2018年10月31日

葛尾村・佐久間牧場(3)

避難指示が一部解除された、福島県双葉郡葛尾村で酪農の再開に乗り出した、佐久間牧場・佐久間哲次さんのインタビューです。

福島第一原発事故の影響で多くの牛を失った佐久間さん。かろうじて難を逃れた25頭も北海道の牧場に預け、
2011年の6月、ご自身の牧場は完全休業状態に。ただ、佐久間さんはこのとき、牧場を、いつか必ず再開する、そう考えていたといいます。

◆牧場に、子牛の鳴き声が戻ってきた!
(北海道の牧場に預けた)その25頭も一年後に戻ってきたんです。初妊牛になって。妊娠した形で戻ってきたんですけれど、避難区域で牛は飼えない状態だったので、欲しいという人たちに格安で譲ることにして、条件をつけたんです。うちが再開する時まで飼っていて欲しいと。何年かかるか分からないから大きくなっちゃうが、その子どもやその孫、メスで生まれていれば買い戻したいと。避難指示が解除されたのは2016年6月で、生乳の出荷制限が解除されたのは12月。休業している理由がなくなって、じゃあ再開に向けた準備をしましょうと。子どもが今4人いるんですけれども、学校もこっちで再開するとことが決まったので、家族全員で住めるような家をまず作らなければいけない、牛舎も直さなければいけないと。それで急きょ去年の12月に家を完成させてもらって。17年はエサの試験的なものやって今年は牛を入れるという計画はやっと断ったので、今は試験的に8頭、牛が入ってきた時はそんな実感なんていうのはそんなにわからないんですけれども、搾乳するようになってやっと思い出した、みたいな。生活感が牛の鳴き声とともに。



ということで新たに牛を牛舎に入れ、酪農再開へ向けて準備を始めた矢先。なんと、牛の赤ちゃんが誕生!佐久間さんが語るように、元気な子牛が牧場に未来への希望をもってきてくれたんですね。

2018年10月30日

葛尾村・佐久間牧場(2)

福島県双葉郡葛尾村・佐久間牧場からのレポートです。

2016年に 福島第一原発の事故による避難指示が一部解除されたことで、佐久間牧場・佐久間哲次さんは村へ戻り、3代続けてきた酪農の再開に乗り出しています。

ただ、ここまでの道のりは 本当に大変だったといいます。2011年3月15日の避難指示で、牛たちを残して避難した佐久間さんはなかなか村へ戻ることができず、結果、たくさんの牛を、失いました。そして、原発事故の影響を受けたほかの地域の牧場と同じく、生き残った牛たちをどうするか、辛い選択をしています。

◆「逃げた」という後ろめたさ
この界隈はあまり放射線量は高く無かったんです。周りに木がなくて造成されているから。そして、国の決定としては「線量がないものに関しては牛はスクリーニングをして食肉処分するか、別のところに移転するか選択してください」と。でも乳牛はどこでも飼育できるものではない。うちは搾乳施設もないし、廃業選択するしかなく、食肉処理したんです。一方、年内にお産をしない12ヶ月未満の種付けをしていない牛に関しては移動しても良いということになった。そこで北海道上士幌町と言うところにナイタイ高原牧場という全国から子牛を預かって種付けをして初妊牛を戻すとのを専門にしている牧場に避難させました。条件に該当するのが25頭いたので、そこに避難させて。2011年の6月30日、牛舎から牛が消えた日です。これで完全に休業に入ったんです。まあそうですね、ただ当時はそれよりも牛を置いて逃げたことの方が・・・僕らが避難したあと、浪江町津島という線量が高いところでも残って牛の世話をし続けていた酪農家さんがいっぱいいたんですよ。それでも自分は逃げた。そこがずっと引っかかっている。後ろめたい気持ちはずっと強かったんですよ。
  
 

原発事故で、牛たちを置いて避難せざるを得なかった酪農家のニュースはみなさんも記憶しているところだと思います。また、葛尾村はもともと後継者問題もあり、震災で牛舎を離れたことをきっかけに、そのまま廃業を選んだ酪農家も多いそうです。そんななか、佐久間さんは避難指示解除後に、牧場の「再開」という道を選びました。そこにはどんな想いがあるのでしょうか。明日も佐久間さんのインタビューです。

2018年10月29日

葛尾村・佐久間牧場(1)

今朝は、福島県双葉郡葛尾村からのレポートです。

葛尾村は、2016年に 福島第一原発の事故による避難指示が一部解除され、今年10月現在、村民およそ1400人の2割弱、260人が村に戻っています。

今回お話を伺ったのは、佐久間哲次さん(42)。避難先のつくば市から生まれ育った土地に戻り、3代続く農業と、酪農の再開に乗り出した方です。 佐久間さんが営む佐久間牧場。震災前は県内有数の牛乳出荷量を誇っていたといいます。

◆想像もしなかった原発事故
うちは約130頭の牛を飼っていました。牧草地や堆肥センターなど、うちがやっている面積の約9割・37ヘクタールは野雪地区ところにあって今も帰還困難区域です。自宅周辺の営農面積は5ヘクタール分ぐらい。なので、個人経営の中ではちょっと大きい農家で、家族以外にもおじさんやおばさんなど親戚の人が牛の世話をお手伝いに来てくれたり、大体7人ぐらいでやっていました。震災の日はうちの嫁さんと僕しか家にいなかったんですが、うちはガラス1枚割れず、家屋の被害はなかったんです。ただ原発がああいうことになるなんて想像もしていなかったので、その日も普通に搾乳をして。そして搾乳を終えて帰ったら「原発が怪しい」とテレビでやっていたので、これはまずいなと。ただ、牛がいるので朝晩の仕事はしなければいけない。大体1日に2500リットルを毎日絞らないとダメなので、12日はそれをみんなで1日がかりでやっていたんです。そして14日に防災無線が、全村避難を指示したので避難することにしたんです。




こうして、佐久間さんご一家は、葛尾村から避難せざるを得なくなったのですが、牛は健康管理の意味もあり、毎日の搾乳が必要。そして佐久間さんは辛い決断をすることになりました。続きは明日。

2018年10月26日

福島フェス2018 in六本木ヒルズアリーナ3

今朝も、10月20日、21日に六本木ヒルズアリーナで行われた 【福島フェス】 について綿谷エリナさんのレポートです。

福島の美味しいものをたくさん食べて、地元の方とたくさんお話しすることができた「福島フェス」。取材した日も多くの方が、食べて飲んでライブを観て、1日中福島を楽しんでいました。


レポート最終日、今日お届けするのは、楢葉町のお母さんが大鍋で作っていた「マミーすいとん」のブースです。

◆少しず賑やかになています
(綿:楢葉名物、マミーすいとんのお店にやってきました。すいとんは楢葉の名物なんですか?)
Jヴィレッジというサッカー場があってそこでトルシエ監督が来た時にこれをお出ししたら「懐かしいママの味がする」ということで「マミーすいとん」と言って町でみんなでがんばっています。(いただっきまーす。美味しい!懐かしいママの味ってわかる気がする。ほっとする味)(あと楢葉町の今の状況教えていただけますか?)
震災前の47%の人たちが戻っています。でもその中の3分の2は60歳以上の方が多くて子供の声は聞こえない。でも今年の4月に「笑みふるタウン」といってホームセンター、パン屋さん、らーめん屋さんが出来て他の帰町宣言した町の方もお買い物に来られるようになって、少しずつ賑やかになってきています。
(楢葉町のこれからの季節、おススメは?)おススメスポットは、寒くなってきたらマミーすいとんを食べに、天神岬に行くと食べられますし、木戸川渓谷は秋は紅葉が素晴らしい。岩のところに大文字草という野草も咲いていて、良いところですね。それがふるさとの秋ですね。


