2018年8月9日

被災地で気をつけたいポイント「ダ・ゲ・キ・虫、持ち込むな」(4)

西日本豪雨の被災地で自宅の片づけをする方、そしてボランティアで活動する方へ、「夏の被災地で気をつけたいポイント」をお届けします。

お話は、関西福祉大学教授で感染症のスペシャリスト、勝田吉彰さん。
今日のキーワードは、今朝は、被災地の感染症対策のキーワード「ダゲキ虫、持ち込むな」のうち、「持ち込むな」のお話です。    
      
何を「持ち込むな」なのか・・ 
被災地でボランティア活動に参加する方に、特に注意していただきたいポイントです。

◆調子悪い人は行かない=「持ち込むな」
外から例えばボランティアの人が消化器感染症・下痢持ち込みましたとなると、とっても厄介。もし具合が悪いと思ったら是非現地にボランティアに入らない選択肢を。もし現地で調子悪いと思ったらすぐに出ることを。また調子悪い人は行かない=「持ち込むな」を徹底してください。

一番極端な例では、南米のハイチの例があります。2010年にハイチの大地震がで各国から支援の軍隊きました。その中でコレラの患者さんがいた。たった一人の患者さんからなんと最終的に2017年までの7年間で80万人のコレラ患者が出て、9000人以上の人が亡くなってしまったっていう大惨事があったのです。
そのようにインフラが壊れていて清潔が保てない水道が止まってる電気が止まってるところに感染症が外から持ち込まれたらバッと広がってしまいますから、コレラみたいな極端な例でなくても、外から下痢をした人が無理をしながらボランティアとして入ってきたら、もっと一般的なブドウ球菌や大腸菌などの病原性がどんどん広がってしまうとまずいことになるので、体調が悪い人はボランティアに入らないでください。そして現地で体調不漁を自覚したらすみやかに出てください。つまり「持ち込むな」ということがとても大事になります。


被災地で病気を発症すると、感染症を広めるだけでなく、現地の貴重な「医療資源」を使うことになります。体調の悪い人は「被災地には行かない」「感染症を持ち込まない」。これを徹底してください。

パーソナリティ 鈴村健一

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