第532回 自転車の出会い頭事故

2025/06/20
自転車は小回りが効くと同時にスピードもかなり出る移動手段。
クルマや歩行者と衝突してしまった時は、
その重量と速度が相まって衝撃が大きな車両です。
出会い頭の事故には気をつけなければいけません。

今回は自転車の安全利用促進委員会 委員 谷田貝一男さんにお話を伺い
注意点をお伝えしました。





多くの場合、4方向の道路が交差している交差点は
自転車や自動車や歩行者が行き交う衝突や接触が起こりやすい場所。
その中で出会い頭事故が多い交差点には、いくつか特徴があります。
信号機が設置されていない交差点。歩道がなくて道路の道幅が狭い交差点。
交差点周辺の建物によって交差する道路の通行状況が見えにくい交差点。
こうした交差点で出会い頭事故が多く発生しています。





ひとくちに「自転車の出会い頭の事故」といっても
相手は自動車、自転車同士、歩行者などのバリエーションが考えられます。

自動車との事故は、交差点を自転車が直進し始めた時に
左方向からスピードを出してきた自動車に追突されるというケース。
自転車同士の事故では、交差点を直進し始めた時、あるいは左に曲がろうとした時に
左方向から右側通行の自転車と衝突したというケース。
歩行者との事故では、左方向や右方向から歩き始めた歩行者に
スピードを出した自転車が追突してしまうケースがあります。





自転車の安全利用促進委員会 委員 谷田貝一男さんは、
自転車の出会い頭の事故が起こってしまう大きな要因に
『法令違反』と『ミス』があると指摘します。

特に「止まれ」標識があるのに停まらない一時停止違反や
右折をしたい時に短距離で通過できるので右側通行から右に曲がるという違反。
また、ブレーキをかけるのが遅かった、しっかり操作しなかったというミス。

こうした違反やミスがあるのは、
自転車を乗っている環境に対する悪い意味での慣れ、
自分は事故に遭ったことがないという自信過多、
急いでいる、面倒臭いという事故都合、
身体機能の低下という4つの理由があると谷田さんは言います。

これらが事故に繋がることは容易に想像でますよね。
注意しましょう。

そして、小さな子どもやお年寄りは、判断能力が高くありません。
自動車が近づいてきていたら、通過するまで待つことを、ご家族の方は伝えて下さい。




例えば、自転車に乗っていて交差点で一時停止を100回して
歩行者や自動車に出会わなかったとしても
101回目に出会ったとしたら一時停止しなかった時の怖さを認識できます。
そこで、歩行者の立場の時に、どんな交差点でも一時停止をして左右確認することが
自転車に乗っている時の出会い頭事故にも遭遇しない近道ではないでしょうか。
そう谷田貝さんは話して下さいました。