福島の現状についてもたくさん、お話を聞くことができた福島フェス。このイベントをきっかけに各地へ足を運んでみてはいかがでしょうか。


2018年10月25日

福島フェス2018 in六本木ヒルズアリーナ2


今朝も、10月20日、21日に六本木ヒルズアリーナで行われた 【福島フェス】 について綿谷エリナさんのレポートです。

“福島をPRし、最終的には福島に足を運んでもらいたい”、と始まった「福島フェス」。福島の美味しいものを味わいながら、ライブや伝統芸能も楽しめるとあって年々、来場者の数も増えています。


今日お届けするのは、双葉郡川内村のブース、「いわなの郷」です。

◆村民の8割が戻っている川内村 源流のイワナは絶品!
(綿:こちらは川内村の「いわなの郷」。イワナを加工したものがたくさん売っています。こんにちは!私イワナをほとんど食べたことがないので、まずイワナというのは川魚なんですか?)川魚で一番源流に近いところにいるのがイワナ。その下がヤマメ。その下がアユとなりますので最も源流に近くて水がキレイなところにいるのがイワナです。ですから全く臭みもないし、刺身でもいける。しかも来月〜12月頃はイワナのいくらも食べられます。鮭のいくらよりもっとあっさりした感じで色はゴールド。ただし現地に行かなければ食べることはできません。冷凍でこっちに持ってくると身が美味しくなくなっちゃうので築地でも手に入ることは無理です。そこは譲れないところです!東京で買えるのはこうした加工品をいろいろ作っているので。(イワナのアヒージョとか、イワナの炊き込みご飯の素も。これを買うということは復興支援にダイレクトに繋がっているということなんですね)川内村は全村避難になったけど一番最初に避難解除になったところで、翌年にはどんどん戻って、今では村民の8割が戻ってきている村です。
(早速いただいてみます、イワナのアヒージョ。いただきまーす。うん、美味しい!)パスタに絡めても美味しいですよね。(これだけ食べても美味しいですけどパンにのせてもいい)白ワインにピッタリ!だいたいきれいな女性に「アヒージョ」って言うだけでピクっと反応しますので。やっぱり港区女子にはアヒージョですね。これ地元でアヒージョって言っても、「ん?あひ〜じょう?なに?」ってなります(笑)



この他にも、「スモークいわな」もいただきましたが噛めば噛むほど味が出て美味しかったです!

そしてこれからの時季の、川内村の魅力も伺ったところ、 冬は「凍み餅(しみもち)」と、「かわうちの湯」という温泉で、また新たな源泉が来年から楽しめるそうです。

2018年10月24日

福島フェス2018 in六本木ヒルズアリーナ1


今朝は、10月20日、21日に六本木ヒルズアリーナで行われた 【福島フェス】 について綿谷エリナさんのレポートです。

福島の美味しいものをたくさんいただいてきました〜!「福島フェス2018」。福島をPRし、最終的には福島に足を運んでもらいたい、と始まったイベントです。福島の美味しいものを味わいながら、ライブや伝統芸能も楽しめるとあって年々、来場者数も増えています。

まずは実行委員長の佐藤亮太さんにその想いを伺いました。

◆純粋な福島ファンが増えている実感があります
こう言っちゃあれなんですけど、福島の人ってPRがあまり上手くないというか、実はすごく美味しいものとか、良い人柄の人が多いんですけど。このイベントやっていくにつれて都内の方は、最初は福島出身の方が多く来てくださったんですけど、それが段々福島出身でない方も、実際に美味しいものを感じてもらっているなという実感はあります。福島の日本酒が30蔵以上揃っていたり、都内ではなかなか食べられない名産品を目当てに来られる方も多いと思います。


全国新酒鑑評会で、金賞受賞数が6年連続で日本一となった福島の日本酒をはじめ、地ビール、地の焼酎、酒蔵が作ったウイスキーに、ワイン!いわきの海産物から、会津の喜多方ラーメンまで、目移りしちゃうほど食のブースが充実。そして綿谷さんが食べたかったという、あの焼きそばもありました!!

◆念願のなみえ焼きそばを実食!
(この間食べそこねたなみえ焼きそばがある! なみえ焼きそば「旭屋」の鈴木さんに伺います。麺が本当に太い、うどんみたい‥)昔から浪江では、太麺、豚バラ、もやしという焼きそばだったので。労働者がお腹いっぱい食べれるように、腹持ちのする太麺だった。こちらはうちの一番細いやつです。前は9種類あったんですけど今はお客さんがなくなっちゃったんで今は3種類。(いただきまーす。あまり味つけがしつこくなくてサッパリしている。お肉と、もやしと、うん、美味しい!)


ちなみに旭屋さんのなみえ焼きそば、太い麺だと “割り箸一膳分”の太さがあるんだそうです!

浪江町は昨年の春、避難指示が一部解除されて町の中にも食堂が増えてきているんだとか。
「元通りの姿ではないけど、ちょっとずつ戻ってきてはいる。願うのは町の復興です」と旭屋の鈴木さん、話してくださいました。

明日も「福島フェス」についてお伝えします。

2018年10月23日

ふくしまキッズフェスタ2018in郡山 2


10月13日(土)・14日(日)に、福島県「郡山自然の家」で行われた「ふくしまキッズフェスタ2018」のレポートです。

福島の子どもたちに、「自然の中でめいっぱい遊んもらおう!」という恒例のイベント。クロノスの公開収録ゲストは、子どもたちやママ・パパの絶大な人気を誇る元・うたのお兄さんこと、横山だいすけさん! ほんとに子どもたちみーんな、目をキラキラさせて見つめていました!

さて、そんなだいすけお兄さんは、福島はもちろん、東日本大震災以降、なんども東北に足を運んで、子どもたちのために自分ができることを続けているんです。

◆「これからも東北に歌を生で届けたい」
綿谷:だいすけお兄さんは福島だけではなくて、最近も南三陸のほうに?
だいすけ:最近は南三陸町と陸前高田で子供たちとちょっとお話をしたりアカペラで歌ったり、ミニイベントを開催したりもしました。何度かいかせてもらっているんですが、僕が個人的に感じた事は、道路とかがだいぶ整備されたなと言うのは感じましたね。その中で南三陸町の地震前にあった街並みの写真とかを見せていただいて、その後んで今の状況見るとまだまだ時間がかかるなと。その中で、じゃあ僕個人横山だいすけとして何ができるのかなと思った時に、僕は長年歌のお兄さんをやらせてもらったのでたくさんの人たちに音楽で生で届けることが自分の今の大きな使命なのかなと今は感じています。


この後、横山だいすけさんのLIVE、「ありがとうの花」の歌で会場が笑顔に包まれました。

横山だいすけさん、東日本大震災の年はすでに、うたのお兄さんとして活躍されていました。震災直後の2011年夏には、南三陸町で番組の収録があり、そこで改めて 一生懸命に歌うことの大切さを感じたといいます。「人生の転機」だったといろんなインタビューでも語っています。

ちなみに、だいすけお兄さんといえば「変顔」の達人ということで、ステージでは、会場の子供たち全員で変顔にも挑戦。さすがプロの技。みんなを笑顔にしてくれました。綿谷さんの変顔もややウケました。

2018年10月22日

ふくしまキッズフェスタ2018in郡山 1


◆今年もキッズフェスタが開催!
綿谷「福島キッズフェスタ2018in郡山に来ています。子どもたちが遊んでいる声も少し聞こえますでしょうか。アーチェリーであったり、ディスクゴルフ、スラックライン、アスレチックなどもたくさんあってキッズ達が遊べる場所がたくさんあります。見ているとお父さんとお母さんもかなり夢中になって一緒に遊んでいて、子どもが遊んでいるんだから大人が遊んでいるんだか・・・という感じですけれども、すごく活気のある会場です。」


今朝は、10月13日(土)・14日(日)に、福島県郡山自然の家で行われた「ふくしまキッズフェスタ」のレポートです。

福島の子どもたちに、「自然の中でめいっぱい遊んもらおう!」という恒例のイベント。今年も本当にたくさんの子どもたち、親御さんで賑わいました。
クロノスパーソナリティの綿谷エリナは、ステージで公開収録のトークイベントに出演。子どもたちと、ママ・パパの絶大な人気を誇る元・うたのおにいさん、横山だいすけさんに色んなお話伺いました。みんなでだいすけお兄さんをステージに呼び込もう!と綿谷が音頭を取ると、子どもたちは元気いっぱいの大きな声で「だいすけお兄さ〜ん!」と呼びかけました!

