れる
現象の事です。熊本豪雨でも、街を流れる水路や小さな支流から水が
溢れ、内水氾濫が発生し、避難が難しくなり逃げ遅れた方がいました。
『事前に身近にある水路や小さな川のリスクを意識して避難の計画を立てましょう』

【教訓ぁ“斗流(はんらんりゅう)】
球磨川の氾濫では、『氾濫流』が発生。
流れが秒速3メートル以上、水深は6.2メートルに達し、水の力で住宅を
押し流すほどでした。球磨川に限らず、斜面の急な山間部の川では、
氾濫流(はんらんりゅう)による住宅の倒壊や流出の恐れがあります。
こうしたリスクのある場所は、
『家屋倒壊等氾濫想定区域』に指定されていて
ハザードマップで確認する事ができます。氾濫流の発生する場所では、
『家屋の2階以上に逃げる垂直避難では命の危険がある場合があります。
早い段階で安全な場所に避難する事は必要です』

【教訓ゲ甬遒侶亳海茲螢魯供璽疋泪奪廚魍稜А
何度も水害に見舞われてきた人吉市では、過去の水害の経験から
この高さまでは水はこないだろうと考え、逃げ遅れた方がいました。
過去の経験で油断をしない事が大切です。
浸水エリアは、最新のハザードマップで想定されている浸水エリアと
ほぼ一致していました。過去の経験から大丈夫と思わず、ハザードマップを
確認しておく事が重要です。

また、水害の時に安全な避難所なのかを把握しておく事も大切です。
避難所に設定されている建物のうち浸水リスクがある所もあります。
事前に水害の時に安全な避難先と避難ルートを確認しましょう。

次の災害はどこで起きてもおかしくありません。
関東に住む私達は、遠く九州で起きた水害と思わずに
自分事として捉える事が大切ではないでしょうか?
7月豪雨の教訓を生かし、もしもの時の備えに繋げましょう。


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2023.07.01
08:25 感震ブレーカを知っている?


年、首都直下地震の被害想定を10年ぶりに見直し、
いずれも最大で死者がおよそ6150人、
建物被害がおよそ19万4000棟に及ぶとしています。

東京都は被害を軽減させるための対策などを盛り込んだ
地域防災計画をまとめ、
2030年度までに被害を半減させるという目標を掲げました。

具体的には、
最新の耐震基準を満たしていない可能性がある
2000年以前に建てられた住宅の耐震化を重点的に進めるため
耐震診断や改修工事への補助を新たに始めています。

また、揺れを感知すると自動で電気が落ちる
「感震ブレーカー」の普及率を25%に、
消火器の設置率を60%に引き上げます。
東京都では、機器を配ったり購入費を
補助したりする取り組みを今年度中にはじめます。

この他、木造住宅の密集地域で延焼を防いだり、
緊急車両が通ったりできる道路幅を確保する為に、
住民の移転を進める取り組みも加速するという事です。

ところで、
地震火災の6割以上は電気が原因です。
阪神淡路大震災の時は、61%東日本大震災の時は、
65%が電気から火災が発生しています。
火災からあなたの家や街を守る為に設置すると
安心なのが「感震ブレーカー」です!

簡単に説明をすると、
地震が起きた時設定以上の揺れを感じると
電気を自動で遮断する機器で、地震の時の電気火災、
例えば、電気機器からの出火や停電が復旧した
時に発生する通電火災の発生を抑える事ができます。

感震ブレーカーには様々なタイプのものがあります。
・工事の必要な分電盤タイプ
・簡単に取り付けられる簡易タイプ、
その他にばね式タイプやコンセントタイプもあります。

1つ知っておきたいポイントは、
感震ブレーカーは、
商品によって停電までの時間が違うという所。
地震の揺れを感知後にすぐに電気が止まるタイプは、
安全性は高いですが、全てのブレーカーが落ちてしまうので、
例えば、テレビやパソコンから情報を得る事ができなかったり、
暗闇の中避難することになってしまうということも考えられるため、
避難までの行動をイメージしてから購入しましょう。

分電盤タイプと簡易タイプの電池式は、揺れを感知した後
3分の待ち時間が発生します。
3分の間に避難をしたり、身の回りの安全を確保したりといった、
停電への心構えができます。ブレーカーが落ちるまでに時間が必要な場合は、
分電盤タイプや簡易タイプの電池式がおすすめです。

東京都の中で火災被害は、
足立区や江戸川区、大田区といった木密地域に集中しています。
その中で、江戸川区では火災の発生件数は62件と
都内で最も多くなると予想されています。
江戸川区ではコンセント型の感電ブレーカーを
区内の全ての世帯に無料で配布します。
全ての世帯に感震ブレーカーを配布する取り組みは
23区内では初めてだという事です。

自治体も進める感震ブレーカーの設置。
火災からから身を守る為に
あなたのご家庭も検討してみてはいかがでしょうか?


