東京都では、
日ごろから様々な防災に関するセミナーを実施しています。
現在参加者を募集しているのが
「防災ウーマンセミナー」です。
女性の視点から、防災知識が学べます。
オンデマンドで
動画を無料で視聴でき、気軽に参加できるものです。
来月12日まで、参加を受け付けています。
ぜひ東京都の防災HPをチェックしてみてください。

きょうはこのセミナーでも講師を務める
減災と男女共同参画研修推進センター共同代表
浅野幸子さんに
「女性が防災を学ぶ重要性」について伺いました。

浅野さん:
女性の場合には、
家族のケアやケア責任を持っているケースも多いですよね。
例えば子育てや介護などです。

大災害の場合には、
女性の負担がとても大きくなる可能性があるというのが
とても高いということです。
女性たちが、何に困っていて、
どんな支援を必要としているのか
支援する側が把握する必要があります。

ところが、
そうした女性たちの声というのが、
災害時になかなか表に出にくいという現実があります。


先週の防災FRONTLINEでも
避難所運営などではどうしても男性が中心となることが多く、
女性が声を上げにくい環境が考えられるということをお伝えしました。

普段の生活で
家族のケアをおこなっているのは女性が多いと言われています。
いざというときにどうするのか、
防災の知識を学び、
いまのうちに家族で話し合っておくことが必要です。

また浅野さんは、
災害の時は、地震などの災害そのものもそうですが、
そのあとに起こる複合的な二次災害を少なくすることが大切だといいます。

浅野さん:
女性たちの声がちゃんと表に出てこないと、
子供、高齢者、障害がある方、
病気の方のケアを受けている人にも
支援が届かないっていうことになってしまいます。
被災者全体の支援の質が落ちてしまい
そのことで心身の健康を崩してしまうのです。
最悪の場合は、
災害関連死という形で
避難生活中に健康問題で命を落としてしまうケースもあります。
阪神淡路大震災のときも900人以上の人が、
災害関連死で亡くなっています。
災害の起こった直後は生き延びたのに
避難生活で亡くなった人が900人以上いるわけです。
これは東日本大震災でも、
3700人ぐらいが災害関連死として認定されています。

こういった現実を考えると、
女性が意見を言えたり、
リーダーシップを発揮できる環境を作ることは、
女性だけではなく、被災者全員のためになるんですね。

いま新型コロナウイルスとの闘いも続いている中で、
大きな災害が起こったら、さらに厳しい環境が想定されます。

自分の身を守るため、家族を守るため、
みんなで協力して生きるために、
定期的に防災や減災について考える時間をとっていきましょう。

浅野さんが講師として参加する
「防災ウーマンセミナー」
オンデマンドで動画を無料で視聴でき、気軽に参加できるものです。
来月12日まで、参加を受け付けています。
ぜひ東京都の防災HPをチェックしてみてください。




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