◆だいすけお兄さん登場に子どもたち大興奮!
綿谷「せーの!」
子どもたち「だいすけおにいさーーーーーーん!!!!」
だいすけ「はーい!みんなーこんにちはー!」
子どもたち「こーんにーちわーー!!!」
だいすけ「はーい、みんな元気いっぱいだねえ〜。横山だいすけでーす!」

***
綿谷「よろしくおねがいします。だいすけお兄さんはコンサートとかでいろんなところにいかれると思うんですけれども、福島にも最近いらっしゃいました?」
だいすけ「今年のゴールデンウィークに、僕はオリジナルのミュージカルコンサート「名作劇場」と言うのをやっているんですが、その公演でちょうど郡山へ来て、馬刺しを食べました。それでですね、そうそう、つい先日も郡山の磐梯熱海という所に泊まりました。そこでは地元のお料理の「こづゆ」というというものをいただきました。美味しかったです。おだしのお汁なんですか、野菜がいっぱい入っていて、椎茸やお芋、にんじんとか、いろいろ入っていましたね。」
綿谷「この時期食べたらおいしいやつですねえ」
だいすけ「あとは あと温泉も入りました。きもちよかった〜!」


という感じで、子どもたちのためのミュージカルで全国を回っているだいすけお兄さん。福島も何度も訪問しているほか、東北各地もひんぱんに足を運んでいるそうです。このお話の続きは明日の放送でお伝えします。



福島には自然体験を楽しめる「自然の家」が3つあります。「会津自然の家」「いわき自然の家」、そして今回の「郡山自然の家」。広い敷地で、アーチェリーやアスレチック、インラインスケートなども楽しめる。野外炊飯場やロッジなどもあり、自然の中での宿泊体験もできる施設です。

明日もふくしまキッズフェスタから、だいすけお兄さんとのトークイベント模様、お届けします。
★郡山自然の家

2018年10月19日

復興グルメシリーズ〜北海道編「はやきたチーズ工房夢民舎」

今週の『LOVE & HOPE』は「復興グルメシリーズ〜北海道編」。北海道胆振東部地震で震度6強を観測した安平町のチーズ工房「はやきたチーズ工房夢民舎」のレポートをお届けしています。



創立から28年の「夢民舎」。9月6日に起きた地震では一時生産がストップするほどの影響を受けたましたが、18日に製造を再開。フレッシュ系のチーズはすでに販売も再開していますが、主力商品であるカマンベールチーズは、いま熟成を待っている段階。今月末か11月のはじめに出荷を再開する予定ということです。

番組ではそのカマンベールチーズの熟成を待って、お聴きの皆さんにプレゼントする予定ですが、あらためてそんな「夢民舎」の商品ラインナップについて、副社長の吉川絵理子さんに聞きました。


◆「ぜんぶで13種類」
「いま13種類のチーズがありまして、カマンベールと、あとカマンベールをスモークした・・・これも世界で初めてカマンベールにスモークかけたのがうちの父だったんですけど・・・スモークのカマンベールと、あとはブルーチーズとか、モツァレラチーズ、カチョカバロ、クリームチーズ、あと新商品で今年出来たんですけど、クリームチーズにブルーチーズをブレンドした「ダブルチーズ」とかいろいろ作ってます。一番人気はどうしてもカマンベールチーズですね。熟成のちょうどいい時に熱処理をして、美味しい食べごろ期間を長くしてるのが通常の「カマンベールはやきた」。幅広い方に楽しんでもらえるように開発したチーズになります。」




カマンベールチーズは試食できませんでしたが、食いしん坊のスタッフはダブルチーズやカチョカバロ、モツァレラチーズを持ち帰り、家で食べてみました。どれも濃厚な風味と味わいでありながら、あと味がすっきりとしたチーズで、これは材料の良さはもちろん、作りの腕と丁寧さがあってこそと、感じずにはいられませんでした。間違いなくカマンベールも絶品なことでしょう!

今朝も、いままさに熟成を待っている「夢民舎」の一番人気商品「カマンベールチーズはやきた」と、もう一品、クリームチーズとブルーチーズをブレンドした「ダブルチーズ」を、セットで3名様にプレゼントします。






ご希望の方は『LOVE & HOPE』ブログのメッセージフォームから、「夢民舎のチーズ希望」と書いてご応募ください。当選者は後日ブログで発表します。

今回訪ねた安平町、周辺には有名な競走馬がいる牧場もあって、のどかな北海道らしい風景が広がっています。しかし震災後は観光客が激減した状態が続いています。被災エリアは確かに観光とは程遠い風景が広がっていますが、それ以外のかなりの部分は通常通りに戻っていて、人のにぎわいが戻るのを待っているといいます。


◆「安心して来て頂きたい」
「千歳空港からですと車で20分から25分くらいで、この安平町、弊社の直営レストラン「みやもと」ぬも来れますので、頑張ってみんなで営業してますし、あのカマンベールをつかったソフトクリームがじつは名物でありまして、それも是非食べて頂ければ嬉しいなと思います。あとはそれこそディープインパクトとかサラブレッド有名な町でもありますから、ノーザンホースパークさんもすぐ近くにありますし、いろいろ楽しめると思います。ほんと普通通りに戻ってきつつありますから、安心して来て頂きたいとみんな言ってます。みんななんかもう北海道普通なのになんかそういうふうに観光が、ホテルとかキャンセルがあるって聞いてみんなすごい残念がっているので、ほんと是非是非、あの美味しいものたくさんありますから来て頂きたいと思います。」



道内の宿泊施設の予約のキャンセルは、およそ115万人と言われています。東日本大震災、熊本地震、九州北部豪雨と西日本豪雨、そして北海道胆振東部地震、共通するのは足を運ぶことが復興支援にもつながるということ。行楽の秋の旅行先、あるいは冬の旅の行先に北海道はいかがでしょうか。


2018年10月18日

復興グルメシリーズ〜北海道編「はやきたチーズ工房夢民舎」

今週の『LOVE & HOPE』は「復興グルメシリーズ〜北海道編」ということで、北海道胆振東部地震で震度6強を観測した安平町のチーズ工房「はやきたチーズ工房夢民舎」のレポートをお届けしています。



創立から28年の「夢民舎」。大手航空会社の国際線ファーストクラスでも機内食として採用されるほど高い評価を受けている、町を代表するチーズ工房です。9月6日に起きた地震では一時生産がストップするほどの影響を受けましたが、18日に製造を再開し、フレッシュ系のチーズは販売も再開。主力のカマンベールチーズはいま熟成を待っている段階ということです。

肝心の熟成の方は順調に進んでいるのかどうか?副社長の吉川絵理子さんに聞きました。


◆「いちばん感じたのは“ありがたみ”」

「目安は10月の下旬くらいかなと思ってるんですけど、いま震災後に作り始めたカマンベールも、なんか通常よりもちょっと熟成に時間がかかっているような感じだって工場長が言ってまして、通常このくらいの時期でこのくらいの白カビが生えてくるだろうっていうのがちょっと遅れ気味なんですって。いやあ〜こういう待ってる時に・・・って思うんですけど、どうしても相手も生き物なんでそうはこっちの都合ばっかり押し付けられないので、熟成で美味しく仕上がるのを待つしかないなあと思ってます。それで震災のたぶん翌日だったとおもんですけど、うちで頂いてる生乳の酪農家さんの息子さんに電話をして“どうですか?”って聞いたら、“自家発電を使って電気を何とか起こして、あと大きな水のタンクをすぐ買って水を確保するようにしてやってます”って言って、“うまくいけば明日かあさってには生乳、出荷できるように整ってますよ!”って言って頂いたんです。でもその時はうちがぜんぜん断水でチーズ作れるかどうかも分からない状態だったので、“ああそっか、じゃお互い大変だけど頑張りましょう”ってお話しして、でおかげさまで断水が解消されてチーズの機械も問題なかったときに、いつもと、震災前と同じだけの生乳が届いたので、もうほんと嬉しくて、今回の震災を通じていちばん感じたのが、チーズは作りたくてもその原料となる生乳がないと作りたくても作れないから、それを生産してくれてる酪農家さんがほんとに頑張ってくれてるから、そのありがたみっていうのを、なんか私はいちばん今回感じたことですね。」