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2023.06.24
08:25 東京マイ・タイムライン


今朝は、
東京都が提供している
「東京マイ・タイムライン」をご紹介します。
マイ・タイムラインとは、
大雨や台風などの風水害が起きる前に
あらかじめ決めておきたい、『避難行動計画』です。

災害から身を守る為には、適切に避難する事が重要ですが。
事前にマイ・タイムラインを作り、
災害が起きた時に「いつ」「どのような」
行動を取るかを整理しておく事でいざという時の避難行動に役に立ちます。
一人、一人、家族構成や住んでいる地域が違うと、
その時とるべき、避難行動も変わってきます。
それぞれの状況を整理する事が大切です。
その様な意味で「私の」という意味の
“マイ”をつけてマイ・タイムラインと言います。

このマイ・タイムラインは、
風水害が発生するかもしれない「3つの気象状況」が
身の回りに起こりそうな場合に使います。

1つ目は「台風が近づいているとき」
ニュースで3〜5日後に台風が直撃する恐れがあると報道された時は、
河川の氾濫・土砂災害・高潮の発生の恐れが考えられます。

2つ目は「大雨が長引くとき」
天気予報で大雨がこの後2〜3日続くと予想されている時は、
河川の氾濫・土砂災害の恐れが考えられます。

3つ目は、「短時間で急激な豪雨が発生するとき」
天気予報で、夕方突発的に大雨や雷を伴った
豪雨が降る可能性があると注意が呼び掛けられた時には、
河川の氾濫・土砂災害の発生が考えられます。

そんな時は、マイ・タイムラインを使いましょう。

東京都が提供している、
東京マイ・タイムラインは、作成キッドの中に、
マイ・タイムラインを作るためのガイドブックと
台風・大雨・急激な豪雨の3種類のマイ・タイムラインシート
風水害に備えて必要な情報を紹介しているシート。
そして行動シールの4つが入っています。

作成する時には、
いつ、だれが、何をするか、
この3点をしっかり決めておく事をおすすめします。
どのタイミングで、誰が、どういった行動を取るのかは、
家族で話し合わないと連携をとる事ができません。
作成する時は、一人一人がどう動くか、
考えを出し合って、お互いの行動を把握しましょう。

それでは、
マイ・タイムラインを作成する時の3つのステップです。

ステップ
「被害予測の確認」
まずは、自宅周辺の被害予測の確認が必要です。
台風などが起こった場合の浸水深や、浸水継続時間、
土砂災害警戒区域などをハザードマップで確認しましょう。

ステップ◆崗霾鷦集の確認」
害時にどういった手段で情報を収集するかを決めます。
ラジオ、インターネット、気象庁が提供している危険度分布=キキクル
また、ラジオは車やスマホアプリradikoでも聴く事ができるので
いざという時に役立ちます。

ステップ
「避難時の家族の行動を確認」
危険な場所を把握する事、情報収集手段を明らかにできたら
家族それぞれがどういう行動をとるのか確認します。
その時、自宅に家族が揃っている場合や学校や仕事に行っていて
バラバラに過ごしている場合など、
様々なシチュエーションを想定する、
災害の大きさによって行動パターンを考える事も大切です。

ステップ,らまでの作業が終わったら、
シートに書き込んでいきましょう。
東京マイ・タイムラインは、行動シールがついているので
お子さんと一緒に作成するのにピッタリです。

東京都のHPには「作成ナビ」が掲載されています。
動画を見ながら作る事ができます。
また、冊子版の東京マイ・タイムラインだけでなく、
アプリ版も去年から提供されています。
詳しくは、「東京マイ・タイムライン」で検索
してみてください。

今朝は、東京都のマイ・タイムラインをご紹介しましたが、
あなたが住んでいる区市町村でも
HPに掲載・配布などを行っている自治体もあります。

災害が起きた時に逃げ遅れない様に、
マイ・タイムラインを作成しましょう。


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2023.06.17
08:25 東京国際消防防災展2023


