今、津波警報が出たらどこに逃げたらいのだろう?
土地勘のない沿岸部を訪れた
東北大学 大学院2年生 
成田峻之輔(なりた・しゅんのすけ)さんの
素朴な疑問からある研究がスタートしました。

今朝は、
「 あなたに知らせる 津波避難のプロジェクト」についてお伝えします。
津波から避難する時に、
どこに逃げれば良いのか?一目でわかるようにしよう!という研究で、
どうやら、あるものを打ち上げるそうなのですが・・。
この研究に携わっている 
東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授に伺いました。

沿岸の地域では、津波避難ビルや津波避難タワーの設置が
自治体で進んでいますが、目印が小さな看板だけだったり
観光客など土地勘のない人には
どの建物が津波避難ビルかわからないなどの課題があります。
こうした課題を解決するために、アドバルーンを打ち上げて、
避難場所を知らせてはどうか?という考えを思い付いたと言います。

成田さんのアイデアでは、津波警報が発表されると、
避難ビルなどの屋上に設置された装置が警報を受信し、
自動でアドバルーンが打ちあがり、
どの建物に避難すれば安全なのかが一目でわかるというものです。

アドバルーンを活用した避難場所の周知が有効なのか。
1週間にわたって仙台市の沿岸部で実証実験を行ったそうです。
今村教授は、実証実験を振り返ってこう話します。

その他、打ち上げたアドバルーンは1キロ離れた場所からでも
確認する事ができましたが垂れ幕の文字を読みとれなかったなど
問題点も見えてきたそうです。
今後、神奈川県鎌倉市でも実証実験を行う予定で、
実用化を目指して実験を続けていくという事です。

若い世代の新しい発想がいざという時、
私たちの命を救ってくれるかもしれません。


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