今回の震災では、停電で搾乳できない時間が生じたことで、多くの乳牛が「乳腺炎」になってしまったことが問題になりました。炎症を起こした牛の乳は出荷できず、多くの酪農家が被害を受けたのです。幸い「夢民舎」の取引している酪農家は被害を回避できて、18日の工場再開の日は通常通りの量の生乳を用意してくれ、あらためてこうした地域のつながりへの感謝を思ったというお話しでした。

一丸となって美味しいチーズを作っている「夢民舎」の一番人気商品、「カマンベールチーズはやきた」と、人気2トップのもう一品、クリームチーズとブルーチーズをブレンドした「ダブルチーズ」を、今朝もセットで3名様にプレゼントします。美味しく熟成したら、安平町から直接、お送りしますので、ぜひご応募ください!





ご希望の方は『LOVE & HOPE』ブログのメッセージフォームから、「夢民舎のチーズ希望」と書いて、ご応募ください。当選者は後日ブログで発表します。

『LOVE & HOPE』、明日も震災からの復活に向かう、「夢民舎」のお話しです。

2018年10月17日

復興グルメシリーズ〜北海道編「はやきたチーズ工房夢民舎」

今週の『LOVE & HOPE』は「復興グルメシリーズ〜北海道編」ということで、北海道胆振東部地震で震度6強を観測した安平町のチーズ工房、「はやきたチーズ工房夢民舎」のレポートをお届けしています。



創立から28年の「夢民舎」。大手航空会社の国際線ファーストクラスでも機内食として採用されるほど、高い評価を受けている、安平町を代表するチーズ工房です。9月6日に起きた地震では一時生産がストップするほどの影響を受けましたが、18日に製造を再開。会社の行く末を案じて眠れぬ日々を過ごしていた、副社長、吉川絵理子さんは、その日のことをこう振り返ります。


◆「このくらいの地震、たいしたことない」

「水が出てようやくチーズの機械が問題なく動くか確認できる、そして製造できた日はほんと嬉しくて、その日にようやくゆっくり眠れましたね。でも(創業者である)父親にそれを言うと、自分は会社をゼロからスタートして何回も崖っぷちを経験して来てるんですって。“このくらいの地震大したことない!”って言うからびっくりしましたね。ああちょっと私はまだまだ精神修行足りないな〜と思いながら。で今チーズを再開出来て、フレッシュ系のチーズは熟成期間が少ないのですぐ製品になるから、社員の人、おかげさまでケガした者がいなかったので、自分たち残業してでも休み返上でも頑張りますって言って製造回数も増やして頑張ってくれているので、パートさんも含めて。ですけど今いちばん痛いのが、カマンベールチーズなんですよね。うちの主力商品でいちばん人気の代表チーズなんですけど、それがどうしても熟成に1か月ちょっと時間がかかるんです。で製造できなかった11日間と、あとは廃棄した分、その分でいま欠品になってしまいましてお客さんをお待たせすることになってしまっているのがすごく残念ではあるんですけど、ただファンのお客さんとかは、そのお話しを伝えたところ、“いやそんな慌てないで自分たち待ってるから大丈夫ですよ〜”って言ってくださるから、そういったファンの方を信じて頑張ろうかなと思ってます。」




創業者でもある現社長は絵理子さんの父。50歳で、チーズ量産の礎を築いた町に再びチーズ作りの灯を点すために、ゼロから会社を立ち上げた人。さすがの気概を感じます。

フレッシュ系のチーズはすでに販売を再開していますが、一番人気の「カマンベールチーズはやきた」は、今まさに熟成中。スタッフが取材に訪れた日も直営レストランの「みやもと」にはカマンベールチーズを求めに来たお客さんが居て、それはそれは欠品を残念がっていました。予定では今月末か来月頭には販売再開予定です。

出荷再開の日を、あるいは夢民舎のスタッフと同じように心待ちにしてもらおうということで、番組では今朝も3名様に「夢民舎」の一番人気商品、「カマンベールチーズはやきた」と、人気2トップのもう一品、クリームチーズとブルーチーズをブレンドした「ダブルチーズ」をセットでプレゼントします。美味しく熟成したら安平町から直接お送りしますので、ぜひご応募ください!





ご希望の方は、『LOVE & HOPE』ブログのメッセージフォームから「夢民舎のチーズ希望」と書いてご応募ください。当選者は後日ブログで発表、プレゼントの発送はカマンベールが熟成し次第になります。

『LOVE & HOPE』、明日も震災からの復活に向かう、「夢民舎」のお話しです。

2018年10月16日

復興グルメシリーズ〜北海道編「はやきたチーズ工房夢民舎」

今週は「復興グルメシリーズ〜北海道編」、北海道胆振東部地震で震度6強を観測した安平町のチーズ工房、「はやきたチーズ工房 夢民舎」のレポートをお届けしています。



創立から28年の「夢民舎」、大手航空会社の国際線ファーストクラスでも機内食として採用されるほど、高い評価を受けている町を代表するチーズ工房です。9月6日に起きた地震で安平町は震度6強を観測、工房も一時生産がストップするほどの影響を受けました。

副社長、吉川絵理子さんのお話しです。


◆「もしも会社が終わることになったら・・・」
「まず自宅で凄い揺れだったのでビックリして、食器棚は倒れるしテレビも倒れるしで寝室で身動き取れなかったんですけど、揺れが収まった後にハッとしたのが、“あっ、チーズ工場壊れてないだろうか”ということでした。すごく不安になって、あとで聞けばなんかそんな地震の時に外に出るのは危険だよ!って言われたんですけれど、その時はもう必死だったので車で見に行ったんです。建物はあったんですよね。“あ、外側だいじょうぶだ、崩れてない”って思って、中あけたら、ロッカーは倒れてるしパソコンも倒れてぐちゃぐちゃだし、工場の中の大きな機械は傾いてるのもあったので、“あーこれは大変なことになったなあ”と思って、でも建物は外側は無事だったとそれだけ思って、家に帰ったんですよね。あとは停電とそれからまさかの断水が11日間かな、続くと思ってなかったので。まず機械が正常に動くのかって動作確認をするにも水がないと動作確認ができないので、いつになったら水が出るようになるんだろう、ていうのを待ってる間がすごくいちばんつらかったですよね。チーズを早く製造して予約して頂いてる方ももちろんたくさんいるし、そもそもせっかく父がここまで28年かけて頑張って作ってきた会社が、もしもここで終わるようなことなったらどうしようとか、いろいろ不安な気持ちで、製造再開できたのが9月18日だったんですけど、その6日から18までの間が、すごく辛くて、夜もちょっと眠れないような状況が続きましたね。」




幸い工房やレストランの建物は無事だったので、ライフラインの復旧を待った・・・というか待つしかなかった。この間、廃棄した商品は5000個にも及び、再びチーズ作りが出来るかどうかも見通せない12日間は、不安で眠れない日々だったという吉川さん。無事に電気や水道が回復し、製造機械も無事が確認できて、9月18日に製造を再開。そのときの喜びや安堵の気持ちはいかばかりだったことでしょう。

熟成期間が不要な商品はすでに販売が始まっていますが、いちばんの看板商品である「カマンベールチーズ」は熟成が必要な商品なので、まさにいま“熟成待ち”の状態。今月末か11月の上旬には出荷できるのではないか?ということです。

そこで今週は、リスナーの皆さまにも、出荷再開の日を夢民舎のスタッフと同じように心待ちにしてもらおうということで、毎日3名様に、「夢民舎」の人気商品2トップ、カマンベールチーズ「はやきた」と「ダブルチーズ」をセットでプレゼントしています。美味しく熟成したら安平町から直接お送りしますので、ぜひぜひご応募ください!




