日没前の午後5時頃から午後7時頃は、死亡事故件数が突出している時間帯。
特に10月から12月は増える傾向にあります。“魔の時間帯”に気をつけましょう。

政府広報の発表資料で、令和3年から7年にかけての5年間のデータを見ると、
死亡事故件数が最も多いのが17時台、次が18時台、10時台をはさみ、4番目が19時台。
“魔の時間帯”と呼ばれる所以です。



そして、同じ5年間の月別の死亡事故件数を見ると、多いのは11月、12月、10月の順。
これからの3ヶ月がワースト3で、気をつけなければいけないことがわかります。




今回、お話を伺った一般社団法人 日本事故防止推進機構 理事長 上西 一美さんによると
17時から19時に、そして10月から12月に死亡事故が多いのは、
交通量が多い時間帯に視認性が悪くなって歩行者の発見が遅れる、
秋冬は黒系の服を着用する人が多いという2点が重なり合っているためです。

JAFのデータによると、ロービームの時は黒い服の視認性は27.6m、白い服は37.6m。
ハイビームだと、黒い服が85.6mで白い服が154m。
クルマのドライバーが歩行者に気づく距離は、明らかに着用している衣服の色で違うのです。

また、反射板が多くついているJAFの制服の場合は、
ロービームだと71.3m、ハイビームにしていれば154m。
反射板が、いかにドライバーにアピールするか分かります。
そして、ハイビームを使うことでも、かなり距離が違ってくることがわかります。

秋冬に白や黄色など明るい色を、
交通安全のためにあえて着るのは難しいかもしれません。
そこで、バッグや靴などに反射材をつけるようにして下さい。
お母さん、お父さんは、お子さんが反射材を身につけるよう声をかけて下さい。


そして、横断歩道ではないところを横断するのは危険です。
特に高齢者。道路を横断するにあたり、近い方の右側からくるクルマに気をつけても
その先の左からくるクルマに注意せず、遭遇してしまう事故が多いので注意して下さい。
若い時のイメージで道路を横断しても、身体の動きがイメージに追いつけないこともあります。
家族に高齢者がいる方は、こうした点について注意を促して下さい。


ドライバーの注意点は、まず制限速度を守ること。
30km/hを下回るとクルマと歩行者が衝突した事故の死亡率は0.9%。
しかし、30km/h台になると2.7%、40km/h台になると7.8%と上がっていきます。
速度は事故の重大化に繋がるのです。

もう一つは早めにヘッドライトを点灯すること。
クルマが少ない郊外はハイビーム、市街地はロービームと思っている方もいるかもしれませんが、
基本はハイビームで、前を走るクルマや対向車がある時はロービームに切り替えるというのが
正しい使用法だということを念頭においてハンドルを握りましょう。
今日、10月9日は「トラックの日」。
経済と私たちの生活を支えるトラック輸送。
今回は確実・迅速な輸送を心がけて走るプロのドライバーの皆さんが、
危険が大きい高速道路で一般ドライバーに望むことをお伝えしました。


元トラックドライバーで交通心理士の近畿大学 生物理工学部
教授 島崎 敢さんによると、高速道路で気をつける事故は“追突”。
重量があるトラック。高速道路ではスピードも出ています。
追突した時のエネルギーは一般道路での比になりません。
当然、軽いクルマのほうが大きなダメージを受けます。
そのために一般ドライバーが気をつけることは、まず車間距離。

基本的には車間を詰めすぎないこと。
トラックは非常に大きいので死角が大きいというイメージがあるかもしれませんが、
高速道路の走行中に死角はほとんどありません。
きちんと車間距離を取って後ろを走っていればトラックからも見えています。
人間は距離感を測るのが苦手ですが、秒数であればさほど狂いません。
安全運転をするドライバーは高速道路での車間距離を3秒〜4秒と秒数で測ることが多いようです。



そして、大きく、重い荷物を運び、安全運転をしているトラックは、
走行スピードが一般のクルマよりも遅くなりがち。
ゆっくり走るトラックを追い越しすることもあるでしょう。
そんな時の注意点も覚えておいて下さい。

ギリギリまで寄って右に車線変更すると、
自分のクルマの左前がトラックと接触することがあるので、
十分手前からまずは車線変更することが重要です。

もう1つはトラックを追い越す時に限りませんが、
後ろから速いスピードで近づいて来るクルマがないかを確認すること。
自分のクルマよりもスピードを出して走ってくるクルマがあると、
右の車線に出た時に追突される可能性もあるので、先に行ってもらってから変更しましょう。

それからトラックを追い抜く時には、速やかにやることが大切。
トラックと隣の車線で並走している時はリスクが高いもの。
トラックが走る車線の前方に何か落ちている物があれば避けなければならず、
自分のクルマが走行する車線に進入してくる危険もあります。
さらに大きいトラックは風の強さに影響され、ハンドルを取られがち。
こちらは、しっかりとハンドルを握って追い抜きましょう。