5年に1度開催されている
消防・防災に関する国内最大級の展示会。
この東京国際消防防災展2023では、
過去に発生した災害を教訓とした災害対策や
多様化する災害リスクについての理解を深め、
私達の防災意識や行動力を向上させる事を目指しています。

また、防災関連技術や産業振興を推進する事も
目的の1つとなっていて、
最先端のサービスや製品も一同に集結。
今回は、325社が出展しています。

今週15日(木)には、開会式が開催されました。

国内最大級の展示会。
展示内容は、『消火、救急、救助、避難、誘導、』
『防災、減災、災害対策』『情報システム、通信サービス』
『その他、消防防災に関する製品・サービス』
の4つの分野に分けられています。

また、今年9月で100年となる
関東大震災に関する特設ブースも設けられました。
被害が大きかった上野や銀座の写真が展示されている他、
多くの犠牲者を出した、「火災旋風」や
火災が同時多発した時の恐ろしさを伝える、
4分間のプロジェクションマッピングなどから
関東大震災について知る事ができます。

更に、特別企画として「非常用電源ゾーン」が設置されていて
ここでは、蓄電装置やEVなどの最新製品が集結している他、
企業・コミュニティ・家庭単位での「非常時の電力確保」をテーマに
災害発生時の備えから緊急時における対策をしる事ができます。

また、
最新の消防車両展示や消防ミニカーの乗車体験など
子どもが楽しみながら学べるブースもあります。
「陸上の乗り物」だけではなく、空や海の乗り物も登場。

今日と明日は、有明西ふ頭公園観覧エリアで
東京消防庁の消防艇と水難救助隊による、
海上災害を想定した消火・救助演技も披露される予定です。

初期消火訓練、応急救護訓練、VR防災体験などの
体験コーナーのほか
東京消防庁消防部隊や在日米海軍消防隊による
迫力ある消火・救助演技プログラムも行われます。

東京国際消防防災展2023は、
きょう17日(土)あす18日(日)まで開催されています。
会場は、東京ビッグサイトと有明西ふ頭公園です。
開催時間は、10時〜17時まで
明日の最終日は、16時30分までとなります。
週末、ご家族で防災について学びに出かけてみてはいかがでしょうか?


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最近の記事
2024年05月18日 放送
地震で下水道が使えなくなった時に起こる事
2024年05月11日 放送
災害が起きた時の水の備え
2024年05月04日 放送
能登半島地震 輪島市 被災地の今 
2024年04月27日 放送
3つのタイプの地震
2024年04月20日 放送
愛媛県・高知県で震度6弱 専門家が解説
■2024年 ON AIR
3月11日(月) TOKYO FM 防災FRONT LINE 1DAY~震度7・東京で起きたら、命をどう守りますか?~
過去の防災関連番組
■2023年 ON AIR
9月1日(金) TOKYO FM 防災の日スペシャル 関東大震災から100年
■2022年 ON AIR
10年ぶり首都直下地震被害想定改定 ~プロテクトマイセルフ~
■2022年 ON AIR
PROTECT MYSELF ~都市生活の自助と共助~
■2021年 ON AIR
首都圏に線状降水帯が滞留したら 水災害に備える 首都圏ノウハウ
■2020年 ON AIR
TOKYO FM 防災の日 1DAYスペシャル 大災害、その時に… 命を守る防災アクション
■2019年 ON AIR
防災とボランティアの日 特別プログラム 東京BLACKOUT 〜大停電、そのとき
■2018年 ON AIR
TOKYO FM 防災とボランティアの日 特別プログラム 防災LIFE HACK! 〜目の前の命を救うウラワザ
防災の日ワンデー企画 防災 ONE ACTION!
■2017年 ON AIR
防災の日 TOKYO FM 1DAY PROGRAM WATER DAMAGE 〜豪雨、そのとき
防災とボランティアの日 特別企画 ESCAPE FROM LEVEL X ~巨大立体都市を生き延びる~
■2016年 ON AIR
PROTECT MYSELF
■2015年 ON AIR
DIGEST
IN THE CRISIS
■2014年 ON AIR
LOVE & HOPE
防災ONE DAY
■2013年 ON AIR
防災ONE ACTION
防災ONE DAY
■2012年 ON AIR
PROTECT YOURSELF
■2011年 ON AIR
SAVE THE LIFE
■2010年 ON AIR
WALK
IN THE CHAOS
防災ONE TOPIC
■2009年 ON AIR
IN THE CHAOS
防災ONE TOPIC
■2008年 ON AIR
THE MOMENT
AGAINST THE EARTHQUAKE