ご希望の方は、『LOVE & HOPE』ブログのメッセージフォームから「夢民舎のチーズ希望」と書いてご応募ください。当選者は後日ブログで発表、プレゼントの発送は今月末か来月上旬になります。

『LOVE & HOPE』、明日も震災からの復活に向かう「はやきたチーズ工房夢民舎」のお話しです。

2018年10月15日

復興グルメシリーズ〜北海道編「はやきたチーズ工房夢民舎」

今週の『LOVE & HOPE』は「復興グルメシリーズ〜北海道編」ということで、北海道胆振東部地震で震度6強を観測した安平町のチーズ工房、「はやきたチーズ工房夢民舎」のレポートをお届けします。



「夢民舎」は創立から28年。酪農と乳製品づくりが盛んな北海道にあって、若いほうのチーズ工房ではありますが、大手航空会社のファーストクラスの機内食にも採用されるなど、その品質と味わいは高い評価を得ています。

まずはどんなチーズ工房なのか?を、副社長の吉川絵理子さんに伺いました。


◆日本のチーズ量産発祥の町
「うちの「夢民舎」っていうのが、夢見る民の舎と書いて「むーみんしゃ」って読むんですけど、平成2年に私の父である社長が、町にもう一度チーズの灯火を点したいっていう思いで、仲間を募って始めた会社なんですね。安平町ていうのが昭和8年に日本で初めて大規模なチーズ工場が行われた町でして、それが工場が老朽化したってことで大樹町に移転してしまって、チーズ作りの製造の町として一瞬、“消えてしまった”そうなんです。それを残念に思っていた父が、町の町長と掛け合って、じゃあもう1回この町を・・・当時は早来町だったんですけれども、チーズの町としてもう一度盛り上げたいって言って、それで会社を設立したんです。なので商品名にも「はやきた」ってひらがなでつけて、チーズを通じて町も知ってもらって、町の活性化にもつなげていきたいんだ!ってことを父が言ってました。もともとはお菓子製造をしてたんですよ。その後に「レストランみやもと」をはじめて、で、チーズをやっぱりやりたい!ってことで、50歳からのスタートだったんですけど、雪印さんの技術者にチーズ製造を教えてもらいながら、本当に初心者というかゼロから始めたって言ってました。苦労したって言ってました〜。」




合併して安平町になる前の“早来町”が、じつは日本で初めてチーズの量産が行われるようになった町。その伝統を絶やすまい!と設立されたのが「夢民舎」ということでした。50歳で思い立ってチーズ作りを1から始めたお父さん(現社長)は、もともと「レストランみやもと」を家族で営んでいましたが、雪印でチーズ作りを学んで会社を立ち上げ、今や多くのファンを抱えるチーズ工房に育てあげました。現在その「みやもと」でもチーズを販売し、とくにカマンベールチーズを使った濃厚コク旨のソフトクリームは大人気商品の一つなのだとか。

そして「夢民舎」の数ある商品の中でもとくに人気なのが、看板商品でもあるカマンベールチーズ「はやきた」と、クリームチーズとブルーチーズをブレンドした「ダブルチーズ」。




とろける舌触りと濃厚でまろやか、それでいてクセのないカマンベールチーズは、あの高倉健さんも毎月取り寄せていたんだとか!

そこで今週は、毎日3名様に、この「夢民舎」の人気商品2トップ、カマンベールチーズ「はやきた」と「ダブルチーズ」をセットにしてプレゼントします!

ご希望の方は、こちら『LOVE & HOPE』ブログのメッセージフォームから「夢民舎のチーズ希望」と書いてご応募ください。当選者は後日ブログで発表、そしてプレゼントの発送は今月末か来月上旬になります。なぜそんなに遅くなるのか?というと、そう、地震の影響で一時生産がストップして、いまチーズの“熟成待ち”の状態なんですね。熟成し次第、最高に美味しい状態でお送りします。

そしてそうした震災の影響や復活までの歩みについても、明日以降の『LOVE & HOPE』でお届けしていきます。

2018年10月12日

馬産地観光の拠点「ノーザンホースパーク」

引き続き北海道胆振東部地震の被災地レポート、今朝は震度6強を観測した安平町の観光拠点「ノーザンホースパーク」の現状についてお伝えします。



競馬が好きな人には耳なじみの場所でもある「ノーザンホースパーク」。競馬の世界で活躍した馬が見られたり、ホーストレッキングやポニーショー、馬車にも乗れたりする、馬と自然のテーマパークです。

じつは今回の地震の震源地周辺は、ディープインパクトやキタサンブラックがいる「社台スタリオン」をはじめ、日本を代表する一大馬産地でもあって、“馬産地観光”が盛んな場所。そしてその中心拠点が、この「ノーザンホースパーク」です。

9月6日の地震のあと、北海道ではツアー客のキャンセルが相次ぎ、その数94万人以上、損失は300億円に迫るとも言われています。「ノーザンホースパーク」も大きな影響を今なお受けているということなのですが、詳しいお話しを、「ノーザンホースパーク」マーケティング室セールスプロモーション担当の高宮望さんに伺いました。


◆「キャンセルは1万人以上」

「ノーザンホースパークに暮らしてる馬は全部で80頭ぐらいなんですけれども、地震の影響は一頭もありませんでした。建物も特に影響がなかったので、地震発生後からも馬は元気に暮らしています。で、地震が発生した9月6日の未明から9月8日の夕方まで停電が発生してしまいまして営業が出来なくなってしまいました。日中は日の光があったのでスタッフが片付けをしたりしていたんですけれども、営業はお休みしておりました。再開したのは9月9日からですね。電気が点いた翌日からですね。まず電話が通じなかったので、お客様との連絡が取れなくなったっていうことと、電話が通じた後もキャンセルの電話が相次いで、結果的に9月末時点で1万人以上キャンセルが出ております。例年通りでいきますと今の時期は海外からのお客様はもちろん修学旅行のお客様が多くいらっしゃいます。今少しずつ予約は戻ってきてはいるんですけれども、今は例年の5割程度の予約となっています。」


       


一時は停電で営業できなかったものの、今の季節であれば、紅葉の中を馬に乗ってトレッキングしたり、可愛くて芸達者なポニーショーを見たり、のんびり馬車で自然豊かな園内を巡ったり、まったく平常通りに楽しめる状態に戻っている「ノーザンホースパーク」。しかし来場者は例年の5割程度に留まるといいます。

北海道も“ノーモア自粛”を呼びかけているとおり、足を運んで楽しむことが被災地の復興支援にもつながります。是非、足を運んでほしいと高宮さんも話していらっしゃいました。

人懐っこい馬たちと触れ合えて、これから冬にかけては雪の中を馬に乗って歩くトレッキングも人気なのだそうです。北海道ならではの風景と体験が味わえる「ノーザンホースパーク」、馬もスタッフの皆さんも元気に来場される方を待っているので、ぜひ足を運んでください。

「ノーザンホースパーク」







さて来週の『LOVE & HOPE』でも引き続き北海道からのレポートをお届けしますが、来週は「復興グルメシリーズ〜北海道編」。地震の被害を受けながらも製造を再開したあるチーズ工房のレポートをご紹介します。某航空会社のファーストクラスでも供された絶品カマンベールチーズのプレゼントもありますので、ぜひ放送を聞いてご応募ください。