車線変更のあと、トラックの前に入る時には十分距離を取ってから入ることを心がけて下さい。
プロのトラックドライバーといえども急に目の前に入られると怖いもの。
目安はバックミラーに抜いたトラックが全部映るぐらいになってから。



次に高速道路でトラックが自分のクルマの後ろを走っている時は急ブレーキをかけないこと。
重量が重いトラックは制動距離が非常に長いので追突される可能性があります。

そして、出来ればあまりトラックに後ろにつかれないように走りましょう。
何かあった時に、前を走っているのもトラックで、そこへ乗用車が衝突してしまうと、
前後のトラックに挟まれてしまい大事故になる恐れがあります。
自分のクルマの前の車間距離はコントロールできるので、しっかり空けること。

もう1つ、対トラックで気をつけたいのが、事故が多い渋滞の最後尾。
後ろからトラックに突っ込まれると、かなりのダメージを受けます。
早めにハザードランプを点け、速度を落としましょう。
それでも万が一、居眠り運転で突っ込まれることもあるので、
ハザードランプ点灯時やブレーキを踏んだ時のトラックの反応をバックミラーで確認しましょう。
後方のトラックもハザードランプを点けたり、ブレーキを踏んだりすれば問題はありません。
反応がない時には、車線を変えた方がいいかもしれません。


最後にあなたが走行車線を走っていて、
少し前方でトラックが高速道路に合流しようとしてきた時は、なるべく譲って下さい。
一般のクルマは減速しても、そのあと簡単に加速できますが、
トラックドライバーにとって高速道路に入る加速レーンは、かなり怖いとのこと。
荷物満載だと速度に乗れず、アクセルを踏み込んでも60km/hがやっとのこともあります。
そんな状況で、一生懸命に加速しているので、できれば右車線に移りましょう。


トラックに気遣いをするのは、お互い事故を防ぐため。
高速道路を運転する時は、今日の情報を活かして下さい。
もう少しで交通事故になりかけた経験を集めて
交通事故を防ぐ取り組み「ヒヤリハット体験マップ」が全国に広がっています。
市民が事故に遭いかけた体験を地図上に危険度の色分けをして表示したのがヒヤリハット体験マップ。
現在は愛知県豊田市、刈谷市、東京都三鷹市、千葉県市原市など13の自治体に導入されています。



東京都三鷹市の情報をウェブサイトで見てみると
市立小学校15校の児童・保護者と三鷹市交通安全対策地区委員会を対象に
徒歩や自転車・自動車などでの移動中
「もう少しで事故になりそうだった」と感じた場所や状況を調査。
2,184箇所を地図上に表示しています。
色は紫が「大変危険」、赤が「危険」、オレンジが「やや危険」、黄色が「要注意」。


地図はピンチアウトで拡大できて、
具体的にどこで事故が起きかけたのか? 細かくわかります。
例えば、三鷹郵便局の近くは11件。


もっと拡大すると、三鷹郵便局の前から三鷹郵便局前という信号にかけてのエリア。
11件のヒヤリハットが、どの箇所であったのか、細かくわかります。



市内の小学校を選択できて、さらに通学路と学区を選べるので、
小学生のお子さんがいるなら学校の登下校のどこに危険がある可能性が高いか?
親子でチェックできます。可視化されているので、子どもにも分かり易いはず。
交通安全教育に、とても良い情報ですね。



「ヒヤリハット体験マップ」を開発した
公益財団法人 豊田都市交通研究所 主幹研究員の加藤秀樹さんによると
マップ開発で分かった街中でありがちなヒヤリハットのパターンは次の3つ。

1つ目は、交差点で横断する歩行者とクルマのヒヤリハット。
実際の事故も交差点で多く発生しているという点では同じ。
最近「歩車分離式信号歩行者分離式」の信号の導入も進んでいますが、
歩行者にとって青になるタイミングで発進してしまうクルマもあります。
また、待ち時間が長くなるのを嫌がって黄色信号や赤信号で突っ込んでくるクルマもあるとか。

2つ目は、交差点の死角でのヒヤリハット。
特に自転車と歩行者、自転車と自動車のヒヤリハットが多く発生しています。
自転車も、しっかり一時停止を守りましょう。
また、自転車も歩行者も死角の角ぎりぎりを通るのではなく、
角から距離を置いて安全を確保して交差点を通行して下さい。

3つ目は、重大な事故につながりやすいヒヤリハット。
道路を挟んでお店や駐車場があるようなところでは、歩行者が道路を横断します。
こういったところで重大な事故につながりやすいヒヤリハット体験が発生します。
いろんな方面に注意を払うとともに、十分に車のスピードを落として走行して下さい。

子どもの交通安全を考えると「ヒヤリハット体験マップ」を導入している
自治体にお住まいの方は、ラッキーかもしれません。
お子さんと一緒にヒヤリハット体験マップで確認した上で、ふだん使う道路を歩いてみて下さい。
«Prev || 1 | 2 | 3 | … 201 | 202 | 203 | | Next»