2018年10月11日

北海道厚真町レポート〜「こぶしの湯あつま」

今朝も、北海道胆振東部地震の被災地、厚真町からのレポートです。



震度7を観測、土砂崩れで36人が犠牲となった厚真町では、今なお270名以上の方が避難生活を送っています。住民の交流拠点でもある公共宿泊温浴施設、「こぶしの湯あつま」。建物や配管などが破損して休業していましたが、先月27日に、レストランのみ営業を再開しました。

副支配人、武田まゆみさんのお話しです。


◆「生活の目途が立たない」
9月27日にレストランが再開するってことになって、“本当によかった”、“今度行くからね”っていう声はたくさん頂いてます。“宴会できるの?”って声もたくさん頂いてます。ただまず自分たちが落ち着かない限り、そういう事ってできないじゃないですか。アルコール飲む人もいないんじゃないですか今は。いろんな被災されてる方、土砂崩れだとか、全員が対象になりますけど、先のことが見えないじゃないですか。住む家もそうですし、仮設住宅に申し込んだって自分が入れるかどうかがまだわからない段階だろうし、畑も潰されてる状態のところがたくさんあるし、国からの義援金だとかそういう助成が、12月までに調査してそれ以降の話になるから、年越しちゃうんで、生活の目処が立たないですよね

       

まだ厚真町は土砂の撤去すら行われていない地域も多く、片付けや家財道具を持ち出したくても、土砂に覆われた家や畑に近づくことが出来ない人も多いといいます。すでに町営町有住宅などを“みなし仮設”として供給、仮設住宅も受付が始まっていますが、120を超える避難世帯数に対して、その数はまだ不足しているといいます。間もなくやってくる寒さ厳しい冬を見すえ、不安を抱いている人の方が多いのではないか、ということでした。

そんな中、レストランのみ部分営業を再開した「こぶしの湯あつま」には、来店した人のほとんどが注文する、名物のメニューがあります。匂いにつられてスタッフも注文したというそのメニューとはどういうものなんでしょうか?


◆「オール厚真産の名物メニュー」
「厚真豚丼」です。厚真町の放牧豚、すごく柔らかいお肉で、厚真米を使って、厚真で作った器を使って、厚真木炭っていう炭火を使って焼いてます。だから時間がかかっちゃうんですよね。一度に4人前くらいしか焼けないので。だから時間制限してるんです。ずっと焼いてると焼く人も朦朧としちゃうので(笑)。昼は1時半までで夜は5時から7時半までお出ししています。



      
これが厚真町「こぶしの湯あつま」の「厚真豚丼」です!香ばしくて肉は柔らかくて味わい深い、秘伝のタレはご飯がいくらでもススム美味しさで、これは食べたら元気が出そうな豚丼でした(スタッフ)

まだ旅人を迎えられる状況ではないかもしれませんが、営業を再開しているお店もありますし、近くには名馬に出会える牧場も点在しています。あるいはボランティアで訪ねるなど、もし厚真町を訪れる機会があったなら、ぜひ「こぶしの湯あつま」の「厚真豚丼」、味わってみてください。予定では11月頃から入浴も再開する見込みです。




「こぶしの湯あつま」オフィシャルサイト


2018年10月10日

北海道厚真町レポート〜「こぶしの湯あつま」

今朝も北海道胆振東部地震の被災地、厚真町からのレポートです。



震度7を観測、土砂崩れで36人が犠牲となった厚真町では、今なお270名以上の方が避難生活を送っています。町の公共宿泊温浴施設、「こぶしの湯あつま」も、建物や配管などが破損して、休業を余儀なくされていましたが、先月27日に、レストランのみ、営業を再開しました。

副支配人、武田まゆみさんのお話しです。


◆「せめてレストランだけでも」
朝方3時過ぎに強い地震があって、びっくりしますよね。でもすぐ支配人から、その時だけ電話が繋がったんですけど、“大至急”っていう電話があって、あーこれは来いということだなと思って、すぐこっちに、宿泊のお客様にもいらっしゃったので来たんですけど、ひどい状態でしたね建物は客室が天井がずれたりとか断熱材が飛び出してたりだとか、いちばんダメージ受けたのはやっぱりボイラーなんですよね。お湯が出せない状態なんです。で、お風呂場の向こうは水さえも出せない状態なんです。これから随時、業者さんが入ってくるっていう状況なので、すべての営業ってのはまだまだいつっていうのははっきり言えない状態です。ただ何もしないよりはレストランだけでも、飲料水が出ればあとガスも使えますし電気も使えるようになったので、先月の27日からオープンしましょうっていう話になって、オープンしてる状態です。ただまだやっぱりお風呂好きの方・・・ここ常連さんで持ってるところが多いので、ここを気に入って町内の方もそうですし町外の方も結構いらっしゃるんで、年配の方おばあちゃん達がここに来てスタッフと色々喋ったりとか、ああでもないこうでもない、あははおほほと言いながら一日過ごしてる、で、ここで友達作ったりするんですよね。で、また新たなグループが出来たりとかするので、そういう方々はまだちょっと足が遠のいてる感じにはなりますよね。ただお客様から電話をいただくのは、いちばん多いのは、“お風呂はいつから”っていう。明日でもオープンしたい気分はありますけれども、いつってはっきりお答えすることもできない状態です。



       
厚真町には“交流拠点”と呼べる場所は少なく、この「こぶしの湯あつま」は、お風呂も入れて食事も出来る、時々宴会も・・・という住民の憩いの場でもありました。いまレストランのみ営業を再開していて、ホームページでは、“11月に全館の営業再開を予定”となっていますが、まだ配管の破損調査すら出来ていない状況で、予定は見通せないということです。副支配人の武田さんも厚真町の住民のお一人。散らかってしまった自宅を少しずつ片付けながら、食事にやってくる方を迎えています。

じつはこの「こぶしの湯あつま」では、オール厚真産の食材を使った、あるメニューが有名ということなんですが、明日はそんな話題もお届けします。


「こぶしの湯あつま」オフィシャルサイト

2018年10月9日

OPEN JAPAN緊急支援プロジェクト

今朝も北海道胆振地方の被災地、厚真町からのレポートです。

『私は東京からです。OPEN JAPANという団体です。
依頼者さんがその奥のお宅なんですけど、思い出の物は取りだしてほしいということで。入口だけ重機を使わせてもらって、つぶれた家屋の上をどかさせてもらってあとは手作業です。基本的に手作業じゃないと重機で引っ掻き回しちゃうと全くわからなくなっちゃうので手探りで。』


大規模な土砂崩れが発生し、多くの家屋が巻き込まれた吉野地区では発災直後から、専門的な技術を持ったボランティア団体が入り災害現場の最前線で活動を続けてきました。「OPEN JAPAN」もその1つです。重機を使った土砂の撤去から、地域のコミュニティ再生まで支援を行っています。

発災から1ヶ月の厚真町の様子について、OPEN JAPAN、副代表 肥田浩さんに伺いました。

◆目に見えにくい災害被害
どこの被災地もそうですけど、ひと月経って疲労度が出てきています。避難所にしても。あと北海道は「冬が来る前に、雪が降る前に」という、熊本地震とは違う季節の区切りがあるから気持ちが焦るのはある。あと水害と違って余震の可能性があるから家に帰れない方=自主避難する人が多い。避難所というと大きい避難所が脚光を浴びて支援も手厚いんですけど、自主避難の人は自力でなんとかしなければ、みたいなところがあってその方々の食事面とか。あと見えない災害もあり、在宅被災者=避難所に行かない人たちが、とくにここは瓦がないし建物も雪国で頑丈に作っているから倒壊家屋があまりないわりに、家の中がガタガタとか。配水のパイプが切れているとか浄化槽が壊れちゃっているから水が使えない家、食事作れないお風呂入れない人たちが結構います。とにくこの辺は牛を飼っているとか、農作物が今収穫時期だから家から離れられない人たちが、まだ家の中手つかずだけど牛の世話や農業をやっている人がいるから、支援としてできることはまだ続くかなというのはあります。


現在オープンジャパンでは、西日本豪雨の被災地である愛媛県西予市でも復旧作業をしつつ、厚真町でも支援にあたっていますが、重機やダンプのリース代だけで、月80万円かかっているとのこと。
私たちにできることの1つとして、このように現場で活動してくれる団体へ寄付する、それを住民の方への力に代えていただく、という支援もあります。

OPEN JAPANの活動についてはオフィシャルサイトをご覧ください。

2018年10月8日

厚真町災害ボランティアセンター

今朝は北海道胆振地方の地震発生から1ヶ月、震源地に近い、厚真町のレポートをお届けします。

震度7を観測し、大規模な土砂崩れが発生した厚真町。山肌はむき出しのまま、流れ込んだ土砂でいまだ、一部通行ができなくなっています。ライフラインは一部水が回復していない地域もあり、自衛隊による給水活動が続いています。

そんな厚真町の避難所生活の様子、今後の支援の課題について。厚真町災害ボランティアセンター 副センター長 山野下誠さんに伺いました。

◆今後も復旧の歩みに寄り添った支援が必要
今避難所は6か所あって約300人の方が避難されているということで、人口が4700人の町でまだまだ多くの方が避難所にいらっしゃいますし、町外の親戚や身内の方のところに身を寄せている方もいらっしゃるので、まだまだ厚真の町に帰ってこられない方もいると考えています。寒さ対策でいうと暖房もすでに避難所では朝晩入れているようです。ただ個別に温度設定ができるわけではないので高齢の方は寒かったり、車の中で避難されていたり、あるいは仮設住宅の具合が、結露はしないのか、すき間風がないのか、そういった対策も施しながら寒さをしのげるような支援もこれから必要かなと思っています。
仮設については10月末に第一期のものが完成することと、みなし仮設や公営住宅等に入居というのもどんどん進めていますので、できるだけ早く避難所から出られるということも大事なのかなと思います。避難所を出て終わりではなくて、そこから先の人間関係やコミュニティの中で暮らしにくさが生じないようにするのが大事。あるいはこれから仮設に入る方や自宅にいて外に出る気力がない方だとか、そういうことからくる不活発病とかが懸念されているので、専門方の助言や様々なボランティアの力も借りて病気の予防にも取り組んでいく必要があるかと思います。


厚真町では、10月以降のボランティア活動については、<土日、祝日>に変更して道内の方を対象に募集しているとのこと。
詳しくは、厚真町災害ボランティアセンター facebookでご確認ください。

2018年10月5日

福島県南相馬市小高区の「厩舎みちくさ」?

引き続き、福島県南相馬市、小高区にできた乗馬クラブ、
「厩舎みちくさ」についてお届け。

もともと乗馬インストラクターをしていた脇坂南さんが、
東日本大震災による原発事故のあと、
被災馬の世話をしに福島を訪れたことが縁で立ち上げることに至ったという「厩舎みちくさ」。

ボランティアのサポートを受けつつも、
基本、彼女一人で13頭の馬を世話しているということで、
いろいろ大変なことや、不安なこともあると思うんですが、
どうなんでしょうか?


「不安はありません!」

不安は当初に比べたら無いですね。
まずは借りた借金を去年やっと完済したので。
それまでは、朝、ここの牧場の仕事が始まるまえに、
5時とか6時から小高駅前の双葉屋旅館さんで仕事させてもらって、
そっちの仕事が終わって、で8時からこっち仕事やって・・・
っていう感じでやってたんですね。
なのでそのあたりでだいぶ楽になったし、
いちばん最初なんかお風呂とかもなかったんで
バケツ風呂とかやってたんでボンビーガールとか言われてたんで。
なのでその時に比べたらぜんぜん大変じゃないですね。はい。



いくら馬が好きとはいえ、厩舎を作る時に借りたお金を返すため、
早朝にアルバイトをして、お風呂もないからバケツ風呂で済ませていた・・・
でもなんだかこうして話す中にも、どこか苦労を楽しんでいる雰囲気がありました。
本当は大変だったんでしょうけど。。

そんな脇坂さんに、番組を通じて、
リスナーに伝えたいことはありますか?と聞いたら、
こんな答えが返ってきました。


「Facebookに『いいね』を!」

んっと、いちばんはFacebookの「いいね」が増えると嬉しいんで、
Facebookに「いいね」してもらえたら(笑)。
あとはもし気になったり、見てみたいなと思ったら、
遊びに来てもらえるだけでも。
ここがあるから南相馬に足を運んでもらえるってところは嬉しいので、
来てもらえると嬉しいかなと思います。



「厩舎みちくさ」がある南相馬市の小高区は、
2016年7月に避難指示が解除されましたが、
住民の帰還は3割程度となかなか進んでいません。

人々が訪ねる“にぎわいをもたらす場所”として、
地域の期待も大きいのではないでしょうか。

そしてまずはFacebookに「いいね」を!ということ。
馬たちの様子がアップされているので、ぜひアクセスしてみてください。
動画とかめっちゃ可愛いです・・・



開業から2年、現在、隣に新しい放牧場をつくっていて、
今後より施設が充実していく予定だそうです。

脇坂南さんが一人で営む「厩舎みちくさ」。
よかったら訪ねてみてください。

2018年10月4日

福島県南相馬市小高区の「厩舎みちくさ」?




引き続き、福島県南相馬市、小高区にできた乗馬クラブ、
「厩舎みちくさ」について。

もともと乗馬インストラクターをしていた脇坂南さんが、
東日本大震災による原発事故のあと、
被災馬の世話をしに福島を訪れたことが縁で、
ここを立ち上げることに至ったそうなんですが、

開業した2016年は小高区の避難指示解除直後。
移り住むのにも不安はあったと思うんですが・・・?


「馬のために進路を選択してきた」

それはまったく無かったですね。
あまり放射能とか気にするタイプだったら被災馬の世話とかも来ないんで、
あまり気にならなかったんですね。
あとは引き続きこの被災馬たちのことで必要な仕事があるってことに加えて、
南相馬がすごく好きでこっちに来たいなと思ったんですごく気に入ってます。
南相馬が好きな理由は、
私ずっと馬が好きで小学校中学校は乗馬クラブで乗ってて
高校は公立高校で馬術部がある高校が県内で一校だけあったんでそこに入って、
で高校卒業したあとはJRA馬事公苑って世田谷にあるところで
一年間、専修生という制度で勉強して資格を取ったりして、
ぜんぶ馬のために進路を選択してきたんですけど、
こっちに被災馬の仕事で来たら、
生活の中に馬が溶け込んでいるっていうのもいいなと思ったところの一つで、
たとえば野馬追の時期になると家族総出で準備したりするんです。
野馬追から一年が始まって野馬追で一年が終わる、
だからそういう感じで馬と一緒にやる伝統行事っていうのが生活の中に入っているので、
そこも魅力的だなと思ってます。であとは、たとえば2011年って、
草刈りとかしてもけっこう放射能の心配とかもいろいろあったんですけど、
田んぼでお米つくれないのに農道とかもきれいに草刈りしてるから、
“なんで何もつくれないのに草刈りしてるの?”って聞いたら、
“見た人が気持ちよくないべ”って言ってて、“あ、なるほど”と思って、
自分たちが住んでるところをちゃんと手を入れて大切にしているんだなと思って、
そこもすごく感動したところだったんですね。





子供の頃から馬とともに生きてきて、そして野馬追の里でもある南相馬に出会った。
“導かれた”と言ってもいいかもしれません。ちなみに脇坂さんは広島県の出身なのだそう。

今年の野馬追にも「厩舎みちくさ」にいるマロン君が参加しました。
この子はおととしの野馬追の記念切手の表紙にもなったハンサムボーイ。

でも震災の時は津波に流されて、発見された時はガリガリに痩せて瀕死の状態だったのだそう。

そんな壮絶な物語をもつ馬がいるかと思えば、やたら人懐っこい甘えん坊な馬がいたり、
見ていて飽きない「厩舎みちくさ」。
馬たちの様子がFacebookページにアップされていますので、よかったら見てみてください。




2018年10月3日

福島県南相馬市小高区の「厩舎みちくさ」?




常磐道を北に走って、浪江町から南相馬市に入ったあたり、
右手に見えてくるのが「厩舎みちくさ」。

じっさいに番組スタッフも東北取材の道中に厩舎を発見して、
後日、取材に伺うことになりました。

2016年7月の避難指示解除後も帰還する住民が少ない小高区で、
なぜ厩舎を開くことになったの?
代表の脇坂南さんにお話しを伺いました。


「震災をきっかけに」

今は13頭いるんですけど、10頭がお客さんの馬でそれを預託してもらってます。なので主な収入は預託料です。それでお客さんが週末になったら自分の馬に乗りに来たり、あとは牧場の馬も3頭いるんで、馬を持ってないお客さんはその牧場の馬を乗って練習してます。私は2011年に、20キロ圏内から避難してきた“被災した馬”の現地で世話をするスタッフとしてNPO法人引退馬協会というところから派遣してもらって、こっちで警戒区域から助けられた馬たちの世話をしてたんですね。今まではだいたい10年くらい千葉、茨城とかでインストラクターの仕事をしてたんですけど、震災をきっかけにこっちで被災馬の世話とかをして、で、東北に移住しようと思って、被災馬の仕事が終わった後は、自分でも引き取った被災馬がいたので、その馬と一緒に働かせてもらえるところを見つけて、2012年からは宮城の乗馬施設で働かせてもらいながらお金をためて、それで2016年の夏に、こっちに移ってきました。ここは和牛の子牛を繁殖してたところだったので、部屋とかもこうして仕切りが調節できるようになってるんで、馬を飼うにはちょうどいい感じになってたので、なのでこちらを貸して頂くことにしました。





震災による原発事故で被災したのは、人間だけでなく動物も。
その多くは、置き去りにされたり、殺処分されたりしました。

その頃、被災馬の世話をしに福島を訪れた脇坂さんは、
いろんな縁があって「厩舎みちくさ」を開くに至ったということ。

この場所には以前に牛を育てていた人が建てた慰霊碑が残っていて、
そこにはこんなことが書いてあります・・・

「原発事故、放射能の存在すら知ることもなく、
 空腹に鳴き続け、息絶えた牛たちよ、
 人間のため試験に供され、命を絶たれた牛たちよ、
 全て人間の身勝手により絶命した牛たちよ、許してください。合掌」



そうした場所で、いま被災馬を含む13頭の馬たちと生きている脇坂南さん。
明日もそんな「厩舎みちくさ」について、お届けします。



厩舎みちくさ

2018年10月2日

奥松島の「宮戸つばめ食堂」



日本三景「松島」の一部でもある「奥松島」。
美しい海岸線と、海に浮かぶいくつもの小島の風景で知られています。

先日行われたサイクルイベント「ツールド東北」の際に、
中西さんは奥松島の宮戸島に立ち寄り、
島で唯一の食堂でもある「つばめ食堂」を訪ねました。

去年暮にお店オープンした時にも、この番組でご紹介をしましたが、
はじめての夏を越えての印象を、オーナーの横山淑恵さんに伺いました。


「島を訪れる若い人が増えた」

哲)いまちょうど奥松島を眺めながら、
  船を前にして裸足で素晴らしい景色を見てますけど、
  気持ちいいですね。
淑)ゆっくりできますよね。
哲)この夏はどうでした?
淑)すごかったですね夏は人が。
  入りきれないくらいとか人が溢れてる感じでした。
哲)皆さんどうおっしゃってますか?
淑)やっぱりこの先に月浜海水浴場とかあって夏はけっこういらっしゃるんですけど、
  立ち寄る場所とか、土地の美味しいものを食べたり、
  海を眺めながらゆっくりする場所が無かったので、
  そういう場所が出来て嬉しいっていうのと、
  あと地元の人には、唯一の食堂なので、
  そういう場所が新しく出来て嬉しいっていう声は頂いています。
哲)じっさいに食堂をオープンして、今までと違うものってありました?
淑)なんとなくですけど、若い人が増えたっていう感じはして、
  ちょっと行けば海水浴場がありますし、
  すぐ目の前に大高森っていう山があって、15分くらいで登れるので・・・
哲)その山がね、素敵ですよね。ちょうどいい老若男女登れて、
  で登ったらものすごい景色のごちそうがある・・・
淑)そうなんです。けっこうつばめ食堂でご飯食べて、
  “大高森どのくらいかかるんですか?”っていう若者の団体とか
  たぶん写真撮ったりとかインスタグラム上げたりとか、
  そういう方が増えたんじゃないかとこの夏思いましたね。




震災後、海水浴場の再開にも年数を要し、
住民はもちろん観光客などの交流人口も減少したままでしたが、
去年、月浜海水浴場が再開、最寄りとなる野蒜駅前にも新しい「町」が完成。
もともと夏は多くの観光客でにぎわっていた宮戸島でも、
ようやく若い人の姿を見かけるようになってきたということでした。

「大高森」登山口の目の前に、去年できた多目的施設「あおみな」があって、
その一角に「宮戸つばめ食堂」はあります。

じつは「あおみな」は「ツールド東北」の時にエイドステーションになっていて、
横山さんたちは、イチゴときな粉と藻塩、3種のジェラートを出していました。
中西さんと僕たちスタッフもこれを頂いたんですが、まあこれが美味しかった!
店では出していないと聞いて、“ぜったいにメニューに載せた方がいいですよ!”
と激押ししたところ、さっそく今、新メニューとして提供されるようになりました。




「宮戸つばめ食堂」と、横山さんのもう一つのお店、
「ル・ニ・リロンデール」でも味わうことが出来ます。

“浜カフェなどを開いて若い世代を呼び込みたい”と、
去年12月の開店の時に目標を語っていた、横山さん。

この夏に行なったイベントやこれからについても伺いました。


「秋は大高森でコーヒーを」

哲)今後なんですけどどうですか?
淑)宮戸つばめ食堂で奥松島の食の魅力を広げるというのは
  果たしつづけたいと思っているので、あとは観光面。
  夏、シーカヤックとかできるんですね。
  で、ちょっと若者に魅力を知ってもらおうと思って、
  “シーカヤック街コン”をやったんですけど、
  シーカヤックってふたりで乗るんで、男女で乗って・・・
哲)おー、100パーセント会話しなきゃいけない状況になるわけですねえ〜
淑)で、海で漕いで、ちょっと無人島に降りたりするんで
  ちょっとそこで遊んだり・・・っていうのをしたかったんですけど、
  台風でシーカヤックだけできなくて、
  ほかのアクティビティで街コンはやったんですけど・・・
  なのでなるべく若い人にここの町の魅力を知って欲しいので、
  今後はちょっと、つばめ食堂の真向かいに大高森があるので、そこを登って
  頂上で奥松島の絶景を眺めながらコーヒー教室とかをやろうかなと思っています。
哲)それは最高だなあ〜
  ちょっとコーヒが来ましたんでコーヒー飲みますか・・・



美味しいコーヒーを飲みながらのインタビュー。
海辺もいいですけど、奥松島の景色が一望できる大高森の山頂なら、
なおさら気持ちいいことでしょう。

と思っていたら、横山さん行動が迅速です。
お話しに出ていた大高森で美味しいコーヒーを飲むイベント、
「奥松島茶会」と名前がついて、第一回目が10月9日に行なわれます。

詳しくは「つばめ食堂」のFacebookページをチェックしてください。
https://www.facebook.com/miyatsuba/


横山さんが営む「宮戸つばめ食堂」と「ル・ニ・リロンデール」、
東松島へお出かけの際は、ぜひ立ち寄って欲しいお店です。





パーソナリティ 鈴村健一

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